2015年4月30日木曜日

庖丁の魔界の世界 其の九 柄の形


波柄の庖丁をお使いの方は、実は使いにくいとか?

いいえ、使いやすくて疲れませんよとか?

あの形、高橋刃物のお得意様の肉屋の社長が毎日毎日

庖丁を長い時間使い続けて肩を痛めたときに親父さんが

考えて造った形です。庖丁を握ったときに手のひら全体で

庖丁を掴めれる形にと考えました。

柄を改造してあの形にして肉屋に渡すと、方の痛みが

減ったそうで喜んだそうですよ・・・

そんな話から、特許を扱う人の勧めで申請!

ですが認められなかったようですが・・・

こんな形です
人によって手の大きさが違うから持ちやすいと思える人と

小さな手だと合わないから使い込んで良いところを見つけて

馴染んでいく人・・・やっぱりう~ん?と思う人・・・

今ではこんな形の柄の庖丁も出てますよね?

庖丁は持った時のバランスで重たくも軽く感じたりして

造り手が包丁のどの部分を中心にバランスを置くかで大分変ります。

和庖丁も柄の重さで取り替えて失敗?何てことも?

庖丁の長さで柄の長さや重さを変えてバランスをとります。

ですが、庖丁の握り方を間違えればバランスが悪くて持ち難い・・・

柳刃などは人差し指がミネの上に沿っておき、中指は顎の上の

切り欠き?口金の前に中指を巻くように持って小指に力をいれて

しっかり持つ・・・手首は柔らかく・・・でしょうか?

小指の使い方は剣道やゴルフに近いかな?

洋庖丁では親指と人差し指で庖丁を挟むようにして握ったりします・・・

軽くギロチン切りをする場合はこれ・・・

力を必要な時は普通に握ったりもします

洋庖丁でもケーキを切ったりする時は人差し指をミネの乗せたりすると

真っ直ぐに切れるのでやりますから引き切りのときはそうしたり。

刃を下に向けて使うか、横にして、上に向けて使うかで

持ち方も違うので、親父さん考案の柄の形も良いときと使いにくい

時もあると思います。

ハムや肉を切り続ける時は良いんだけどな?

刃物は柄の形や大きささ長さも選ぶ時は考えると良いですよ!

2015年4月29日水曜日

庖丁の魔界の世界 其の八

日本刀なども最初からあの反りが有る訳でもないそうです。

焼き入れ前は真っ直ぐな形をしていて焼いて水に入れて

水からだすと日本刀独特な曲線の刀になるようですよ・・・

時代によって太さや長さや重さも時代にあった刀に変化していますが

日本刀の曲線は独特な刀鍛冶の伝承でしょうか?




日本刀の場合、この刀の場合と言うのでしょうか?

刀の歴史では、今の霞の庖丁のように軟鉄とハガネを合わせた

ような刀も在るそうなので・・・

この映像の刀は芯鉄の炭素の少ない鉄にハガネの炭素の多い

鉄を巻いてというか?ハガネの中に引っ張らない性質の鉄が

入ってるのか?先端の方は少ないからハガネが引っ張って

反りが出来るのか?


鏡面クラブの仲間の人が全鋼の銀三の庖丁を鍛冶屋さんに

依頼して出来上がり、届いた物を見たら片方に反っている・・・

これが問題あるのでは? と・・・・

このことに関して自分的に想うのは、仕方ない?

こんなことを書くと世間的には反したやつだと思われるかもしれませんが

その通りでWebより、実際はもっと酷いです・・・が?

鍛錬してる時、焼入れをしてる時、荒削りしてる時、その場その場を

観ている経験もあるし?

真っ直ぐな庖丁が時間が経つと反ったりした庖丁もいくつも見てきてる。

高橋の霞の出刃で店頭に並べている庖丁がハガネが引っ張って

湾曲してるのも在りましたからね・・・

地鉄とハガネの相性でハガネの引っ張りに地鉄が負けてくると

そうなります。それでも最初は焼入れの後に曲がり修正をして

治しているのですけど・・・より強いハガネでやったりすると・・・

なので普通の鍛冶屋は経験の無い金属を使わず、使い続けてる

地鉄とハガネを使いたがるのでしょうね・・・

それで今回は銀三のステンレス鋼の出刃・・・

炭素が入ったステンレス鋼ですから必ず引っ張り合う・・・

火造り作業で浸炭したり脱炭したりして

炭素がキレイに並んでいなかったり?焼入れで入り方にムラが

有ったり?いろいろな理由も有るかもしれません・・・

特注で出来上がって直ぐに届いているのでそんな理由も?

