2012年7月25日水曜日

包丁の感想 ①


お疲れ様です。

仕事の関係でこんな時間のメールになってしまいました・・・

掲題の件についてですが、

・切れるではなく、【よく斬れる】(刀を使っているように抵抗無く)
・【長く切れる】(以前使用していた包丁の研ぎたてより、
 使用して1ヶ月位の高橋の包丁の方が斬れる)
・【錆びない】(極上は錆びると伺っていたのですが、普通の包丁と
同様の使い方をしていれば全く錆びない)

という特徴はあります。

ただ実際に使用していて気付く事は、
・玉ねぎを切った時に目が痛くなりにくい
・千切りを行う際に、最初があまりの切れに驚いて従来より速度が落ちますが、
使い慣れ始めると抵抗を感じることなく食材が切れるので
千切りの速度が速くなっていきます。
・通常の柄より波型の方が包丁を握り込む事で、刃が上下してくれるので
食材を切る事が楽になります。
ただ、通常の柄と異なり指の位置が固定されてしまうので
指の位置の自由度が低いです。
そうなると人によっては使い辛く感じるようです。

あとはどうでもいいことですが、あんなに良い包丁を冷凍庫の中に入れて
冷凍した食材を切る勇気は持てませんでした。

こんな感じで如何でしょうか?

以上、宜しくお願い致します。  YI

クレソン
YIさんありがとうございます。
自分も男の割に手が小さい・・・ので持ったとき最初はしっくりいかない時が
有りました。微妙に持ち方を変えて使いやすい場所を見つけてます。
冷凍物を斬る・・・同じです。ハガネの包丁は絶対危険ですから
ビデオ撮影の時しかやってませんが・・・大丈夫と言われても・・・ネ?



マイナス20度のフランス産鴨肉を切っています。
それも本焼極上とD15極上を使い、休みの日に撮影したのですが怖々やってるのが
判ります。
本来やってはならない事ですからね・・・これくらいは平気だと言うことにしてください。



お疲れ様です本日 高橋刃物の社長さんから、電話がありました。
包丁を、使っているかどうか心配だったようです。
今回、間違った材質(黄紙2号本焼)が届き返品したこともあり、気をつかって下さ
ったと思います。

お疲れ様です本日 高橋刃物の社長さんから、電話がありました。
包丁を、使っているかどうか心配だったようです。
今回、間違った材質(黄紙2号本焼)が届き返品したこともあり、気をつかって下さ
ったと思います。
高橋の包丁を見ているは清潔で綺麗で「りん」とした気持ちになります。
まだ、使い初めて半年 自分の手の延長となるよう使いこなしたいです。
岐阜の蕎麦屋

クレソン

一郎さんは、工場が暇なときに極上とか本焼きとか数が少ない時にやるので
出来上がると、これはどの金属で造ったか店の人に言わないんです・・・
なので黄紙本焼は相当昔に試しに造った物でして、自分が工場の中から見つけて
砥いだ物だったんです。D15もタガネで彫ってるのと無いのとが有ったりして
店の女の人には、わからなかったようです。すみませんでした。
大体の金属はチョークで書いて保存してるのですが出来上がると
グラインダーで削って火花の出方?色?で判断します。
自分の本焼牛刀と柳もD15って書いてありません・・・同じ時期に造った極上は
裏にD15って彫って有るのですが?柳刃はD11かもしれないし・・・?
間違って送った黄紙は、実は自分が磨いた物です。
ドガの中で砥石の前に定規の曲がったような物があるでしょ?
あれを包丁の上に乗せてコッパで砥いでシノギの線を出す為に使います。
高橋の筋引と柳の違いは削りの作業で変わってきます。


強力鍛造でタテヨコ叩くので面を出すのが大変なんです。
なので微妙な凸凹を見つけるのに光系と曇系の砥石を交互に使いながら
同じ厚さに整える作業をしてます。
柳刃は良い刃を付けても、シノギのまでの面が凸凹だったり、厚みが変わったりすると
切った時に引っ掛かりを感じるんです。
なので切っ先に向かって少し先細にするようにしてます。

2012年7月22日日曜日

皆さんの感想が聞きたい

高橋刃物製作所の応援ブログで始めたこのブログですが・・・
最初、観てもらうために包丁の鏡面作業で引かれてきたかたも多いのでは?

