2011年9月29日木曜日

庖丁 光友 高橋刃物製作所 10月版

               牛刀が関東庖丁と言われ、戦後最大手の手作り包丁で                 
     横浜のニューグランドから散らばったシェフ達やホテルオークラの小野さん
     さんも使っていた横浜の鍛冶屋。 
     そこで修行をして独立、五本の指に数えられる職人が高橋刃物の
     親父様兄弟! 独立後、元の鍛冶屋より良いものを作るので
     妨害や迫害に遭うも 使えば判る
     元の鍛冶屋より良いものを作ることに熱心になりすぎて採算が合わなくなり
     何度も兄弟で言い争いになったそうです。

     錆びなくて切れてという相反する庖丁を長年作りながら、少し錆びが出るけど
     素晴らしく切れる庖丁や切れるけどなかなか錆びない庖丁をいろいろ考えて
     ずいぶん鋼材を捨てたそうです・・・・・

     昨日、ミシュランで星を付けられた関内の会席料理の菅井のご主人も
     高橋刃物の愛用者です。初めてお会いしましたが料理と庖丁の話で                    
     盛り上がり
     高橋の親父様と菅井のご主人と三流コックで閉店時間を過ぎてまで・・・笑

     さて! 親父様の希望を兄弟が聞いてくれて製造は来年の6月までに!
     ただしフル稼働はなし。注文品と在庫が少なくなった物だけ作るようです。
     昨日会ってはいませんが、築地の刃物屋さんが全国を回って鍛冶屋を
     探してきたそうですが、親爺様兄弟の作った包丁が良かったそうで
     工場ごと買い取って若い人に鍛冶屋の仕事を伝授してくれないかと
     お話があったそうです。この話はとても良いことだと思えるのですが
     そう簡単にできるものでもないし・今時、朝から晩まで修行に耐える事が
     出切るのかな? 本人が庖丁に惚れないと出来ないのでは・・・・・
     自分がもし三十年若かったら弟子入りしたいです。
     やっと生計ができるだけでも良い!                                         
     ニッポンの刃物は世界に認められている物なんだから・・・・
     無くなるのは惜しい~!
     菅井さんも俺も同じ気持ち。
     重油で火作りしてる鍛冶屋を批判するわけでは有りませんが
     高橋刃物の工場は高価なコークスと焼入れに使う松炭の匂いが
     たまらなく好きです。誰がどのように作った物か判るのが良い!
     
     錆びにくい鉄(軟鉄、古鉄)など鍛錬して折り返し不純物を出し切り
     なるべく純鉄にしていくと本当に錆びにくい地鉄が出来上がります。
     この工程は、実に手間がかかり元の鋼材も大昔の建物や船から
     ばらした鉄を何年も土に埋めたり、雨にさらしたりして錆を出し切る
     事から始まり、鍛錬すると半分の鉄になるようです・・・・
     親爺様が最近これに嵌っています! 鉄の純度を99.9パーセント
     に近づけるとプラチナより高価な金属になるそうですが
     そこまでは無理!ですが5キロの古鉄を三日掛かりで2.5キロまで
     鍛錬して折り返しやっと庖丁の地金が出来上がり、庖丁になるまでに
     さらに数日・・・・気の遠くなる作業をしています。
     まだ数本しか出来上がってませんが、手間代と材料代の30万ぐらい
     で売りたいそうです。 上の画像の庖丁より良い感じに成って来ました。
     上の画像の庖丁は江戸時代の蔵を壊した時の扉の蝶がねなので
     100年以上前の和鉄ですが、今作ってる包丁も100年以上前の
     オランダかデンマークの船の碇のチェーンからです。
     数十年前にひとつ20数キロのチェーンを10個ぐらい親爺様が買い
     寝かしていた物。この金属だけでも値打ち物!
     30万が安いか高いか? 最後の親爺様の力作です。
     この庖丁が欲しい人はメールを!
     柄を高級な物にして欲しいとか鞘も欲しいとか相談に乗ります。
     庖丁だけの値段です。出来上がる本数も決まってません。
     数本が出来上がってから選んで見てください。
     
    親爺様は頑固なので、誰にでも売ることをしないので
    今回だけはまずは相談してください。

     

2011年9月15日木曜日

ゴーヤチャンプルオムレツ


金額をおさえた宴会料理に
品数を増やすために作ってみた!

毎日近所や自宅の庭で収穫されて
ゴーヤは仕入れゼロ円!
安いウィンナーと玉ねぎを炒め
生卵と混ぜてフライパン流し込む!