かなり鍛冶屋側の話ですが・・・

店頭で選ぶ時・・・・在庫で一年とか経った庖丁を選ぶと良いという

話もこんな所ではないでしょうか?

それでは・・・曲がっている庖丁はどうしたら良いのか?

自分で治す・・・危険ですし、金属は曲がると延びるので自己責任に

なりますから鍛冶屋に戻すとか店にもって行く!

薄い金属の庖丁なので手で曲がるぐらいですから、自分の場合は
光の出刃の修正前、ミネの方に隙間が有るのが
        判りますよね?さて何処を叩くとか曲げるか
        たぶん?判らないと思いますよ・・・


自分で治してしまいますが・・・これも鍛冶屋の仕上げで曲がった

庖丁のどこを叩くと治るとかこれが難しい・・・
ぴったり刃の方は吸い付いています!


曲がったところを叩いたり、木の隙間で修正したりしてる所を

観ると本当に疑問だらけで?

何十年庖丁を使い続けている料理人でも、庖丁を造ってる現場を

知らないと訳が解らない・・・そんなものですよ!

曲がらない、引っ張らない庖丁が欲しければ炭素の少ない安い

庖丁を買えば良い・・・良い庖丁は炭素を多く入れたいとか?

造り手は考えて造っているのですから・・・

それでも超一流の鍛冶屋は凄い・・・沖芝正国さんのたこ引き?

もう数十年経っているし、庖丁自体も河豚引きなみの薄さなのに

全く反っていない・・・今では70万ぐらいで取引される訳ですね?

一番手前の庖丁が上芝正国さんが造った庖丁・・・・
     曲がりやうねりなど無いです・・・高橋の極上本焼きも
     あまりありません。奥の出刃は光のステンレス系は
     真中辺りが隙間があるのが判りますが・・・でも治ります!


2015年4月27日月曜日

庖丁の魔界の世界其の六

自分で探したり、調理場の先輩に聞いたりして自分の庖丁を手に入れる!

大体が最初は刃物を買った所で研いで貰う人の方が多いでしょうね。

自分の場合は自分でやるだろ~?っていつもそのままだし、

店のお客さんに頼まれて買った庖丁もそのままだから

試し切りは研いでから・・・

研ぎ方も自己流に近い・・・二段刃は好きでないし

牛刀は滑らかなカーブで内側は片刃のような7対3か8対2で

研いでいます。千切りや野菜を切るのにその方が楽だから

片刃のほうが鋭利とか良いますが?どうなんでしょ?

自分的にはそんなこと無いと感じるし?

片刃の方が研ぐのは楽・・・時間が掛からないからね・・・

片刃の庖丁は買ったらまずは裏研ぎして平面を出します。

ちゃんと平面を一度出したら後はバリを取るときだけぐらいで

せっかくの和庖丁などは裏隙を減らさないように表だけ一生懸命

研ぐだけ・・・日本の洋食も裏はそれ程とが無い人の方が多いかな?


庖丁の魔界の世界其の七ー庖丁の曲がり

出来上がったばかりの庖丁が仕上げた人の癖や焼入れの温度差など

いろいろ理由が有って和包丁など僅かに反っていたりうねっていたりして

お客さんに届いてみるとなんだこりゃ~?と想うかもしれませんが

手造りで造る庖丁には、有るんですよ・・・・

まっすぐに直しても炭素の力で引っ張られて湾曲したり、うねってしまったり

出来上がりに曲がり修正をしてもね?

曲がりだけなら治せるけど、ねじれてしまったりだと俺でも治せません・・・

鍛冶屋か鉄の性質を知ってる研ぎ屋かにお願いするしかないかな?

曲がり修正も鍛冶屋が治すのですがこれが見ていても難しい・・・

曲がっているとこを叩くのではなくて、違う所を叩くと真っ直ぐに治る?

見ていると不思議で不思議で・・・違う所を叩くと真っ直ぐになっていくので

どうしてだろうと?思うのですよ?

経年変化で合わせの庖丁などは、ハガネが軟鉄を引っ張って湾曲したり

します。全鋼の庖丁も厚さや焼き入れ時の温度差なども理由があるのか

曲がりは出てきます・・・これが無いように造るのも鍛冶屋の力!

