2012年5月31日木曜日

高橋刃物製作所-極上包丁



上の包丁が超極上で下のが極上です。
高橋刃物製作所の極上D15包丁ですが何で?極上の名前が付いたか?
それまでステン系包丁から特殊合金で包丁を作り始めて1パーセントの炭素量から
1.5パーセントまで炭素量の多い特殊鋼でいくつも試し造り。
錆びないでヤスキ鋼に負けないのが出来ないかのチャレンジで愛知製鋼の技術者と
相談しながら出来ちゃった包丁です。
特上の名前の上は?・・・・極上にしてしまえ~。
名前の付け方は意外と簡単・・・超極上も付ける名前が浮かばなかったので?
超極上だそうです。・・・・親父様ゴメン・・・笑

水でやったり油でやったり空冷でやったり色々やって最近のは空冷か油。
水でやると失敗の危険が有るので安全策

この極上包丁は、どちらかと言えば柳刃向きかなと思います。
叩くように斬ると細かく本当に小さく欠けるような時が有りました。
2~3ミリ減るとそんなことが無くなりましたが?
ミシュラン☆持ち板前さんは、同じことを言っていた・・・
オヤジ様はそんな馬鹿な?って言ってますが・・・
この包丁は刃をかなり薄く砥げます。薄く砥げるので
喜んで使うとゾクッという感じの斬れが良いので喜んでしまうのですが
よ~く刃を使ってから見ると本当に細かく欠けてるような?

悩んでいるときに、南の島の漁師さんがヒントを教えてくれました。
それから極上の砥ぎを変えてみました。
薄く刃を付けてから包丁をおこしてというより立てて?
縦に包丁を動かしてバリを取るような?
糸引き刃ってヤツかな?こうやると砥ぎの回数が減る?
長斬れするという事なんでしょうか?
やっぱり柳刃のように使うのがベスト。キャベツの千切りもやってしまいますが
牛ロースの塊を切り分けるときはゾクッと感じるぐらいストンと斬れます。

そんなわけで、柳刃は評価高いです。
牛刀は、砥ぎ方次第・・・腕しだい・・・まな板に食い込むぐらい斬れるので
千切りなどをするとまな板にくい込んで戻りが悪い・・・腕しだい・・・凄いのです・・・・

なので砥石も選びます。5000番のシャプトンから12000番で仕上げています。
これが相性良いと思います。ただし自分の評価ですから好きにやってください。

今日、極上をお使いの方が砥ぎで悩んでいたので書いてみました。


大分作業が進んだ高橋刃物・・・皆さんが特上43がスバラシイ~と書いてるおかげで
問屋さんや築地の包丁屋さんから今までに無い程のオーダーが入ってました。
オヤジ様がいっぱい薦めてもほとんど買わない・・・そんな43でしたが
こっそり注文表、工場用の・・・笑ってしまうほど特上43ばかり・・・・
ひょっとしてこのブログを見てるだろう?
そんな思いが出るほど100本以上の注文です。
オヤジさんが鋼材を切り分け、3男ただしさんが鍛造、全員で43包丁に取り組んでいました。(笑)

2012年5月30日水曜日

皆様有難うございます。

東京で調理師やってる物ですが、クレソンさんのブログで高橋刃物店の存在を知り是非使ってみたい~。
と、思い立ちまして来週お店に訪問しようと思ってます。
購入しようと考えている物が、特上光43水焼き、極上牛刀です。
クレソンさんはどう研がれてますか?
特に裏の角度、刃先の処理(糸引き刃など)砥石の相性(人造砥石)などが気になります。
お手数だとは思いますが、お時間の有る時に返信頂けたら幸いです。
突然のメール失礼致しました。

K様 メール有難うございます。
こんな文章力も無いブログですが、感謝しております。
メールからの転載してごめんね。もし問題が有れば削除するからね・・・

メールで返信しましたが43本焼き水はオヤジ様が水でやったらもっと凄いの出来るかな?
って作ったので(油でやると臭いけど水だとキレイだし)なんて怪しい言葉もあったりましたが・・・
なので家庭用の43でやっただけ・・・家庭用の210ぐらいまでの牛刀だけだったと思います。
プロが使う240~330は無いのです。やれば面白かったかも?

極上は製鋼会社が持ってきて、成分がZDpの金属と同じような物でして
普通の鍛冶屋ではうまくできなかったそうです。こんな金属を鍛造で昔ながらのやり方で
つくり上げたのが高橋で言う極上包丁です。本焼きは笑が出るような斬れ・・・
極上はゾクってする感じで斬れます。

砥ぐ時、特に裏・・・ですが牛刀は両刃ですが、左右作り方が違います。
多分他所の包丁でもそうだと思います。
なので?片刃に近い感覚で砥ぐと自然かもしれません。
鋭角に砥いで最後に仕上げ砥石で包丁を立てて縦に擦るようにやると良いと思います。
文才が無いので難しいし砥ぐのも奥が深い・・・
しかし、怖がらずやるしか上手くなる事が無いでしょう?
よく、紙を包丁で引いて切って切れるだろうとって砥ぎ屋が出てますが・・・・
紙を立てて上から包丁を動かさず下に下ろすだけで切れるようになると
刺身だってきれいに斬れます。
刺身は和包丁だろ?って言われそうですが、洋包丁には裏すきが無いので
斬った後身が押されてしまうから見た目の角が悪くなるのかも?
魚より硬い肉はきれいに角が出るので?どうなんだろか?
ちゃんと砥げれば同じように斬れるはず・・・
鏡面だとひっつくと言う人もいますが?それは布巾で少し濡れて入れば張り付いたりしないのだから、少し考えれば出来る事。
砥いで野菜の切れっぱなしでも斬ってみれば切れ味が確認できます。
俺みたいなアホでぶきっちょでも長くやってれば出来るようになったので
Kさま頑張ってみてね。
これって砥いでるというより磨いて居るんですが・・・・

