2012年4月26日木曜日

岐阜県御嵩町に行ってきました

 岐阜の御嵩町の中学生から、家族の夕食を毎日作っているのですが
高橋刃物製作所の包丁のお薦めを教えてくださいってメールから
使ったことが無ければこれが良いよって話ずらい…
ましては金額も他所より高いし…
砥げば大体の包丁は斬れる。斬れ味が長いし、耐用年数が長い
偶々名古屋方面に用事も有って、包丁を持って行くから
御嵩町に寄って使わせてあげる約束を。

新東名も開通し、どんな道か見たかったし・・・・
作る前にドイツのアウトバーンみたいに制限速度が上がるとか?
いろいろ話が有りましたが、今までの東名より山間部を走るので
冬は雪や凍結が心配ですがカーブも少なく気がつくとスピードオーバー
静岡区間が開通ですが、快適です。疲れ方も少ない感じです。
下り線駿河沼津サービスエリアの景色は良いですよ~

中学生が自宅に帰って来るまでの時間にせっかくなので多治見市へ
美濃焼や織部焼を見学。 多治見は洋食器も有名でして数軒を見て
店で使える安い物を探したり・・・

それから出発前に御嵩町を検索するといろいろ歴史的に素晴らしい事もあり
象の先祖の化石で牙付きは世界でもここだけだそうだし
中山道の宿場町で歴史的にも貴重な場所、隠れキリシタンや知らないことばかり


そして旧中山道の山奥にはこんな店も~

ラ・プロヴァンス  ケーキの味は何が旨いのか不味いのか

自分には評価できないのですが、平日の午後なのにお客様が沢山・・・凄い
パテェシエの親御さんがこんな山の中でハーブ園を作り、こんな場所でお茶でも飲んだら
美味しいだろうなって事で始めたらしい。料理人なら辺鄙な所でもお客さんが集まる店を
出したいと考える夢を抱くのですが、実際はほとんど潰れます。
店も接客も素晴らしい。ケーキ皿も冷蔵庫で冷やしていて基本が素晴らしい
温かいものは温めて、冷たいものは冷やした皿でが料理の基本ですが
そんな事をする店もなかなか無い。プロが一度は行ってみるべし

夕方の4時に待ち合わせて中学生の家へ
テニス部所属の好少年、基本の包丁の使い方を見せて
トマトで作るバラの花にみたてたサラダを見せて
実際に切らせて作らせて。


教わりたいと希望のオムライスやチャーハンも作って見せて作らせて出来上がったのが
この画像です。なかなかの物でしょう?出来上がったオムライスをお爺様に試食してもらい
高評価していただきました。包丁は気に入っていたようです。
行く前にとりあえず高橋でペティーを仕入れて持っていき後は親御さんと相談してOKなら
振り込んでもらうか、ダメなら包丁を宅急便で送り返してもらうか決めてもらうことにしました。



2012年4月23日月曜日

高橋刃物製作所 閉店のお知らせ

まもなく購入者には高橋刃物から閉店のお知らせが届いて行くと思いますが
お知らせをうけて、予備にとか贈り物にとかで購入していく人で土曜日はお客様が切れない状態
でした。
暫く前にオヤジ様がふぐ引きを作ったのですが、そんなに売れるもんではないのにって
兄弟が言っていたのですがあっという間に売れてしまったり・・・(笑)
高い包丁から数が少なくなってきています。

WEBとyoutubeからか? 岐阜の中学生に包丁を持って水曜日の夕方に向かいます。
小学生の時から母の手伝いで料理をしてるそうで、包丁の相談がありまして
まずはどんな包丁か使わせてあげて見ようか考えています

このくらいは簡単に出来たりして・・・

2012年4月19日木曜日

岐阜の中学生からお便り

中学生からお薦めの包丁は何ですか?・・・
どう答えれば良いのでしょうか?
何故?自分が高橋刃物製作所の刃物が気に入ったかもう一度説明します。
今から25年前頃、中央市場の場外にある刃物屋でたまたま買ったペティーナイフが
切れ味や長斬れの感覚からと砥いで今まで持っていたステンレスのナイフと輝きが違う