実際にレストランクレソンに来て、自分の包丁で試し切りして気に入り購入した人も・・・
そんな訳で店には全種類の包丁を買ってしまった自分・・・うちのお客さんも
軽く100本は購入してくれました。
調理師以外でも、良い包丁を欲しがる人って多いんだな?って感想です。

また、購入した人が喜んでくれるので嬉しいし、その人が知り合いに紹介したりして
更に増える。高橋で購入する時に名前を出せば端数は引いてくれるかもって言ってるので
店に行くと今日もとか昨日とか「クレソンさんの紹介で買ってくれたよ」って・・・

買った人も店も喜んでくれて本当に良かったと思います。

高橋の刃物は自由鍛造で焼入れなどの作業が全て手作業なので
一つ一つ微妙に違うので全て一本物の感じが少しします。
僅かな違いなのでこれは良いとか悪いとかではないのですが・・・

自分は、ステン系の高橋では一番安い光のペティーで惚れました。
なのでそれ以上のクラスの包丁は要らないぐらいのつもりです・・・・

手作りなので当たり外れもというより特別に良いのが有ったりするのも面白い・・・

オヤジさんも包丁を使う側の意見が聞きたいのだそうです・・・
切った感じや砥いだ感じ、使ってみて包丁の形とか自由に感想が聞きたいんだそうです。

ということで、メールをください。できれば写真付きとか出来上がった料理の写真とか?

お礼に・・・・・

高橋製作所お客様用ビデオをお礼に送ります。

まだまだいろいろ付け足しをしている最中なので秋には出来ると思いますが
自分の包丁はこうやってできてるんだって判るビデオを作っています。

メールは、自己紹介欄をクリックして頂くとメールってありますのでそれをクリックして
頂くとメールが立ち上がりますのでそれに画像等を一緒に送ってください。

2012年7月19日木曜日

感謝のメール

夜な夜な、高橋刃物製作所のビデオ造りをしています。今でも最後の注文の包丁を作り続けて
いるので、店の在庫が減って隙間が増えて社長の鍛造機械が壊れて三男さんの機械の所だけが
コークスが燃えています・・・少しづつ終わりに近づいているようです。
このブログからD15の本焼き柳がどうしても欲しい・・・奥の木箱に後は仕上げるだけの包丁が
有るのですが・・・最後の一本が岐阜のお蕎麦屋さんに旅立ちました。・・・・・
このお蕎麦屋さんは、15本ぐらい有次やいろいろな所の本焼きが有るのだそうですが
この梅雨どきは砥いだそばからサビが浮いてくる・・・包丁の手入れだけで毎日二時間だそうです。

電話でお話をしたのですが、べらぼうに斬れて手入れが楽・・・もう離せられない・・・
なんだったんだろう?今まではだって・・・(笑)

うちの店でもミソノの特製鍛造スェーデン鋼牛刀がもらったのが有るのですが
スェーデン鋼も錆びにくいのですが、高橋の包丁と同じように手入れをしてますが
やっぱりサビが浮いてくるのが早い・・・・涙
開店20周年に元親方からお祝いに頂いたのですが・・・・