高橋刃物製作所ーもうじき六月

高橋刃物製作所のホームページからネットで買うお客様用に一般的に売れる包丁が載っていますが、最後に来て極上の包丁も出してきました。元々本職さんでも刃物にうるさい人用に極上なんて
高価な包丁が有るのですが、高いイメージを嫌って余り出さなかったようです・・・

この応援ブログで知名度が高くなったのか?(嬉しいのですが)
極端に売れてきました。元々の鋼材が高いし造るのにもお金が掛かるし
高価過ぎと思ってプロのマニア向け(違いの判る職人向け)って書け・・・圧力が・・・
手作りの包丁鍛冶屋でも量産する方なので、一ヶ月数本では造らない・・・
ペティーも大きな刃物と同じ回数を叩くのでペティーは大きさの割に高いと感じると
思います。極上波柄の15センチで2万以上だもの普通はビックリする。

そんな極上ですが、特上を使ってる孫の包丁を使ったお祖母さんが気に入って
孫の包丁だって高いのに極上を購入・・・それゃ~孫だって高橋の特上使っているので
極上に興味を持つのも判ります。
そんな訳で、光を買って使って喜んで終わりではなく、今度は大きい包丁も欲しい
小さいのも魅力的・・・自分が使って他人にこれ(包丁)良いのよ~って宣伝してくれたり

最初、買った時はだんな様にそんな高い包丁買いやがって馬鹿か~って怒ったのに
自分が使ったらもう少し大きい包丁を買ってこいって言うのよ・・・って横須賀の奥様が・・・

この間、逗子のご夫婦で高橋に買いに来た旦那さんが刃物好き・・・この人は
面倒だから磨く仕事が残って放置されていたヤスキ黄紙で試しに作って置いたあれ。
夜なべに磨いて親父さんになんどもダメだしされてやっと出来上がった本焼きを買ってしまった。
元々造らないで棚に置いてあったものなんだから「安くしてあげなよ」って言って
2割引きになり、お釣りで小料理包丁も・・・(小料理屋でなんでも使えるように造った)
俺的には変な形・・・ごめんさい。 小料理包丁って言えば聞こえが良いけど?
本当は小料理屋包丁だぞ・・・笑
これも若い主婦に形が変わっていて可愛いだのと・・・?
マニアの旦那様も自分だけ買うのは少し・・・ってことで奥様にも・・・
この小料理包丁が奥さんが気に入り、昨日、だんな様の母上様用とスペア?2本。

上の横須賀の奥さんも旦那の実家用に2本注文。
自分の周りだけでも今週15本ぐらい買っています。

そんなわけで数の少ない形や極上は数がうんと減ってきてます。
一般の人には光で十分。プロでも特上で十分。なのですが・・・・・・・・・
どうも2本目から更に高価な包丁を買うんです・・・

これからプロで生きて行く人はなるべく早く行ってね。
もう品物が無くなっても造ってくれないから・・・・
昨日も40年以上通ってるオヤジさんが元々肉屋で肉の解体をする職人さんだったそうですが
5~6本買ってるの?いっぱい持ってるのに・・・欲張るなよ先があまりないんだからさ?(笑)
そういう、自分もブログを始める前に一本物などを買ってしまってるものも・・・・
数年前から数年後には辞めると決められて
一度は去年の10月には閉める予定を、オヤジ様と俺が売れれば辞めれないだろうと
始めたブログが効いたか?去年の震災後は製作依頼書のノートに依頼無し・・・
秋までそこそこしかない毎日でしたが段々と浸透してくれて今年の三月頃には店に
買いに来てくれる人やブログから20万以上のお買い上げまで、本当に感謝してます。
この20万の南の島の漁師さんなんて普通の包丁が切れるからと大きな大きな魚の頭まで
切ろうとして刃がまっぷたつ・・・涙。
最初は期待が大きすぎて、割れたので怒り・・・自費で斧を贈りナダメ・・・
使いこなせてきたら今度は横浜まで来てくれてまた大人買い・・・笑
全く応援ブログなのにお金が出ていきました。笑
これも愛する光友包丁が良くないぞって言われたくないし、
同じ包丁を使えば包丁仲間ですからね・・・研ぎ方も料理の相談も乗るし・・・笑

日本全国に包丁仲間が増えてきています。嬉しい事です。
最初なんて店のお客さんに自分の包丁を使わせ斬れ具合を感じさせ
無理やり売りつけて(包丁砥ぎ一生サービス)なんて今からでは絶対約束しませんが
毎月5本以上の目標・・・目標行かないと友達にプレゼントしたり・・・アホでした。笑
今年に入って春に近づくと毎日、平日でも店にお客さんがいっぱい・・・
購入後に砥いで渡すので(次男さんの仕事)購入者が多くて製作が出来ない・・・
しまいには二人で砥いでるから、(次男さんの入院)もあり営業の4男さんも作業服着て
大忙し・・・三男さんなんて始まって以来の大忙しだって・・・・
問屋や刃物屋に閉店のお知らせを送ったら今まで以上にオーダーが来たのも有るのですが
今までのお客さんに閉店のお知らせの手紙で買いに来るし・・・
三台置けるスペースの駐車場がいつもいっぱい・・・嬉しい悲鳴が聞こえます。(笑)

工場の閉鎖は6月に申請するんだと、仕事は終わり次第工場を壊して
特殊な機械は遠く青森の弘前へ。売れ残りは宮城県へ行くことが決まったそうです。

お客様とオヤジ様は死ぬまでやって欲しいと願うのですが、従業員が高齢
だし仕方ないかな?この仕事、夏は1000度の火の前だし大変な仕事です。
店もやって欲しいけど死なないで居て欲しい・・・無理はさせたくない。
親父様の話は神様みたいな時も有るしボケ老人かい?なんて時もあって
それを兄弟が上手くカバーしていて工場に行くのが楽しみなんです。

2012年5月29日火曜日

包丁の最後の使い道

長いこと使い込んだ包丁の最後は記念にそのままとっておくか、買った刃物屋に持っていくか
燃えない金属ゴミに出すかですよね・・・・
職人なら自分で買った物や親方に頂いた包丁は捨てれません・・・・
況しては落としたりして割ってしまった包丁はなんの価値も無いわけですが

