相反する鉄で錆びない鉄を目指して来たお二人・・・
http://www.youtube.com/watch?v=Yr86OtB3bWw
高橋のオヤジ様は、ステンレスを元に斬れる包丁を目指し
白鷹さんは、古代の建築物の釘を目指した。
千年持つ木造建築には千年持つ釘が必要。
宮大工は釘を一本も使わない・・・これは嘘。
http://www.frkw.com/index010.html
どこで二人が繋がったか?
ここからはオヤジ様から聞いた話ですが・・・
有名な水産加工会社に、白鷹さんの包丁を使いたいと依頼があり
数が大量だし錆びない包丁なら横浜の高橋刃物製作所に頼みなさいと・・・
その会社の重役がわざわざ横浜まで来て依頼したそうだ・・・
オヤジ様が「誰から紹介されたか聞いたら有名な白鷹さんからだと・・・」
オヤジ様「知らね~な?」・・・
重役さん「知らないって?あの方を知らない?・・・そんな所で良い包丁出来るのか?」
この一言でオヤジ様キレル・・・笑
「向こうがこっちを知ってて横浜に行けって言われたんだろう?」
「ならうちの包丁を知ってるからそう言ったんだろう。なら任せなよ」
その後から白鷹さんと何回か上京してきたときに有ってオヤジ様が
聞いたんだそうです「白鷹さんはなんでうちを知ってるんだい?」
白鷹さんはお兄さんが家の鍛冶屋を継いていて自分は築地の刃物屋で
働いていたそうです。
そこで高橋刃物の包丁を見ていたそうで・・・
お兄さんが亡くなったあとに実家の鍛冶屋を継いで土佐刃物を作っていたそうです。
そんな二人が目指したものが錆びない鉄・・・
オヤジ様もステンレスの前は、錆びない鉄を研究していて
大昔の船のイカリを元に作り、白鷹さんも薬師寺の再建に鉄を海につけたり
土に埋めたりしてサビが出切るまで放置したりして和釘を作り上げたそうです。
白鷹さんが和釘の材料としてる物とオヤジ様がイカリを交換して頂いたものが
上の画像です。これを固めてまた鉄粉にしてまた固める・・・
これを繰り返ししてやっと和釘になるんだそうです。
オヤジ様は、軟鉄では斬れる刃物にならないのでハガネ・・・炭素が必要
しかし、炭素は錆びる・・・いろんなことをして今の錆びない包丁が出来たわけ
なんですね・・・。
ステンレスがまだ斬れないって言う刃物屋は多い。
青紙も白紙にタングステンやモリブデンを足した。特殊ステンレス・・・なのに・・・
高橋の刃物に、鋼材メーカーと相談して作ってきた鋼材は青紙以上の
炭素量1.4なんて物もあります。これはやはりサビは出てきます。
青紙よりは出ませんが・・・今、売ってる極上の包丁はこれ。
手入れが悪すぎると錆びます。自分のは錆びたこと無し。
お二人とも高齢になり、まだまだ作り続けて欲しいのですが・・・
研究熱心な二人ですが、オヤジ様もいろんな発想から面白い物造ります。
名刀正宗の焼入れでできる稲妻を再現したい・・・
再現してしまいました。これは秘密ですが土置きに秘密あり。
これは、日本の刀匠がいろいろ研究してるが出来ないって諦めているもの・・・
その物は、釜戸に使うと最高なんだそうです。
実物を貰ったけど、使い道無し・・・鍛冶屋じゃないから・・・笑
画像を出すわけにもいかず・・・
刀匠ができなくて、鍛冶屋が成功・・・オヤジ様勲章物じゃない?
オヤジ様曰く「刀匠ったって鍛冶屋だろ?鋼材メーカーの人に本にしろって
言われたけど、学者じゃねえし偉そうに本なんて書かねーよ」って・・・笑
昔、何本か打った金属でドイツ?のスーパーハイスチールって金属の切れっぱなしが
あるんだけど、お前さんに打ってやるって話が・・・・
鋼材屋に成分を調べさせたんだがなんだか解らない成分や硫黄も入ってるんで
刃物鋼には向いないし、これで刃物にならないって日本の鍛冶屋が投げたやつなんだが
作ったらものすごく斬れるんだよ。採算性が合わないから数本作ったけど
これが最後の一本分あるからどうだ~?・・・・
欲しい刃物は全部買ってあるから要らないけど・・・・・・・
でも包丁のソリまでが長い包丁なら欲しい・・・
大きなキャベツを千切りするときに300の牛刀でハジが切れずに残る時が
有るのでそういうの作れる?
あると嬉しいのだけど・・・って話で制作中。
また無理な話なんだけど、シカの角でお願いします・・・・
今日見に行ったら焼入れも終わり、割ることもなく無事・・・
デカイ・・・重い・・・まあ、これから削るから軽くなるんだけど・・・
しかし、青紙スーパーもグラインダーに当てても火花が出ないほど硬いんだけど
これって全然出ない・・・削れないじゃん? 砥げるのかな?
どんな切れ味か今から楽しみです。