今晩は嬉しいメールを頂きました。
高橋兄弟の誰かの娘さんから高橋刃物を愛してくれてありがとう~。って頂きました。

みんな還暦?いまだに喧嘩をしながら仕事をしている兄弟なんですが・・・・?
昔から凄かったそうで?アハハハ・・・・
一郎さんは今よりこだわり派で喧嘩の中心に居たそうです・・・・
変わってないんだ?(#^.^#)
数年前に、店に行ったらみんなが不満顔?
一郎さんはカッカしてる・・・前にも書いたかな? お客が刃物を作ってくれと言ったら
一郎さんが一万ぐらい以上かかる。って・・・・
そうしたらお客がもっと安く造ってくださいって・・・
そんな安いのが欲しいなら他所へ行ってくれ~って・・・・
店の女兄弟の人が、お客さんがそう言うならそれにあったものを造って上げれば
良いのに・・・って言ってしまい・・・これが原因で危ない雰囲気に・・・・・・・・・・

職人気質な話なんですが・・・・暫くはカッカした状態で、他の男兄弟は無視・・・・・
次男さんが病気で休んでいる時も四男さんが手伝っていたのですが
へまをやらかして・・・これを三男さんが怒る怒る・・・それを見ていた一郎さんは
俺の顔をみて笑う・・・「久保山行き」って・・・・横浜中心部の人には解る言葉なんですが
壊した包丁が久保山の火葬場行きだなんて言うんです・・・
そんな時に、歳をとったイタズラ小僧の笑顔を見せます・・・
部外者の自分はハラハラドキドキもんです・・・・・(笑)
兄弟みんなそれぞれに人の仕事を認めているのに・・・・・

仕事にはいまだに厳しくて・・・・これも50年続いて来た歴史?
仕事を止めたら仲良くなるのでしょうか????笑
たまに見せる笑顔が堪らない・・・良い笑顔なんですよ~オヤジ達・・・

自分も男兄弟二人なんですが、しがない飲食業とソニーとか言う電気屋の
執行役員なので、生きてる環境が違いすぎ・・・喧嘩等は何十年も前の話?
兄弟を思いやるなんて考えたこともない・・・会うのは盆と正月の数分・・・・だもの

2012年7月13日金曜日

高橋刃物製作所の鋼材の歴史

オヤジ様の記憶と聞き出した事って、たまに食い違いが有ります。
60年もやってると金属を何でやったか名前を忘れていたり・・・材質が違ったり・・・
これが厄介でして、ブログに書いた後に違っていたりして・・・D15にはタングステンは入ってないんだと・・・(#^.^#)
タングステンが入った青鋼が、錆びると体に悪そうな色のサビが出て、包丁に使うのは嫌だな?
って事で、D15にはタングステンは入ってません・・・訂正。

戦後まもなくの昭和23年に加治屋に入り、独立後修行時代から使ってる鍛造機械を譲り受けて
親父さんと次男さんとのそ父親で昭和30年代から独立しやって来たそうです。
初めは、日本鋼【ハガネ鋼】で始めてステンレスを始めたのがその後で昭和40年代に
ステンレスで切れる包丁を開発、畳包丁で斬れて長持ちする包丁で苦労して高橋ならではの
技術が生まれたそうです。
丁度、この頃に愛知製鋼で働いていた渡辺さんが元々鍛冶屋の仕事が好きで、会社の寮に
近い高橋の仕事場を見学に来て「当時既に昔ながらの鍛冶屋は無くなり、とても興味を
持った」のだそうです。
仕事で、当時開発されたSX4を千葉の金属加工屋に持って行っても固くて出来上がらない・・・
それなら高橋さんの所へ持っていって試して見ることにしたのが二人の始まり。
この金属は当時、愛知製鋼で開発したダイス鋼の種類で金属板を斬るシャーリング?の刃など
に使う物だったそうです。それをやって出来上がった・・・このSX4はサビが出るのでステンレス鋼で
何か良いものないかい?って話からオヤジさんが特注で作らせた初期のステンレスが
昭和40年からの物で、これが25年ぐらい前に買った光のペティーです。
これが厄介な金属で圧せんして板にするときに、ローラーの軸がブチ折れる程のもので
暫くして製造中止・・・これが今では幻のステンレスでして結構造って出荷した物
これが評価されて段々高橋は日本鋼からステンレスへ移行してきました。