昨日のブログで出てきたペティーナイフ
高橋刃物がステンにトライしてる頃に平四郎の刻印から光友に商標登録を加えた頃
なので40年ぐらい前の初期の刻印です。この刻印を造った方は90歳ぐらいなのだそうです。

今の刻印より味があります

4男さんに作って貰いました。お祖父さんが造った刻印で出来た包丁を孫が大切に
してくれると嬉しい~
海外転勤が多いらしく極上の包丁を持っていく事も大変だそうで?
これなら刃が無いしこんなふうにならどうだろう?
このお孫さん、6月に横浜の実家に帰って来られるようなのでプレゼントします。
他の人には価値の無い物だけど・・・・高橋刃物に預けておきます。

2012年5月28日月曜日

高橋刃物製作所の刻印

刻印の彫師のお孫さん・・・
これって年代物の高橋刃物製作所の刻印なんだけど今の刻印と違ってまるで包丁に
一つづつ彫ったような刻印なのですが?ひょっとしてお爺様が作った刻印かも?
すっかり忘れていた・・・辛い時代だったので観ることもなく引き出しにしまっておいた
ペティーの残骸なのですが・・・刻印の話でそういえば古い物が有ったな?
何処の包丁だかも忘れていたのが高橋刃物製作所の包丁でした。
5年ぐらい前までは高橋刃物製作所なんて包丁に書いてないからず~と光友って包丁?
ぐらいしかなくてその後にも他所の包丁を数本使っていたのでこれが高橋の包丁だったなんて
完全に忘れていました。刻印の話が出てこなかったら忘れていましたね????
最近購入の包丁と刻印の違いが有ります。
実は、コックになって初めて買ったペティーなのですが半住み込みで給料が一日
200円の時から貯めて一年目ぐらいに買った物なんです。切れるし良かったのですが
毎日、叩かれるは怒鳴られるは辛い修行時代に共に生きたペティーの残骸です。
先輩が勝手に使い落として折れたものです。
思い出のペティーなので机の中にホっぽって有ったもの・・・
今の刻印と違って味が有るんですよ…多分?当時高橋刃物がステンレスで
ちゃんとした刃物が出来るようになった時期の頃なので
お爺様が作った刻印ならこれを削ってペンダントにしてプレゼントしますよ。

その後、店を初めてから買ったペティーは一人だけの弟子が欲しいっていうので
記念にプレゼントしてしまったのでこの刻印はもうありません。
この頃の金属が工場で少しだけ見つかって2本作って一本は、オヤジ様と研究して
この金属を作った元愛知製鋼の人に記念で贈り、最後の一本はオヤジ様が思い出に
一本持っていました。
たかがステンレスなのですが、崖っ淵の店を立て直した物なんです。
オヤジ様にも俺にも思い出の金属です。
根元の方に穴を開けて刻印の周りを削って包丁の形にするとか・・・
いつかやろうと考えていました。

2012年5月24日木曜日

左用波柄極上牛刀240cm

高橋刃物製作所では波柄の極上牛刀は作って無かった?又は売り切れか?
在庫が無いので焼入れ前の鍔も付いていない極上が工場の棚から発見。
10数本の内一本を左利きように叩き直し、本日焼入れとドライアイスで冷やす作業を
していました。
普段はいっぺんにドライアイスの中に入れるのですが、最後の一本なので慎重に
木の板に挟んで固定して曲がりがなるべく出ないように作っていました。
明日までゆっくり段々と普通の温度に戻すので気の長い作業です。

どうだ~N君。 中学生から特注の包丁を頼むなんて幸せ者・・・・
しっかり勉強して志望校へ合格できないと渡さないよ・・・

高橋刃物製作所では、極上光友はZDPのような作業で作られています。
成分も同じようなのが入っています。それに鍛造で作られているから
世界でも珍しい物ですよ。

極上光友牛刀波柄最終作

高橋刃物最大級尺二寸の牛刀が一本保存用に・・。これを鹿の角でつくります。

そのほかに、岐阜の中学生用に叩いて作り直した240の牛刀が一本と
10本近くが近々、焼入れします。最後に作りなよ・・・とお願いして
売れなかったら引き取る約束で依頼・・・のはず? が全部俺の依頼品という事に

数十万のお金を作らなければ・・・既に中学生用に左利き用ペティー鹿の角の柄キープ
してます。値札が4万円ぐらい・・・左利牛刀が波柄なので3万はいくだろうから?
高校を卒業して大学出て働くようになってから居るようなら・・・それまで保存か?

ミシュラン星付きの料理人は和食だから要らないだろうな? 既に5本ぐらいは買いだめしてるし・・・
自分用には既に死ぬまでに使いきれないほどの数・・・有るしね
まだ柄がついてない包丁も自分で製作するのが3本・・・

10数本は柄付け屋さんに頼むので・・・暫くおこずかい無し・・・

出来上がったら此処で募集掛けて販売しないと・・・確か240ミリの極上鍔付きです

2012年5月23日水曜日

包丁とまな板

基本中の基本なのですがまずは衛生的に使う…あたりまえ過ぎ・・・
次にまな板を使うときに濡らいた布で拭く・・・こんな当たり前の事を出来ないコックが多い
まな板を濡らすことは、魚や肉の血や生臭さをまな板の中に染み込まないようにする事が
大事です。先に水分が染み込めば洗った時に汚れが落ちるのも早いし、まな板に臭いが
移ることも少ない。
包丁も濡れた布をそばに置き、湿った布の方が感覚的に良いかな?
物を斬る前に拭く、切ったら拭く。包丁に臭いが移りにくくする事と切った物が包丁に張り付かないようにする意味も・・・布は使うたびに朝うように身に付けばOK.
少しの間、包丁を使わないのなら洗って乾いた布で拭く・・・これも大事。
飲食業ならまな板を使い分けなければいけないので狭い調理場では大変なんです。
包丁も肉から野菜を斬る作業にも包丁を変えろと保健所の指導です。
そんな時は包丁をきちんと洗ってから布も洗うか取り替えてが当たり前。うちの店でも
大、中、小二枚を使いまわしてます。
動画で魚を捌いて刺身にする動画があるでしょう?
ひとつのまな板で全てやる・・・これはおかしい・・・
内臓が触れたまな板は臭いと汚れが・・・
船上の漁師じゃないんだから・・・・・