下の2本のペティーナイフですが元の長さは同じでして、短い方は25年も使ってるのに
この長さです。当時他の作ったペティーナイフはすぐに斬れなくなるので毎日砥いで
2年も使うと小さくなり過ぎて廃棄。よそのは2千円から4千円でしたが高橋のモノは
最近、箱が出てきてみたら6600円ぐらいでした。普通の2倍ぐらいの金額でしたが
切れるし長斬れするので軽く砥ぐだけで良いので二五年も使ってこの長さです。
10倍も長持ちしてるわけです。
そんなもんだから、刃物屋は喜びませんよね・・・次を買ってくれないのだから

しかし、この鋼材は廃版で高橋刃物の包丁では幻の鋼材になっています。

それで今は、特上43と極上のペティーを使っています。
これ等も上手く砥ぐと恐ろしく斬れますが、どうも25年前の方が刃持ちが
良いように思えます。極上より上の写真の牛刀が本焼きなのですが
これに近いようで本当は自分的には宝物なのですが
店で修行していた男に上げてしまいました。極上ペティーなどを買っていたので
気前良く・・・これが失敗・・・涙

材料庫を片付けている最中にオヤジ様が切り残しの幻の材料が見つかり
最後の一本を作ってくれたので宝物にしてますがラッキーでした。
まぁそれから材料庫の古い箱や錆びた鉄板を探してはこれは何?何?って
宝物探し。オヤジ様がいつか作ろうと仕舞っていたものまで掘り起こし・・・笑
江戸時代の蔵を壊したときに出てきた扉の蝶金を地鉄にして柳刃にしてもらったり
古いドイツ鋼を見つけ大きな牛刀にしてもらったり
ずいぶん宝物が増えました。
牛刀は世界一だと思っています。
今晩、オヤジ様と寿司屋でご飯を食べながら、和包丁の話で
青森県の鍛冶屋が作った和包丁の話で
自分も含めて堺の包丁も良いのが有るが、青森の鍛冶屋が作った
和包丁の出来が良いってとても素晴らしい品物を作ってるんだとか
牛刀は負けないがあの和包丁は素晴らしいって言ってました。
なので和包丁は・・・・・かもしれません・・・
いいものは良いと言うオヤジ様は職人ですね

中学生が何の料理をするのか?これから料理の勉強をするのか?
高橋刃物製作所のステンレス鍛造品の特上より安い光がおすすめします。
それでも一万円ぐらいしますよ。
そして腕を上げた時、君の為に一本とっておいてあげます。

2012年4月15日日曜日

高橋刃物50年の歴史


高橋刃物製作所(光友) あと数ヶ月で閉店の予定ですが
最後の注文が沢山入っていて、大忙しです。
次男さんが持病の肺を悪くして入院中、オヤジさんの奥さんも
入院中でして親父さんもお疲れ模様・・・体重が7キロも落ちてしまったそうです

そんなわけで、営業の4男さんも作業服を着て朝から三人で焼入れ作業
鍛造や焼入れに厳しいオヤジ様は、未だにうるさく言います・・・
50年も一緒に仕事をしてますが細かいことまで容赦なく・・・笑
四男さんがキレて口喧嘩・・・いつもは三男と長男の喧嘩なんですが・・・
お互いに認め合ってるのにね~?
次の日はけろっとした顔で仕事をしてますが
流石に当日は大変・・・・それでも仕事が溜まってるので喧嘩している場合では
ないのですが・・・
いつも原因はオヤジ様なんですが、これもオヤジさんの頑固な仕事で
良い刃物を作れる理由なんでしょう?
なので・・・ひとりひとりの愚痴を聞いてます・・・