今では無理な、造っては愛知製鋼の検査室で顕微鏡や硬度テストなどなど・・・秘密に
やってもらったんだとか・・・高額な検査費用なしでやったのでむちゃくちゃです…(#^.^#)
この時期に愛知製鋼の渡辺さんが見学に来なければ科学的な証明は無かったはずだし
今の製品も無かったかもしれません。それまでの日本鋼と特殊鋼の性質も違えば
焼入れの温度も違う。渡辺さんが会社から受験用の温度計などを秘密に持ってきて
親父さんに温度を目で覚えろとずいぶん時間を掛けてやったんだそうです。

科学的な専門家に教えてもらった事とオヤジさんの研究心で出来上がった包丁は
今度は金属の専門家が判らないほどの包丁が出来上がりました。
渡辺さんに聞くと今の極上の金属で水焼きや油でやると専門家は間違いなく
割れてしまう。「高橋さんは、中途半端なやり方で上手くつくるんだろう?
しかし、その中途半端が難しい・・・」 「焼入れの温度が少しでも高いと、後で
ハンマーで叩くと間違いなくバラバラになる」あの人しか出来ない・・・・だとか?

光のステンは、今は普通の刃物用ステンレスなんだそうです。ですが?
強力鍛造をしているからか?他所のステント違います。何処が違うかは説明
しにくいのですが・・・
次に、特上ステンレス光ですが、焼入れ後柔らかくするのが光なら
焼入れ後にある加工で更に固くなるのが特上光なんだそうです。
特上光はプロ用としてます。昔はここまでで・・・・

D15の前にD10という特殊鋼が有りまして、この鋼材でオヤジ様がいろいろ
試し始めて、空冷、油、水焼き・・・これが良くて刃物好きに・・・
D10の本焼き牛刀は、一本だけ工場の奥の棚にあります。・・・・

D10から進化したD15が出てきたので棚にホっぽいて有るのですが
あれよりD15の方が良いから売らずにそのままなんだとか?少し勿体無いぞ・・・・・・
極上はD15ってダイス鋼ですが、普通は空冷です。包丁を薄くすると本焼きや
油では割れる確率が多いので空冷です。といかこれは普通です。
すげ~ほど斬れるので特上の上の極上の名前が付きました。
極上は、最後にサブプロ処理をします。これを包丁で始めたのも高橋が最初。

特注か気まぐれで造っていたのが本焼きと油・・・・これらは割れないように
包丁が厚く造ってました。材料はステン系はD15、日本鋼はヤスキ鋼・・・・
D15でここまでやる必要は無いよ。ってオヤジ様は言います。
切れるし長持ちするけど砥ぎがえらく大変だろうって・・・・
頼まれば作るが使いこなす人がいるか?だって・・・(#^.^#)

そんな事で錆びない包丁を造り続けて来て、D15も特上もサビないわけではない・・・
刃物鋼より少ない炭素量で斬れる包丁が有れば良いな~って考えて出来たのが

特上43です。これ炭素量0.43パーセントなので焼入れ出来ないステンレスです。
ですが、高炭素のコークスで温めて強力鍛造すると浸炭してしまうのとギュッと締めてしまう
ので硬くなるのだと思います。
43を本焼き水でやったのが43水です。他の43より失敗が無い様に厚いです。

自分は高橋の極上も極上本焼きも持っていたし、43水が家庭用のサイズだったので
無視していたのですが、親父さんに説得されて・・・買ってしまいました。

あまり造らなかったので、売り切れですが?砥いで見るとこれが硬い・・・・
磨く作業はD15の本焼きと同じ・・・鏡面にするのに苦労しました。
それから砥いで使うと?43とは違う・・・やはり水焼きは違います。