後ね・・・ステン系は臭いが着きにくい・・・これ便利。
忙し時には錆びにくいステン系が楽・・・

ただし・・・これから調理師になる方はまずはハガネ系の錆びる包丁を錆びさせないで
使う事を御薦めします。錆びないようにきちんと扱えれば錆びにくい包丁で錆びさせることも
衛生面でもきちんとした仕事が出来ると思います。

安来鋼本焼き鏡面の波紋

高橋刃物製作所もステンレス系刃物がモノになる前は普通の鍛冶屋のように
安来鋼で包丁を作ってました。その中で安く良い刃物を作れないかって考えもあって
黄紙で本焼きも試しに作った物が出てきてそれを刃物好きに売ってみようと、オヤジ様が
曲がりを叩いて修正した本焼きを自分が磨きを入れて制作中。
2本出来上がりすぐに売れてしまい、今日の朝に一本磨き終わりました。
平面を作るのにかなりの時間が掛かり切刃を天然砥石で磨き、平を鏡面に仕上げました。
この作業で最後にバフを掛けるのですが自分の持ってる特殊鋼は粘土を着けて焼入れをしないので全て綺麗な鏡面になるのですが・・・・
観る角度で赤くサビのような別の角度からは鏡のようなまた違う角度では青く見えるような?
鏡面なのに波紋が出てきました。ですが・・・・オヤジ様は最後まで使えるようにと関東の
粘土の置き方なので見た目が関西のより・・・・・粘土の塗り方もミネには塗らず引っ張られる力を
刃の方とミネでお互いに引っ張るようにと考えで作ったそうです。

普通は余り番号の高くない砥石で磨くと出てきて鏡面にすると消えるはず・・・・
平なのでなまってしまっても良いか?ぐらいで鏡面仕上げの時間を掛けて表面が磨きで
熱が出てしまうぐらいやってしまってダメにしてしまったか????
ですが・・・・待てよ?
オヤジ様が粘土を着ける話で平の真ん中しか粘土をうちは着けないって・・・・
切刃まで塗ったらその塗った所までしか使えないだろう?
そんな話を聞いていたのでこれはもしや????

オヤジ様は今日は商工会議所?だったかな?表彰されるので外出中・・・
工場に持っていき次男さんに見てもらった。。。
「錆びだろう?」って・・・・磨いていたら出てきたと言ったら
もう一度見てうちの粘土の塗り方だな?・・・・だと?
三男さんが明るいところに持っていき「ちゃんと鏡面に見えるのに角度が違うと紫にも赤くにも
見えるな」・・・・そんなやり方で初めて見るな?だって・・・・

オヤジ様が帰ってからどう見るか?
鏡面好きで本焼きをお持ちの皆様、シツコク磨くと出てきますよ・・・
面白そうだから親父様の大事な関西の名人が作ったタコ引きやらさせてくれないかな?笑

2012年5月22日火曜日

高橋刃物製作所ー和包丁

高橋刃物製作所の和包丁がイマイチ?と感じられる文章がよくなかった・・・・
磨いてしまえばこの輝きです。
ですが…元々包丁は出来上がるまで分業制でして鍛冶屋が叩いて砥ぎ屋が曲がりを
直しながら綺麗にして枝付け屋さんが枝付けして問屋が店に売って・・・
そういうものなんだそうです。
高橋も大阪の砥ぎ屋さんに出したら最初は親方がやったものが帰ってきて
出来上がりがいいから頼んだら、今度は若い従業員がやったのか刃がメロメロに
なって帰ってきて文句を言ったら「本当は一派の包丁しかやらないんだ」・・・
オヤジさんはその一言で頼むのをやめたんだそうです・・・・
鍛冶屋が仕上げまでやるのは大変・・・それでもず~とやっていたのだそうですが
牛刀より仕上げを良くしないと売れないのが・・・
なので仕上げは一本一本手仕上げ。
最後は、頑固なオヤジ様がコツコツと仕上げるのでそんなに完璧に綺麗なわけでは
ないのです。 これが見た目のイマイチって書いてしまった原因・・・

そんなわけで鍛冶屋の仕事は終わってる包丁が手つかずで工場に眠ってるのがあるんです。
仕上げれば売れるのに・・・大変だからね・・・

工場で発見した包丁で本焼きが有ったので4本を暇を見つけて耐水ペーパーでゴシゴシ
店頭に出ているものは800番ぐらいの物から始めれば良いのですが・・・
これらは、180番から始まります。180番から1000番ぐらいになると大分キレイになるのですが

ここらでこの秘密兵器が登場・・・・なんだと思いますか?って画像が下に出てるから判るか?
こう使ったり・・・・
こうしたり・・・境を作る作業に使います・・・・ここで砥取り屋さんで砥石を購入したときに
頂いたコッパでスリスリと・・・・ここまでやるのに10時間近く掛かってます・・・涙

これで良いかな?なんて甘い甘い・・・・・・・・荒削りのヘコミを直す作業が・・・・・・・
これからが大変・・・砥ぎ屋さんなら機械で出来ますが手作業では辛い辛い・・・・・
砥いで砥いで

素人なので荒い砥石では形を壊すので6000番と天然砥石で軽く研ぐと白くなるので凸凹が
わかり易くなるので交互に使い数時間・・・
最後にまた秘密兵器を使い角を作り、1000番の耐水ペーパーから2000番までシコシコと
3000番が無くなり近所の店では2000番まで・・どうしても3000番まで使いたいなら
横浜では東急ハンズならあるのですが・・・・後はいつもの最終仕上げ。

動画に編集したのでどうぞ~太もものような腕ですが勘弁して~(笑)