これがダメと思うか?これを治して使えれるようにするのかは

個人しだいです。


和庖丁を買ったら最初は裏研ぎで水平な刃線を出す事をします。

刃を付けるのはその先の仕事!

ですがね?何十年経っても少しの狂いも出てこないのが

流石名人沖芝正国! 今でもぴったりガラス面に吸い付きますよ・・・

高橋の極上本焼きもなかなかの物です・・・

ですが洋庖丁専門から和の庖丁も造り始めたのか?

誰が最後の研ぎをやったかで狂いはあります・・・・

親父さんも堺の研ぎ屋と喧嘩しなければその辺はきれいな仕上がりに

なっていただろうと思いますが、親父さんが荒研ぎしているので

削りすぎたり?こっちも削りすぎだったり厚みがあったり・・・

鍛冶屋が最後まで仕上げてしまってるのでしょうがない・・・・笑

知っているから怒りも無い訳で・・・自分としてわね?笑

では・・・個人の庖丁になって使ううちにねじれたり曲がったりすると

研いで治すのも大変!ハンマーで叩けば傷が着くし、金属を曲げると

真っ直ぐになっても長さが伸びる・・・それをまた叩けば更に伸びて

おかしな庖丁になってしまうので素人はやってはダメです・・・

少しの場合は手で治します。職人さんはハンマーと木の間に庖丁を

入れて修正します。

和庖丁の難しいのはこれなんですよ・・・

牛刀などは両側から研ぎますから自然と?刃線が真っ直ぐに研いで

行くのですが・・・(出来ない人の方が多いけど)

和庖丁は片刃ゆえ研ぎは楽だけど曲がりには弱い・・・?


高橋の出刃はステンレス系の光なのですが平らの所に乗せると

ミネの方が隙間が出てしまっています・・・僅かですがこれは

刃線や刃のほうは真っ直ぐに自分で修正した為・・・
ぴったり吸い付きます!」

鉄だって寒いときは縮むし、厚い季節は延びる・・・当たり前ですから

ハガネだけのせいでもないと思いますよ・・・?

刺身庖丁などは切った物が綺麗でないといけないし?

高価な河豚など厚みが狂えば一枚の河豚の値段が変るし・・・

厚く切ったら損したり?笑

なので庖丁を研ぐ時にまずは刃線を見て曲がってないか?

治してから研ぐって本当は大事!

まずそんなことをしないで研ぐ人の方が多いでしょうね?

庖丁を造るところから仕上げるまでの作業を細かく見てきたから

俺には判りますが、普通は知らないからね?


では?普通の人が庖丁を選ぶときに庖丁屋で使うサイズや

欲しい包丁を買うときに最低5本は出してもらうこと!

そして光り方や水平な刃が付いてるか曲がってないかを見て

一番良いものを選んで買うことが大事!

刃物屋には嫌われますが・・・笑

そして和庖丁は柄のほうから先までを覗く・・・・

この方法は鍛冶屋や問屋が庖丁を見る方法なので

そんな見方をすると・・・裏から良い庖丁を出してくる庖丁屋も

有ります!(裏話)

2015年4月26日日曜日

信州ソースカツ丼


食べるまでは高校の学食のソースカツ丼のイメージが有って

食べる気もしなかったのですが?

何でもトライしないとね・・・そんな訳でソースを2種類購入してきました!

女性のうちのお客さんがとっても美味しいからとお土産で貰ったのが

始まりで、食べてみるとソースとご飯の相性がいいぞ?

うちの店でも、修行中に教わったソースが有りましてとんかつが

美味しく食べれる秘伝のソースがあります。

ですがソースカツ丼のようにご飯にかけると美味しくない・・・

普通にとんかつとキャベツで食べると美味しいのですが・・・?

信州の名物のソースカツ丼のように食べると負けです?

食べ方によると意外な発見も有りまして今回は、信州駒ヶ根の

明治亭のソースも購入! 両方ともこの量で800円ぐらい?
左側が明治亭で右が駒ケ根旨味ソース

駒ケ根ソースカツ丼の旨味ソースはとんかつソースとウスターソースを

混ぜて豚エキスを足した、養命酒の研究室との開発で出来たソースで

90%ぐらいはコピー出来た感じ?