だんだん手作りの包丁はその分高価なので注文も減り
震災後はほとんど注文が無く、年齢な事もあり閉店を決めたのも
去年の事。
仕事が入ってくれば閉めることも伸びるかな?と立ち上げた
光友応援ブログなんですが
段々と注文や買いに来てくれる人も増えましたが
次男さんが入院したりして店をやめて欲しくは有りませんが
みなさんには長生きして欲しいし・・・・・
複雑な心境です。
今月は枝付け屋さんに最後の枝付け分を作っています。
他にも枝付け屋さんはいますが、親父さん兄弟は
枝付け屋さんの仕事が他ではダメだそうで
これも店を辞める理由の一つなんだそうです

和包丁は分業制で鍛冶屋、刃付け屋、 枝付け屋 刃物問屋へと
行きますが、高橋は全てやってしまうので鍛冶屋の仕事以外が少しだけ
和包丁専門の出来上がりと仕上がりが負けています。
洋包丁は何処にも負けていないと思います。
日本全国の包丁屋の名前の特注包丁が有りますが
高橋で作ってるものも有るので、実はオヤジさんの作った
包丁を使ってる人も多いと思います。
刃物店がその店の名前の包丁を大手に頼むと
1000本とか5000本とか注文しないと金額が高額になりますが
オヤジさんの所だと手作りなので名前はもちろん、形までオーダー出来るので
日本全国の包丁専門店の名前の包丁を作ってるんですよ・・・



2012年4月3日火曜日

閉店まで後三ヶ月



<   次男さんが風邪を拗らせて肺炎になってしまい入院してしまいました。

 一人で何人分の仕事をする兄弟なので一人減ると一人で数人分の倍の仕事に…

 これは大変でオヤジ様も8キロも体重が落ちていたそうです…

オヤジ様の奥さんも入院中なので大変な所に、枝付け屋さんも体調が悪くて

入院中なので仕事が停滞中…

 店の在庫はまだまだ沢山有りますが、特注の品物や問屋からの注文が

 なかなかさばけずにいる所に閉店の噂から注文がどんどん来ているようです。

 手伝うことも出来ないのでどうしたらいいのでしょうか…



 50年も店をやっていて、いろんな材料で包丁を作ってきた鍛冶屋なので

  作りかけで新しい材料が良かったりすると売らずにそのままの包丁がゴロゴロと

  出てきます。 上の画像の包丁もオヤジ様が黄紙の材料が白より安いけど

  炭素量が同じだからと作ってみた本焼きの刺身包丁です。

  出来上がってからサビの出方が気に入らないとかステンレス系の方が

  錆びないしより良い物が出来た頃なのでそれこそ何十年も前に作って有ったもの。

  どうぜスクラップにするなら磨いて天然砥石で砥いで上手く出来たら店で販売できるように

   預かってきました。
     作業所の裏部屋にはちゃんと平面を出せるベルトの機械が有るのですが
     高橋の包丁はこれをあまり使わないので砥いでいくと凹んだところがある
     包丁が多いです。本当は大阪のように砥ぎ屋に出してと分業にするのですが
     枝付け以外は全部やってしまうのでココがイマイチなところ・・・・
     昔は大阪に送って砥いで貰っていたのですが包丁がメロメロになって
     戻ってきてからはオヤジ様が怒って自分の所でやるように…
     洋包丁は良いのですが和包丁は、こんなところが。。。。。。です。

    そんな訳で壱からやり直し・・・まずは平面を出してから番手をあげて
    最後に天然砥石で仕上げていきます。
    一週間?どのくらい掛かるか・・・土付けの模様が出てくると嬉しいのですが・・・
    上手く出来上がるとあと数本有ったので閉店までに磨きあげたいです。

   お値段は、本焼きでも黄紙の金属なので安く売るようです。
   ですが手砥ぎで高価な天然砥石でやるのでお得だと思います。笑
   既に店を閉めてから毎晩四時間を二日・・・12時間で終わりたい。
  こんな事を仕事にしなくて良かった・・・腕と背中がパンパンです・・・・・