2012年5月20日日曜日

高橋刃物製作所ー特上43本焼き(水)

高橋刃物製作所の刃物はどれが良いの?よくそんな話が出てきます。
そんなためと自分でも知りたいために色々な鋼材の種類を買っていたら
こんなに増えてしまいました。
値段から言えば本焼き、極上、特上43本焼き、特上43、特上光、光
こんな感じなのですが、一般の刃物好きなら特上43本焼きが面白いかもしれません
特上43本焼きはペティーは無いのですが175の三徳から牛刀の175~210まで有ります。
親父様の錆びなくて斬れる包丁はないかなという考えで今までいろんな鋼材で
色々な作り方を試してきたのですがこの43って金属は刃物鋼ではありません。
0.43パーセントの炭素量なのでかなり炭素量が少ないのです。
これを鍛造で作り焼入れしてと・・・工程が多いのですが面白い事に焼入れの時より
固くなった・・・それで出来上がったのが43刃物・・・・砥げばみんな切れるのですが
43本焼きは面白い・・・高価な本焼きと砥ぐ作業で同じ感覚なんです。
この値段で本焼きの包丁のイメージに近い斬れ方をする感覚です。
この43本焼きは、割れとかの失敗作を減らすために普通の43より厚目にしてあります。
なので本焼きのわりに重いのですが、結構良い感じに使えるんです。
店の従業員用の短めの牛刀なのですが300の牛刀を出すには大きいし
ペティーでは小さいし・・・そんな時丁度良い大きさでして、時には出刃のかわりに
魚を三枚にするときなどにも丁度良い。大きな包丁をまな板の周りに置いて置くと
邪魔なときに便利です。魚を捌く仕事が少ない洋食のコックなのでヘタなのですが
アジフライなどを作るときに骨と身の間に包丁を入れてるはずなのに
骨まで軽く切れてしまう時があったり・・・・出刃より軽いし良いのですが・・・
炭素量0.43なので錆びにくい、なのに本格的に斬れる・・・・家庭で一本で
選ぶなら・・・刃物好きにはこれが最高と考えてます。値段は工程の多さから
この大きさでこの値段かよ?と思えるようですがこれ良いですよ

下手をすれば極上より?刃が丈夫かも?そんなイメージです。
ならば特上43はどうなの?ってことですがペティーしか持って無いので本焼きとの違いが
使っているときより砥いでる時の感覚は少し砥ぎやすい・・・砥ぎ安いということで
少し柔らかいって感じです。ですが砥ぎやすいと言うことは欠けずらいというか
使いやすいという親父様の考えで柔らかくしてます。・・・多分?
特上光と光はだめなの?というとこれも丁寧に鍛造してるのと
特上は炭素量0.9ぐらいなので普通はこれが高い包丁の部類になるのだと
考えられるし、43が出てくる前までは高橋の光では高額な部類でした。
ただの光は良くないの?って事?そんなことありません。
刃物鋼という区切りの0.75パーセント以上のステン系なのに切れるし
高橋の刃物の良いところで長持ちします。一般の家庭ではこれで十分。
自分が25年前に購入した時と鋼材は少し違うのでなんとも言えませんが
光のペティーはまだ現役・・・小さくなりましたがキレが悪くなることもなく
不思議なステンレス包丁です。



2012年5月19日土曜日

10~15本最後の製作おねだり

工場の雰囲気のいい時を見つけて・・・・
棚やら引き出しやら親父さんの隠しボックスまで下調べしておいた
製作途中の包丁をチョークで名前を書いて合間にお願い
でっかい330以上の牛刀焼入れ前の状態と既に本焼き作業が終わってる340ぐらいの牛刀を
キープ。260ぐらいなのかな?鍔が付いていない極上の焼入れ前が10数本
これ全部キープ。
それを岐阜の中学生の希望で大と中を左利き用に作り替える。
おねだりしてきました。笑
更に、店のショーケースの中に極上の鹿角付きのペティーナイフ一本発見。
右利きなら自分用に一本買ってしまうのに・・・涙

極上本焼き鰻包丁が最後の一本出てきて高橋のWEBで出す予定。

閉店後の工場の道具や機会を全て買い取ると青森から鍛冶屋さんが数人で店に
来ていました。
オヤジ様は、自分用のハンマーと砥石が有れば何処かでまだやりたそう・・・・謎

最近少し解ってきたことで極上の包丁はD15という合金なのですが
どうもZDPに近い合金のようです。ZDPが出てくる前から使ってる金属なのですが
ZDPは焼入れ後空冷なのと同じでその後ドライアイス。
違うのは、ZDPは鍛造をしなくても高硬度で高橋のは鍛造してるってこと
それを失敗するかもしれないけど、岐阜の中学生用に水でやるかも・・・?
340ぐらいのは薄いから多分?空冷だと思うけど・・・?
確かに今日はそんなこと言っていた・・・あすは判らない???
焼入れの時の判断なのかも?

出来上がっても枝をやってくれるか?これが心配?
WEBで探してもなかなか枝付け屋さんが見つからない・・・・・誰か教えて
インドの鹿の角はもう一本有るので2本でどのくらいの数の枝が出来るか?
ナイフだとハンドルって言うらしい?