蓋をして弱火でゆっくり焼けば
出来上がり!
店ではフライパンごとオーブンに
入れて作ります。

ランチにも使い毎日消費してます。
何も味付けしませんが、意外と
色もキレイで味もまずまず!
そうそう!ゴーヤは一度沸騰した
お湯で湯がくと苦味がだいぶ押さえれます。作って近所に配れば喜ばれますよ!笑

2011年9月14日水曜日

高橋刃物製作所の庖丁の特性

そろそろ半世紀庖丁を作り続けてきた高橋刃物製作所が製造を終えようとしてます。


牛刀をおもに製造して和包丁からたたみ庖丁、斧といろいろな刃物を作り続けて



きたそうです。



大きな工場で大量に作られる包丁と違い、手作りで一本一本大事に作られた



庖丁は一味ふた味違います。



庖丁の対応年数が凄くて、普通のぺティーナイフが3年で使えなくなるのが





高橋の庖丁はほとんど一生物!



ステンレス鋼材の出現から錆びない庖丁で切れる庖丁を作ることに



この会社の意地の庖丁が出来上がり、その後も改良しながら50年!



このところ、社長にいろいろな庖丁や金属の話を聞かせて頂いてます。



鉄で錆びない鉄がある。極限に純鉄だと錆びない!



インドには1500年も錆びない鉄の鉄柱がります。



日本でも1000年持つ木の建物に1000年持つ鉄の釘を使う!



そんな釘を作る愛媛の白鷹氏




大昔の建物から外した和鉄の釘を白鷹氏から高橋のおやじ様が熱して



塊にしたものです。これから地鉄にして庖丁に使うと錆びない包丁が出きるのだそうです



当然ハガネと接合した庖丁はハガネは錆びますが刃の部分ですけれど・・・・




それに砂鉄から作られた炭素量の多いケラがこれ!



この塊を鍛錬してきれいなハガネになって刃物になるんですね

今の地鉄は、不純物が取りきれて無い物や値段や手間の関係から

出刃庖丁などに焼きあがった庖丁の表面に黒くついた物を削らずに

作った黒打ち庖丁というのも有るんですね!黒い所は錆びにくい!

上の材料で作る包丁になるとかなり高価です。



ハガネと和鉄で作るとハガネの部分以外錆びにくいので

手入れが楽になります。 ハガネの張り詰まった金属が軟鉄でカバーして

折れないし反ったハガネに合わせて軟鉄も伸びるので良いことなんだそうです。

そんな材料で出来上がった庖丁がこれ


材料は大変高価です・・・それに60年のキャリアの親父様が作ったのだから

値段に換えられません・・・・・




本来、たたらでできるヤスキ鋼のハガネは少ない金属で高価!

それなら薄いハガネと地金で作れば安く作れるし、研ぎやすい!

本焼きは、無垢のハガネ鋼材だけで作るので元から高価!

しかも作る技術と手間がかかります。切れは刃で切るので

同じく切れます。

切った感触は違いますが、切れます!


大昔から、錆びなくて良く切れる庖丁を考えていたのですね!


錆びなければ切った物に錆がつかない!これが大事!


此処から親父様が考え抜いた庖丁が面白い


炭素が少なければ錆びにくい、炭素が少ないと焼入れで硬くならない


何とかならないか? それを解決したのが高橋刃物製作所の品物です


特別に、高炭素でも錆びにくい庖丁も作っていますが


普通に量販してるものは、低炭素のステンレス系ですが


とにかく硬い! ですが普通に使えるように焼き戻しをして


硬度を落としてるくらいです。


錆びない、折れない、曲がらない、良く切れる、そして刃もちが良い! これが大事!














2011年9月11日日曜日

三宅島のメジナ




























仕事を終えて掃除をして一日が終わろうとしたところ三宅島へ釣りに行った人がお土産に持ってきた・・・・





             腹のこの黒い所が臭いらしい・・・きれいにとって捨てる!                                                          三枚におろして中骨のところから血合いの上下で切り分けて




         ラップにくるんで終了!



         冬のメジナは臭くないらしいのですが?




         このメジナも臭くない?まだ9月なのにね?




         この作業の後が大変!鱗がシンクについてないか、



          肴の匂いがとれてるか




         魚の匂いをすべて消す作業が・・・・大変なんです!




         食べる時は美味しいのですが、


           お土産は刺身で持ってきてくれないかな・・・・・








































































2011年9月10日土曜日

煮物の煮方




煮る料理もいろいろな作り方や煮る温度、時間が大切なんです。
去年の秋のコース料理に出した前菜なのですが、和食では有りません
シメサバの作り方も洋食の酢の物の作り方。
とこぶしの貝は、下手な料理屋の硬く佃煮のような物とは違います!
上等なかまぼこぐらいの柔らかさです。
本タラの白子も酢でやるのではなくて、これだけは日本の昆布のだしをからめて
いますが、洋食の技術がはいっています。

一般の人の魚の煮付けの失敗は煮過ぎが多いと思います。
良く味をしみ込ませようとして魚の味が汁に出て、魚は硬くなるだけで味も抜ける・・・・
汁だけが美味しくなるだけ・・・
新鮮なさかなは生で食べれる物なのだから、魚が柔らかく煮えればその辺りが
旨い! 汁が沸騰してアクをとったら火を弱めて落し蓋。
後は魚の大きさで違いますが触って柔らかいぐらいでOK!
魚を取り出してから汁を好みの加減で煮詰めて魚にかけて終了。

煮汁は多めにして、残った煮汁は冷やして瓶に入れて次回に残す!
これを何回もやると料理屋の煮付けに近ずきますよ~!