明治亭のソースは中農ソースに甘みを足した感じでこちらのほうが

簡単にコピーできるような? 明治亭のほうが甘く造られている・・・

自分的にはソースカツ丼にするなら右かな?


2015年4月23日木曜日

信州の陣馬形山に行ってきた~



この所雨ばかりで信州の桜も一週間遅かった・・・

俺もこの場所に行きたくてやっと晴れ間に当たったので・・・

昨晩から下道で神奈川から静岡、愛知、長野、山梨と写真取りと

久しぶりに温泉へ・・・日帰りの立ち寄り湯ですけどね・・・

昼神温泉、蓼科温泉、韮崎温泉・・・一日に3つは疲れました・・・・

20時間で660km走ってストレス発散!

温泉入浴代、お土産、燃料代で一万円!少ないこずかいでも楽しめます!











2015年4月20日月曜日

庖丁の魔界の世界其の五

鍛造と焼き入れ・・・

今では鋼材が最初から良くなってきて、鉄板から抜き打ちして

削って庖丁の形に研磨して・・・焼入れをして終了!

これでよければ制作費は安くなるので、売るほうも買うほうも

安ければ良いさ~って・・・なんでと言うと安いってのも理由ですけど

一般的に家に砥石が無い・・・研げない、旦那さんも息子も刃物研ぎなど

やったことが無いですから・・・・なので使い捨て!

物の価値は人それぞれで良いと思います。

500円で2回研ぎ屋さんに出すと新しい庖丁が買えるから・・・・

ですがね?

本気の鍛冶屋が鍛造して焼入れを上手く出来た庖丁は同じように

研いだ1000円の庖丁と5000円ぐらいのハガネの庖丁と切り比べると

素人でも違いが判りますよ。切れるのだけど何?この切れ味?

使ってみると欲しがります・・・後は誰が研いでくれるかで

買うか買わないかが分かれるところ・・・

鍛造火造りは、高橋のような鍛冶屋は抜き打ちの型抜き機械の設備を

置けないし、買えないし・・・なので自由鍛造

だから右利きも左利きも自由にその場で作るので値段はほとんど同じ

鍛造で刃の方とミネの方と叩き方を変える事も出来るし

他所より厚い部材を叩いて自由に変えられる

体力が有る人無い人と庖丁の重さと長さを希望できるなどなど

それよりましてやはり鍛造をちゃんとすると良いのだそうだ!

そして焼き入れ・・・大きな工場で大きな釜で真空焼き?

一回の焼入れで凄くお金が掛かるので凄い数をいっぺんにやる。

焼き入れとしては最適なのでしょうね・・・

ですが本焼きや昔ながらのハガネは急激に冷やさないと焼入れが

出来ないので製鋼メーカーが温度だけ上げるだけで焼入れが

出来る鋼材を作ったから・・・

普通のハガネは温度を上げて一気に冷やすことで焼入れが出来る

のでやはりハガネでは?

親父さんや他の鍛冶屋さんでも焼入れの一番良い日はいつ?

真冬と真夏の安定してる大気で夜中から朝にかけてが良いみたい?

だとすると普通の会社では従業員を焼入れの為に夜中に集めるのは

厳しいのかな?

時代は昭和の時に、出光石油が日本でも独自に中東から石油を

買い付ける為に大型のタンカーを造った!

大きな船だったのでエンジンからプロペラに伝えるシャフトも

鍛造をして焼入れして造ったそうですよ・・・

この時に敗戦国の日本で戦争中の技術とそれを造る機械を

解体せよの命令が勝利国から有ったそうな?

それを頑として断った室蘭の工場がそのシャフトを造った・・・

断ってはいけない技術・・・組織が密度が上がり強くなるしね・・・




2015年4月19日日曜日

庖丁の魔界の世界其の四

良いステンレスの庖丁は出来上がった!

だけど圧力で関東では売れない・・・

なら地方に売りに行けば良いや~って考えで

東京の見本市に出展したりして名古屋のだるま屋さんの先代が

見つけてくれてその日のうちに工場まで来て取引開始!

日本中。。。。?関西に・・・東北に!

関西はこれまた大きな組織な堺の庖丁集団ですよ・・・

ここで認めてもらわないと命取り・・・

幸いにして認めてくれた問屋さんが堺さんの親父様!

堺は和庖丁の世界だから良かったのか?