2012年5月17日木曜日

高橋刃物製作所の閉店後

皆さんが気になる事だと思いますが店を閉めるに閉めれない程の
製作依頼で六月には閉めれないと考えられます。
しかし、既に個人からの依頼物は終了。
三友印をこれから作ることは無いのだと思えます。
元々高価な物や形が変わった包丁は数が少なくなっているようです。
まだまだ光、特上光などは売れ筋なので在庫はいっぱいあります。
店で購入してノートに住所と名前を書いてあるお客様には手紙が届いてるので
駆け込みで購入してる人が多いようです。
お客様の悩みは、包丁の修理と砥ぎが閉めた後何処でやってくれるか?
自分のペティーでさえ25年も使えるのだから一般の人は一生物・・・
各自探すしかないかな~?なんて話をしています。
高橋の刃物は日本全国の刃物屋さんに出してるし・・・
最後に沢山の仕入れをしてる刃物屋が多いのでそこで買えます。

本来、包丁は其処の刃物屋の名前を打刻や彫って売ってもらっているので
刃物屋が作ってなくてもこの形でこの大きさというようので
これが正解。買った人も俺の包丁はっていうのと同じ

高橋の極上物が終わったらそれに見合うのはZDPかな?
ただ違うのがZDPは鍛造しなくても硬いので切れるのですが脆い
欠けたとしても高橋のは小さく欠ける・・・ZDPは割れる?
丁寧に使えば同じ様な感じで使えます。高橋の極上が割れないかと言えば
落としたりしたら割れるかもしれませんが・・・・

問題はちゃんと砥いでくれる店。
安く砥いでくれてもすぐに斬れなくなるのではダメだし・・・
さて・・・・

高橋刃物製作所-閉店準備

黄紙本焼き柳刃の残り2本のオヤジさんのダメ出しでやり直し・・・
砥ぎが悪いのではなく、まっすぐな包丁でないのでやり直し・・・自分の責任ではありません・・・(笑)

築地からのオーダーは大分進んでいますが、堺からの最後のオーダーが山ほど・・・
包丁製作で余ったら好きなだけ持って行け~と言われていたのですが
最後のオーダーが山盛り・・・一トン半は要るな?とオヤジ様
足りなければまた買えばいいのだから一トンでいいんだよ・・・・・・・・これが本日の喧嘩の理由
九月には閉めてしまう枝付け屋さんの状態なので急ぎで?洋包丁を作ってます。
オヤジ様は、ボケ?電話でのやり取りで特注の蒲鉾ヘラの名前入れを聞き間違えて
数字つ前から一つづつ名前を彫って焼入れが終了。それを三男さんが枝の方を焼きなまし。
オヤジさんは、牛刀の曲がり直しの作業。火鉢で温めてから叩いて治すのですが・・・・
火鉢の温かさから?寝てるよ~(笑) 噂では聞いていたけど・・・・
三男さんが指を指してるので見ると・・・アハハハ寝てる・・・・
三男さんが笑いながら「うちの親方があれだもの先がないよ」だって・・・
本日の喧嘩の理由がコークスなんだけど、長男がポックリ死んだら終わりなんだから
コークスは一トンで良い~の悪いのが火種・・・(笑)

オヤジ様が居なければ焼入れできず・・・
次男さんが居なければ包丁の研磨が遅れるし・・・
三男さんが居なければ鍔付けできないし・・・・
四男さんが居なければお客さんや問屋と話が通じつ・・・・

洋包丁を鍛造で作る鍛冶屋で数を作る店は僅か・・・ないとも言えないが
あるとも言えない?オヤジ様の所で特殊金属を鍛造で作るので、鋼材メーカーは
同じような金属で鍛造をしなくても硬い金属を作ってきました。
ZDPなどがそう~鍛造をしなくても焼入れだけで高い硬度
安く量産をするにはこういう金属で機械制御で完璧に熱処理をするんだそうです。

親父様の所は昔から鍛造をして・・・
高橋の極上は、ZDPと同じような金属ですが鍛造、焼入れして空冷してドライアイスでやっています。
このような金属は手作りではロスが発生するんです。
この技術を全国の包丁屋や鍛冶屋が欲しいらしく頃ところ連絡が入るようです。
ボケと頑固が同居したオヤジ様・・・出来上がった包丁をやるからそれを見て
考えろ~だって・・・・
教えろったって教えてできるわけ無い・・・って・・・そりゃ~そうだ?
数年同じことを聞いて高橋刃物の包丁の作り方を見てるし聞いてるし・・・
実に摩訶不思議?
釜戸の方向からこれをこうしてこうやればいい・・・・こうなったらこうしたら良い・・・
いろんな金属で作るので作業のやり方も違うし・・・・・
弟子になっても出来る前に死んでしまうよ・・・なのでただの客が一番です。
店を壊すときに欲しい道具が有ればやるから使え?使えるわけ無いじゃん・・・涙
あんたには隠さず全部教えてるんだから使えよ・・・って言われてますが
無理無理・・・おら~調理師だもの
不景気が続いて横浜ではコークスの売ってる会社も無くなり今は
鋳物の会社が多い、埼玉から届けてもらってるし・・・
だんだんと店を閉める方向へきてますね・・・

今日も極上の作りかけが10数本出てきました。
鍔がまだ付いて無いので三男さんが付けなければダメだし
焼入れもまだだし、やるにしてもドライアイス買ってこないといけないし・・・・
第一、こんな高い包丁売れるもんか?だって・・・・
出来上がれば欲しい人いるかもなのにね・・・

一週間前頃に出てきた特殊鋼の包丁が有ってお前にやるから名前を
どう入れるって話が有ったのですが?忙しいのもあるけれど?
今週は何も言わない?どうでもいいけど?
どうなってるのだろうか?作って誰かに売ればといったことが
気に入らなかったのか?ぼけてるのか?
いろいろ忘れ物が増えてる感じ????
もしできたら発表しますので誰か買ってみて~?
特殊鋼の本焼き300牛刀とD15の特殊鋼空冷ドライアイス?の二本


2012年5月16日水曜日

北久里浜 一升屋 居酒屋だけど

http://1shouya.com/

30年ぐらい前の横須賀で美味しい料理ってどこにも無くて(知らないだけだったのかも)
横浜も同じようなものだったかも知れませんが…
今では何処に行っても旨い料理を食べれるようになりましたが・・・

このお店、昔は酒屋さんだったそうですが、二人の若手の板前が頑張っています。
店の作りがあるお店を参考にしたのか?居酒屋・・・居酒屋を馬鹿にしてるわけでは
ないのですが、絶妙な味の料理を出してくれるのでもったいね~
周りのチェーン店の居酒屋が多いので同じようなメニューを出さなくて
ちゃんとした料理だけで良いのではないかと・・・?
刺身だけでもあの価格で味わえるなら毎日でも行きたい。