D15の水焼きは高価です。それが2万ちょっとで本焼き水の包丁のようなので
これは、お得。上手く買えた人はラッキーだと思いますよ。

これが高橋刃物の包丁の違いです。
光は焼入れしてから粘りを出すために焼戻しをしてます。
特上光は、焼入れ後更に固くします。
特上43はさらに錆びにくいような材質です。
特上43水は閉店前の一年前に暇な時期にオヤジさんの考えで作りました。
極上は、SX4からD10にD11からD15に変わってきたダイス鋼です。

その他、色々な材料で試しに造った包丁もたくさんあって、
包丁より鉈似合うなとか?斬れるけど錆びるな・・って包丁にしなかった材料も・・・
その中には、ドイツ鋼の錆びるけど切れるぞ~って畳包丁になったものも

柳刃の砥ぎ

未だ持ってまともな砥ぎが出来ていないかもしれないのが
和包丁です。
高橋のペティーが極めて鋭利に砥げるので、刃の角度はかなり薄いです。
どうしても柳より鋭利な刃が付いてるので、柳に疑問が????
河豚なんて高価なので試し切り出来ないのでタコとかで試しているんですが?

どうも?刃先ではなく切刃の凸凹というか親指と人差し指で滑らせて見ると微妙に?
本焼きの柳を早く使いたい為に刃先ばかり気にしてました。
裏すきはキレイに平面を出したので問題は切刃のようです。裏すきは一度ちゃんと作れば
バリというか?それをそぎ落とすだけにしないと包丁の形が崩れるので?
裏すきがなくなる・・・これはダメ・・・砥ぎの最後に包丁を気持ちわずか立てるように
刃先だけ砥ぐのが良いみたいです。

表は、ベタでもハマグリでもできればハマグリが良いみたいですが?
アゴから切っ先に掛けて僅かに細くなるように凸凹をなくす・・・
和食の職人と違うのでこれが正解かは分かりませんが?

上手く砥げたようです。タコが引っかかりもなく力を入れなくてもす~と切れました。
マグロのサクを切っても何の抵抗もなく・・・これか?
砥ぎも面白いです・・・

この間、友達の出刃を砥いだときに出刃も最初からそういう形になってるんですよね・・・
丸っ刃になっていたので、かなりの時間を掛けて砥いだのですが斬れすぎ~って驚いて
ました。出刃ってこんなに切れるのか?と言われました。家のどの包丁より切れるから
そのまま出刃で刺身を最後まで造ったって?(#^.^#)

洋包丁って押して切る事が多いですが和包丁は引いて切る・・・・この違いが砥ぐときの
違いが有ります・・・たぶん?
柳を押して切って引いて切れるより良ければ砥ぎ方が悪い・・・この違い判る人も
多いと思いますが?どうでしょうか?(笑)

いつもと違う向きに砥ぐと解決します。最後の仕上げで・・・・?

高橋ではシャプトンの5000番で仕上げていますが?
自分は、ペティーと柳刃は12000番で仕上げてます。5000番だと食付きが良いので
普通はここまででOKでしょう?
柳刃はオヤジさんが造ったカスミほうは、天然砥石で砥取屋さんから購入した巣板ぎわ大上梨地
を使っています。ハガネには良いみたいです。光りませんが多層の霞がキレイになります。
たぶん?8000番ぐらいなんでしょう?
一つ、嫌なのがシャプトンの紫5000番は、油分が有るのか手が汚れます。天然と12000番は
それが無い・・・天然砥石も本当は内曇がやっぱり欲しいのですが・・・
日本刃じゃぁ無いので使いやす柔らかめの大上が楽です。
これも砥ぐ人の技量で変わりますので天然砥石に興味がある人は、
京都まで行って見ると良いです。
砥取屋さんは、試し砥ぎさせてくれるので自分の刃物と技量に合った物を買うことを
勧めます。家庭用のサイズの包丁なら大きな砥石もいらないのでコッパで十分。
数千円で買えますよ。それも仕上げ用にしてその前はシャプトンでOK


