2016年1月15日金曜日
庖丁の鏡面加工で考えること?
リューターで最後の鏡面作業をしているから偉そうなこと言えませんが
庖丁は180度ぐらいから焼きが戻る・・・180度なんてフライが
揚がる温度ですが、小さなリューターでも同じ場所を磨き続ければ
かなりの温度に上がります。
なので耐水ペーパーで水をつけて根気の勝負で仕上げる訳です!
更に輝かせる為に、コンパウンドでも柔らかい物を使って抵抗が
少ないもので軽く移動しながらリューターで磨きます。
端から始めて手で触ることができるぐらいまでしかやりません・・・
移動しながらなので温度は大丈夫!
ですがね?もっと強力で大きな電動でやると早いけど温度の問題が
出るので鍛冶屋、研き屋さんなら良いけど・・・素人の俺などは
怖いから手間と時間が掛かりますが、頑張っています!
さて・・・本焼きの庖丁などの刃紋などもリューターで熱が入るまで
やると熱変化で刃紋が浮き出ますが、やはり熱の問題でやらない方が
良いかも知れません・・・
刃紋は、合成砥石ではなかなか出ませんけど、柔らかめの天然砥石なら
浮き出てきます。そして庖丁を縦横叩いて火造り作業の細かな肌の
違いが浮いてきます。これはちゃんと叩いて火造りしてるか?
板を打ち抜いているか判るようですよ・・・
打ち抜きのマダカスカル庖丁でも叩いて延ばしなら火造りしたような?
叩いた乱れが大きくわかるやつは火造りもどき・・・何処を叩いて模様を
付けたか判るようでは?・・・まぁ~コストを減らして利益追求でしょうね?
この辺が、高橋刃物が好きな理由で安い庖丁でも6ミリ厚の板から
4ミリの庖丁の厚さに叩いて延ばしているので密度が違います。
極上などは6ミリの金属から叩いて延ばしていましたから・・・
天然砥石で研いでいくと細かな模様と言うか?出てきます・・・
そんな訳で、牛刀は鏡面にしてからシャプトンの5000番で研いで
和庖丁はせっかく鏡面にした後で、天然砥石で仕上げています。
堺のように集団で作業分担を出来る環境で無いので
殆ど小さな鍛冶屋が全部やるから、和庖丁のしのぎ筋などが
堺の集団仕事に及びません・・・どうしても癖が出てきてしまいます・・・
削り過ぎて刃の面が凹んでいたり・・・僅かですが・・・使う分には
障害がありませんから良いのですが、堺ではバツ!
仕方ありません・・・使って研いでいくうちに良くなるでしょう・・・
高価な内曇でなくても、京都のやわら舐めの天然砥石のコッパでも
出来るでしょうから試して見るのもいいかもしれませんよ・・・
鍛造も火造りの作業で使う機械のハンマー部分は丸い筒状の塊ですが
それを削って一文字にしてあります。それに僅かに手前から先に掛けて
削って叩くと伸びる方向にして有ります。こんな所も偽者マダカスカルの
模様は丸なのがやはり模様を付けるだけの叩く作業に思えてしまうわけで
大きなディンプル模様にしか見えないのはどうしてでしょうか?
金属を叩いて詰めているからその分長持ちなのも、そんな理由も
有るかもしれない訳ですね。他では採算を考えるとやりませんからね!
霞の庖丁でシノギから上を曇らせて下の刃を鏡面にしてる画像が
たまに見られますが、鏡面だと地鉄とハガネの堺の色の違いが
判らなくなります・・・天然砥石で研いだら鏡面が曇ってしまうから
逆なのでは? 考えの違いか?シノギから上を鏡面の方が
研がないし鏡面にしたほうが錆びないし・・・・と思ったりします?
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高橋の牛刀でも鍛造の模様ってでますか?
返信削除普通は折り返し鍛錬をしないと出ないような気がしていたのですが・・・?
しかも、地金じゃないと出ないような・・・?
コメントありがとうございます!
削除確かに折り返して造られた時の模様を鍛え肌と言うので肌では
間違いですね。切り刃の面に細かな縮れなのか?極細かな人間の
肌のような?つるつるな綺麗な肌も良く見ると梨地?
匂?そんな感じです。画像に撮りたいとしても撮れないのですが
曇り系の天然砥石でやると見えてきます・・・
なるほど・・・。
削除ちょっとうちの光(?)でも天然で肌を見てみます!
小さな小シワのような・・・
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