近隣の農家へ買出しに行って出来上がった野菜サラダが素晴らしい
和食の板前が考えそうなドレッシングも、ほ~っ・・・スバラシイ
ドレッシングも二種類、ひとつは山芋とマヨネーズを合わせた物でちょぴりわさびが入ってるのか?
もう一つもゴマ油に大根と醤油少々・・・これで普通はおしまいなのに生姜が入っていて
ゴマ油の良いところとごま油のくどいところを生姜で調和させてるのか?勉強になりました。

料理人が食べるとこんなことを考えてしまうのは良くないのですが・・・
黙って美味しく頂け~って言われそうですが長くやっていると
斬れない包丁で仕事をしてるなとか?煮方が悪いとか既製品の酢味噌だなとか
缶を開けてワインで軽く煮たデミグラスソースだとか、繁盛店でも商売が上手くて
味が悪く、二度と来ないだろうって思ってしまう店が多いんです。

北久里浜 一升屋 若手の板前二人の料理なかなかいけます

久里浜にも一升屋って有りますが?
店は似てますが? 値段も同じような金額ですが?
内容はまるで違う・・・

2012年5月11日金曜日

高橋刃物製作所-五月 次男さん復活

三月に東北の友人の葬儀に行って風邪を引き、奥さんの言うこと聞かずこじらせ
入院。退院後も仕事は出るなとみんなが心配して働かせなかったら落ち込んで…
とうに70歳越えてるんだから・・・
工場が忙しいのを知っているのでイライラしてるんだそうで・・・
ゴールデンウィーク後から復帰・・・
兄弟の仲のクッション役が復帰で、殺気だった工場が和やかに~(笑)
黙々と仕事をする人なんで、三男さんもゆとりが出てきたみたい・・・

包丁を削る仕事とお買い上げの包丁を砥ぐのが普段の仕事なので
居ないとほかの人が自分の仕事が出来ないからイライラしてるように見えてました。
本当は仕事する元気でも無いのにね・・・奥さんは私が言っても聞きやしない~って
肺が悪いのに苦しいからちゃんとマスクしないから大型の3D型マスクを買って
訪問・・・
工場に居ないといけない人なんだから・・・無理をするなと言ってもきかないんだから・・・
せめてマスクをしてやってよね~(笑)

オヤジ様は、小田原のかまぼこ組合の表彰される人に贈る、名前入のヘラ?
タガネで彫る仕事が・・・
名前を間違えて彫ったらおしまいなので集中・・・・たまにやってしまうらしいので
誰も近づかない・・・(笑) 納期近づいてるよ~

週末もうちのお客さんがもう少し長い包丁も欲しいから高橋へ行ってきますって。
岐阜の中学生の包丁を見て中学生のお祖母さんも27cmの極上牛刀を注文・・・・
今週買ったばかりの友人も家で使ったら感激してもう一本欲しいってメールが
世の中の不景気が嘘のように大忙し・・・インフルエンザが蔓延してるような?
長年、問屋に収めて店売りはついで? それがいつも店にお客さんが・・・
修理も砥ぎも最後にやってもらおうと山になってます。

円高で外国人が包丁を買いに来なくなり、去年の地震で注文もなく
問屋からの注文も無いので、みんなが高齢だし枝付け屋さんも辞めるって
話であと一ヶ月・・・六月で閉める決断を。
売れればやめないだろうと始めた応援ブログですが・・・・・
6月までに注文が出来上がるわけないくらいに繁盛・・・・・・
六月には工場は壊す予定ですがどうなることやら・・・・・・・・・・・・

天然砥石か人造砥石

ここ数年で砥石がゴロゴロ集まってきました。
まだまだ解らないことだらけの包丁砥ぎでして、砥いで物を切ってみないと解らないのだから
半人前です。包丁はコック歴30年なので数十本は使いました。
高橋刃物製作所の包丁を使うまではごく普通の砥石を使っているだけで
切れれば良いという道具としての手入れのみ・・・
料理の種類や味にばかり研究していました。
包丁は毎日仕事が終わると砥ぐもので、毎日砥がなければ斬れにくくなるんだと
漠然と思っていただけでした。いちよう横浜では老舗というか?
親方に紹介された刃物屋で購入していたのですが、親方と同じ包丁にしたい若造の考えでした。
親方がびっくりするような大きな包丁も毎日砥ぐので店を出す頃には小さくなってしまいましたが愛着もあり使ってました。
店を出す前は、お金が欲しくて大きな店で働きました
この店は従業員の数も多くて24時間営業。調理師なのに高価な自分で買った包丁は
あまり使わず、店の包丁を使い誰も店の包丁を砥ぎません
砥いだとしても斬れの良いのを選び、どれもどうしょうもない包丁ばかり・・・

自分の包丁を置いておくと勝手に使うし頭にくる奴ばかり・・・・涙
辞めるまで毎日5~6本は砥いで数十本全部きれるようにしていたおぼえがあります。
おかげで包丁砥ぎをしてる時に5針も縫うケガもしました。
なので普通の何倍も包丁砥ぎをしている訳です
高橋刃物の包丁を初めて砥いだ時に固くて砥げない包丁だな~って記憶があります。
ここで砥石との相性?とか考え始めました。
最初はただの光って名前の高橋刃物ではステンレスの一番安いやつでした。
それでも当時3000円ぐらいが相場なのに6600円もしたものでして
倍の値段なのだから斬れて当たり前。ですが長斬れするんです・・・
手入れは仕上げの砥石だけで済むので長持ち。
それほど良い砥石ではないのですが仕上げだけで25年も使い込みました。

砥石が増えたのは、牛刀で本焼き(水)を高橋で買ってからです。
いろんな人の包丁を見てきましたが牛刀で本焼きなんて見たことが無い。
それまで使っていた砥石ではなかなか砥げない・・・
理想の斬れになるまでに一ヶ月以上掛かりました。それから砥石が増えて
最後には天然砥石まできました。理想の斬れになっても疑問ばかり・・・

http://seisakunohibi.blog.so-net.ne.jp/2010-12-10

世の中にはこんなに研究してる人がいます。

自分でも刃を動かさず垂直に包丁を降ろすだけで紙が切れると良く砥げたと思うのですが
砥いで包丁を動かして紙が切れるのは当たり前って考えです。
砥ぐそが大事という考えも上のHPの方の説明が判るようになりました。
親父様の鍛造が一番大事で鍛造なしで幾ら焼入れが上手くても長く使えないだろう?
鍛造の仕方や金属の分子の並べ方や向き・・・焼入れの炉の向きなどなど・・・