せっかく高橋の刃物を買ったんだから砥石も少し良いものを使ってみてください。

2012年7月11日水曜日

記録ビデオ制作中

閉店前の5月6月はおかげさまで開店以来初の高売上だったそうです。
43、極上の指名が多かったんだそうです。
このブログを見て欲しくなったと言うお客さんで大分売れたんだそうです。

元々、高額商品はそれ程宣伝していなかったし高橋のホームページにも少しだけ出して
あるだけでしたから・・・
しかし、買って喜んでくれる人が多くて良かったです。本場の岐阜からのお客さんが多いのに
ビックリ、久しぶりにお店に行ったら岐阜のお蕎麦屋さんからの注文が錆びにくいD15の極上と
本焼きの柳だって・・・

プロは、絶対にサビが浮いてる包丁は使えません。和食の職人はいまだにハガネ信者が多く
持っていても忙しいときなどは使えません・・・同じ斬れる包丁があるのに親方がハガネ以外の
包丁を認めないのでは、包丁の世界は変わりませんよね。
洋食のコックも切れないステンレスや工場で大量生産で宣伝が上手い包丁を使う限り
何時までも進化しない・・・
うちの店から育ったコックは皆、包丁を大事にします。それが料理人の基本だからです。
鏡面にするのも、汚れが目立つからという理由も有ります。

高橋の光からステンレス商品は錆びます。しかしハガネの包丁は梅雨時の湿気がある時期は
もう大変なんです。砥いでる最中にもサビが浮いてきます。それに比べれば光シリーズの極上でも
天然砥石の仕上げでサビが浮く時が有ります。たぶん?砥石に酸化鉄の成分があるのか?
それでもハガネよりイイです。
鋼より錆びにくく、ハガネのように鋭利な刃がつき長斬れします。しかしその分一般的なステンレス
包丁より昔ながらの製法プラス新技術が有るので手間が掛かり、元の材料も高いし、高価なコークスと松炭を使うので高い。それだけお金と手間が掛かってるので大手の包丁屋では作れないでしょう?
手作りだから高いのではなく、製作にお金が掛かってるからなんですね。
その分、使える年数も凄い・・・他所の包丁の3倍も4倍も使えるので軽く元が取れるんですが・・・

おやじさんがよく言うのは、ハガネの包丁は良く斬れる・・・さんざん作ってきたから判る。
でも錆びやすい・・・これが錆びなければ一番いい。値段も安いしね。でも錆びにくくて
斬れる包丁が有ればもっと良い。大きく欠けると大変だから小さく欠ける方が良い。
良い物には弱点がある。刃の繊維を考えて造ると刃には良いがえぐるような使い方だと割れる
斬れる包丁にすると錆びやすくなる・・・色んな人が使いやすく斬れる包丁が一番だけど
包丁を使う腕の差も有るし、使い方もある。それでも評価されるには固くて砥ぎやすくて
斬れることが大事・・・・・難しいよな?
だから光、特上光、極上光、本焼きって作り方や硬さを変えている。
光でも水でやって焼戻しで調節したらえらいものが出来る・・・でも高額になるから
誰も買わないだろう?って極上の鋼材なんて叩かなくても焼入れだけで十分なのだけど
やっぱり叩いて作ると更に良い。硬度最高ぐらいまで硬く造って粘りを出すために
使いやすいように柔らかくしてる・・・牛刀はそれで良いと思うけど?
柳は、落としたら割れてしまってOKだと思うのでうが?硬ければ喜ぶのが
柳刃だと思うから・・・そうやればハガネの柳刃は捨てるでしょう?

高橋では日本鋼のハガネの包丁の方が安い・・・

ここ一週間高橋に行ってなかったのですが、まだまだ普通の包丁は沢山あります。
左利きの包丁も沢山有ります。サイズ的に売れ筋は無くなってきてますが極上の牛刀等
プロ用はありますよ。

ここ一週間で空いた時間で撮り集めたビデオ造りをしてます。
高橋の皆さんへのプレゼント用です。編集カットしても軽く一時間。
高画質で作ってるのでDVDに入りきれない・・・二層DVDでやっと・・・
今日水曜日なのですが昼から夜の8時まで掛かりました。
これをプロに渡して音楽入りにするか考え中・・・




2012年7月3日火曜日

まだまだ終えられないらしい…

六月いっぱいで閉店?