自分で作る魚の開きと天日干し


このところ、天気が良いのでいろんな魚の開きを天日干ししてます!
塩加減がいろいろですが・・・・やっぱり天日干しにすると美味しい~
約5時間ぐらい干して見ると魚からうっすら油が浮いてきて秋刀魚なんかも旨い!

ここ数日作ってるので包丁の入れ方も馴れてきた!
洋食のコックなので魚の開きなんて教わったこともないのですが
まずは、魚屋で開きを観察して・・・
出刃でも牛刀でも三徳庖丁でもわりと簡単なので皆さんもやってみて!
干す網は、釣具屋さんでもアウトドアーの店でも売っています。

2011年9月9日金曜日

和鉄の庖丁地金




綺麗に出来た2本目が・・・・曲がりの修正で折れた!

素人目には美しく出来上がったのですが高橋さんは気に入らない・・・
極わずかな曲がりというか庖丁のうねり?なんですが、これ以上は修正できないというか
やると庖丁が割れるか折れる・・・結局折れてしまいました・・・涙

残る地鉄は数本分です・・・
和鉄の釘で有名な愛媛の白鷹さんという数々の重要文化財の修復などを手がけてきた人と
情報交換や古鉄の譲り合いをしてきた高橋さんですが、自分の60数年の経験と知恵で
最後の包丁製作をやっています・・・。
一本目の試作というか、数年前からの約束というか?
いつか面白い庖丁を作るから待っていてと・・・・・出来上がったものの気に入らない・・・・
頂いてから少しずつ使っては砥いでいたら、作った本人が驚くほど化けてきました。

第三弾に取り掛かっています!
地金は、白鷹さんにも譲ったオランダかデンマークの古い船のイカリのチェーンです。
そうとう大きなものなのですが、5キロの塊に切ってから鉄を練っていきます。
元の鉄の塊から不純物を出し切っていくのですが、すでに5キロの塊が2.5キロの
板になってきました。伸ばしては折り曲げ又伸ばし・・・・
これが刃物になるの?って具合です・・・・
朝から夕方まで鉄を練って3日・・・まだ横浜は暑い日が続いてますが
79歳の渾身の一本が出来上がるのが楽しみです。
WEBで検索すると練が足りないのにこれが古鉄の味?で合わせの刃物が30万ぐらいで
出ていますが・・・・商売下手な親父様はそれ以下の値段を付けるんでしょうね・・・・・・


http://www.takahashihamono.jp/

2011年9月4日日曜日

光友-古鉄庖丁




高橋刃物製作所で切出し小刀を作るときに取って置いて少しずつ使ってきた古鉄!

もうじき鍛冶屋業を辞めるので数本の柳刃を古鉄で作っています。

こだわりの一本を時間を掛けて製作中・・・・

本人が失敗と思い私が譲ってもらった物が見た目は悪いが凄い庖丁に変身してきました。

これは面白い庖丁が出来上がったので、今回は古鉄に青紙を鍛接した物を作りました。

古鉄を鍛え何度も折り返した古鉄の地金と青紙です

さて?おいくらで売るのでしょうか?

2011年9月3日土曜日

光友庖丁-高橋刃物製作所


   店で使ってる包丁を見て欲しがるお客様が多くて
   今日もお客様の予算と長さと重さで丁度良い包丁を仕入れてきました。
   「これいらないか?」 昔にお客の要望で仕入れた包丁を納める木の箱です・・・

   とうとう高橋刃物製作所も兄弟の高年齢で
   工場を閉鎖するそうです・・・涙
   店はあと数年はやるそうですが、膨大な在庫を売るだけで作るのは終わりに
   なるようです。半世紀の歴史が終わるのは光友の包丁を愛する自分には
   来る時が来たか・・・という思いです。

   光友のぺティーナイフの出会いが無ければトマトのバラの花も無かったでしょう・・・・
   
   
   

  多いときには、50個も作りました。

  この包丁で商いが出来たし一生の職業にもさせて頂きました。
  このご時世で潰れず商いが出来たのもお客様が喜んでくれる仕事をさせて頂いた包丁の
  おかげです。

  早ければ今月で作るのは辞めるそうです・・・
  一人でも多く此処の包丁の良さを知っていただける様にブログに乗せるように
  してきましたが、皆さん駆け込みで購入をお考えくださいませ
きっと宝物になります!料理が楽しくなります。


http://www.sotetsu-group.co.jp/kawaraban/book/189/index.html#page=5