鋼材も大事、作り方も大事、研ぎ方も大事、使い方も大事・・・・
これらが全て大事でステンはダメ、人口はダメって人も色々いますが
言い切る人は、世の中を知らないんだと考えています。
使い道によって材質から作り方、砥ぎの角度から番手まで色々・・・
自分にはオヤジ様が作った包丁は世界一ですが、オヤジ様は和包丁は
大阪だけではなく、青森で良い包丁作る職人が居るよだって。
俺には解らないのですがオヤジ様は見ただけで良い包丁かわかるらしい?
最近ようやく兄弟で誰が作った包丁か少し判る様な?
砥石もダメだこれ?って使ってなかった砥石もこうやれば使えるな?とか
新しい砥石に替えて今まで使ってた物が力不足に感じたり・・・・

天然か人口か? 良いところもあるけどイマイチな所もあり
イマイチに感じる所も自分の力不足な所も有り・・・
あ・・・そうだ。 前に使い込んだ砥石が良いって書きましたが或ところで発見。
使ってみたらこんなだったかな?って感想です。
材料が変わったのか?疑問・・・
こんな自分なので天然砥石も良い。人工砥石も良いとします。

2012年5月10日木曜日

XO醤

今週の週末の予約は、肉なしで予算も少ないので頭を使います
洋食屋ですが、普通の料理を出してもつまらない・・・


最近は刺身用のサーモンも普通に流通してるので一品はサーモン
しかし食べたことがあるソースではなくて・・・
そうだ?XO醤とあわせてみたら面白いかも?
久しぶりにXO醤を作りました
豚とハムでダシをとり、煮詰めて・・・
本当は金華ハムを使うのですが近所に売ってないし金華ハムは少しくせが有るので

やっと出来上がり味見・・・
うまいんですよこれが・・・・
ボウルに移して冷却
鍋に残ったXO醤にレタスを入れて炒め味見・・・
これがまた美味い~
XO醤が冷めたら刺身用のサーモンを包丁で
叩いて混ぜて
型に詰めて抜いて白髪ネギをのせて出来上がり
見た目は洋食ですがXO醤と混ぜたので中華か?サーモンのタルタル中華風出来上がり
前菜はこれでいいかな?これにボイルしたエビか甘エビも混ぜると良いかも・・・

今日、メールで岐阜の中学生が修学旅行で東京にくるんだそうです。河童橋の料理道具街
に行きたいんだそうです。(笑) 将来は決まりですか?

今日の昼間に包丁が欲しい友人を連れて高橋刃物へ・・・
よそには無い小料理包丁って物を購入。自宅に帰り、斬ってみたら感動・・・
もう一本欲しいって?(笑) どうも一本使うともう一本欲しくなるのか・・・・・・・・・・・・・

今日もマニア?逗子にお住まいの若いご夫婦が・・・旦那さんの方が刃物好き?
奥さんの使う包丁は御自分で砥ぐのだそうです。
焼入れも終わり、放置されていた本焼きの刺身包丁を以前売らないのは勿体ないから
俺が磨くから売ろうよ~と話をしていたあの包丁をお買い上げ。
20時間以上掛けて鏡面にしてから天然砥石で内曇仕様にしたもの
6月で閉店予定なのですごい数のバックオーダーが入っていて高橋では磨いてる時間がないので
スクラップになりそうだったもの・・・
売って従業員のお茶菓子にしたらって考えだったのですがオヤジ様はそこまでやった包丁だから
俺に気兼ねしてそれなりのお値段に・・・
10万ぐらいの1割引で・・・気兼ねしないで安く出しちゃいなよと言ったら2割引に・・・笑
これで予算が余ったのか?奥様ように一本。
後、2本手つかずの同じものが・・・4本のうちあっという間に2本売れてしまい
明日から残りを磨かないとね・・・

牛刀で自分が持ってるインド鹿の枝が付いてる包丁の作りかけが2本出てきました。
一本は焼入れも終わってるものと鍛造をして真っ黒いままのものが出てきたんです。
ひとつは型鋼か?もう一つはD15っていう炭素量1.2~1.5ぐらいの物
さて閉店までに出来上がるかな?

2012年5月9日水曜日

見つかってしまった

日曜日のTV東京の特番に数秒だけ放映されてしまった・・・自分の店でもないので誰にも知らせたりしなかったのに遠く栃木の友達からTVで写ってる所を写メで送られた…
意外に皆さんTV観てるんですね?
高橋刃物製作所も何回もTVで紹介されているのでオヤジ様でもTV目線…(笑)
自分はそんなことができません・・・涙

先週、高橋刃物で作りかけの刃物で放置されている物を色々発掘。
店で売れてなくなれば作るつもりの物が出てきた~
HPでは紹介されない極上の包丁が出てきました・・・・
こんな高い品物あんまり売れないからって放置です
炭素量1.5なので青紙1号かスーパーと同じ
型鋼の材料で作った包丁です33cmとペティーが数本
隙を見て作るかも?どうせ6月にはスクラップで捨てるから
壊れてもいいから水焼きでやるかも
薄いから水焼きは危ないんだそうですがどうなるか?

そうそう~岐阜の中学生もペティーナイフの他に左利き牛刀も購入されたんだそうです。
誕生日のプレゼントで親御さんが購入。毎日使ってるかな?

此の所来店して購入するお客様が心配してることが切れなくなって砥ぎをやってくれる
所をどうやって探そうかなんだそうです。工場を壊すと修理はできなくなるのですが
砥ぎはなるべく長くやる方向へ考えています。最悪?自分が引き受けるかも?