 今週から棚卸をしてる高橋刃物製作所です。
 先週まで昔からのお客さんがいっぱい来て、オヤジさんはその相手をして? 兄弟は購入された包丁を仕上げ砥ぎで忙しく、バックオーダーの催促も沢山・・・・・ 最後とあって売上も最高だったそうです…うちのお客さんも最後だからと結構店に行ったみたいです。

 ですが・・・閉店作業をしながらバックオーダーをやらないといけないし… 売れ残り20%引きで暫くやるそうですよ…あ?またかよ?(笑) かなり高額な商品からなくなってきてますが、まだまだ在庫あるんだそうです。
 東北復興で送った包丁も有るのですが、50年もやってるのでいろんな包丁も出てきます… 工場の奥が経理などの部屋なのですが其処にもまだまだ・・・だそうです。

 オヤジ様はまだまだ何処かで造り続けたいんだそうですが、ひとりになったら危ないしどうなんでしょう? 特殊金属以外は、次男さんが焼入れの本職で長らくやっていたそうです。


 肺の病気で入院する前は、オヤジさんが鍛造、次男さんが焼入れと研磨、


三男さんはオールマイティーに 仕事をこなしていたそうで… 兄弟皆が親父さんの仕事は褒めますが、良い事ばかりではなくて、いろいろ我慢の連続… 次男さんは修行時代からず~と一緒に働いてるのですが、この人がいなかったら? 高橋の歴史は無かったかもしれません。

オヤジさんは修行時代から自分の考えで行動してしまい 「筍を休み時間に取りに行って夕方まで帰ってこない」次男さんが親方から怒られていたり… 修行時代からず~と黙々と仕事をしていたんだって…(笑) たまに笑顔で昔話しをしてくれます。
 次男さんがいなければ? 三男さんも四男さんも居なくなっていたかも?

 天才は、少し変な人が多い?…兄弟が我慢していたのでここまでの包丁が出来たのかも? 兄弟が頑張って仕事をして、オヤジ様が開発研究して?家族兄弟振り回して? 良く50年も兄弟が頑張ってくれたおかげの高橋刃物製作所ですね。

そして兄弟だけでなく 兄弟の奥さん達も大変だったでしょう~感謝感謝です。
お疲れ様でした。

 完全に店と工場が閉めれるには秋までかかるのかな? 別の方法でオヤジ様は造り続けたいって考えてます。しかし、兄弟がいないと? 枝付け屋さんが廃業するので洋包丁は造れない。工場の機械も他所に行く… 炉とハンマーだけでもやるって言っているのですが・・・・? 工場を壊す日がいつか?兄弟で話し合うのでしょうが? 残りの仕事をしながら閉店セール?これからは20%引きで残りを売るんだそうです。

三年近く、高橋刃物製作所の応援ブログも閉店と共におしまいにしようと考えています。

応援するのに、高橋刃物の包丁に使う金属とそれぞれの斬れ味とか知らないのに
書くのも失礼なので増えた包丁立ちです。
砥いで試してあげてしまった包丁も有るのでかなりの数です。
最後の最後に出てきた極上も廃棄処分はかわいそうなので仕上げた包丁も
仕事の合間に柄を造ってるのでなかなか進みません。とりあえず引き取った4本も
これから・・・あと10本ぐらい・・・・使い切れないので出来上がったら少しづつ誰かに
譲るつもりです。

これで、応援ブログは終わりです。3年近くありがとうございました。
包丁ネタもたまに書くつもりですが? これからは何を書くか分かりません
またよろしくお願いします。
高橋の包丁は一生使えるだけの力があります。
大事にお使いください。
                 
                 ありがとうございました。