関東へは堺経由で販売網が・・・・これが面白くて

自分が買った光のぺティーは、堺さんが売った店でして

横浜の鍛冶屋が作った庖丁が堺へ行って横浜の店に卸して

それを横浜のコックが買った・・・笑

なので判らずに数十年前から堺さんとの繋がりもあった訳ですね!

奏功してる間に今度は堺で紹介された沖芝さんの鍛冶屋に

堺さんから紹介されて連れて行って見た和庖丁・・・・


関東の名人の所にも行ったのですが10年奉公への話で止め

沖芝さんの作り方を見たり、実際に本焼き庖丁を買い

とうとうやり始めてしまった親父さん・・・・

鍛冶屋をやって洋庖丁専門で修行したのでここから始まり!

玄海さんも堺さんが沖芝のところに連れて行ったので

条件も同じ・・・和庖丁の本焼きは玄海さんの方が上?

そんなことを書くと叱られそうですが・・・

親父さんは鎌倉の刀の影響と関東の直線の土置きの仕方で

なら土置きしないでも本焼きを造れるだろう?ってな考えで

始めは、鎌倉の土地の土を試して・・・・試行錯誤・・・

いろいろ試したら正国の刀の稲妻が現れた!これは凄い!

ですが、次の日に真っ二つに割れて・・・・

これで懲りたのか?土を置かずに本焼きも出来るだろうと?

なので波紋がある本焼きが無いのが少し勿体無い気持ち?

親父さんは俺には稲妻が出たことは話したけど・・・・

次の日に真っ二つは内緒にしていたみたい?笑

この辺の同じような話は、山口県の刀匠、故杉田止善昭氏が

挑戦していましたね! ストイックな人柄で良くも悪くも挑戦した

最後は自殺したようですが・・・・生きて欲しかった!

親父さんはここまでの人でなくて良かったのかも?

親父さんも玉鋼でも昔の玉鋼でないと、と考えていたらしい?

この杉田さんのシリーズ面白いですよ!

鍛造と焼き入れ・・・

庖丁の魔界の世界其の二



極上で研ぎ方で苦労して研げるまで親父さんにも意見を聞いたりして

魔界にどんどんと嵌り始め・・・・

親父さんはステンレスでハガネ並み、それ以上の庖丁を造るけど

高橋の店ではハガネの庖丁も造ってるのはどうして?

古いお客さんはどうしてもハガネの庖丁を欲しがるからさ!

なら自分としてはどっちが良いと思う・と聞いたことが有ります。

やっぱり造りやすいし特殊鋼やステンレス系の金属より安いし

叩くと柔らかいし、切れ味もハガネの方がやっぱり切れるよだと・・・

だけど錆びは逃げれないからな?だと

極上は炭素量多いからステンレスよりは錆びに弱いけど

ハガネなんかと比べれば天国だろ?・・・確かに・・・

そんな話を2011年始め頃まで話を聞いていたら・・・・

3月に大震災!

震災後には庖丁のオーダーが全く無くなりまして・・・

毎日火は焚いてるが仕事無しの状態で暇なんで道具の整備と

鋼材の整理・・・ばかり!

親父さんが鋼材の整理をしてると面白い鋼材が出てきたから

お前さんに造ってやるよと・・・・其の名はダイヤモンドハイハード!

これは錆びるしドイツの鋼材で不純物も入ってるけど強いぞ~!

畳庖丁を造って畳屋さんに渡したら畳に入り込んだ小さな石も

切ってしまったし、針も切ってしまったとかで畳屋さんが大喜びして

くれた金属だそうだ?

でどんな形の庖丁にすれば良いか聴いてきたから

迷わず高橋の牛刀の形ではなくてミソノ牛刀の形だと刃の平らな部分が

長くて使いやすいと注文・・・引き切りするのでその方が良いからね!

出来上がって渡されるとまぁ~デカイ? これなら大きなキャベツでも

切れるだろ?と・・・・・・・・・・・

規格外の大きさで今では農家も大きいキャベツは売れないから

八百屋でも売ってない・・・売れないのだそうで?

あまり役に立つことは少ないのだけど・・・

日本では不純物が少ない鉄が良いとされる・・・

ですが焼き入れしやすい部分もあるそうだ?なのでドイツの鋼材だけど

強いので錆びてもそれ程拘わりの無い畳庖丁には良いのだそうで?

お前さんなら錆びらせず使えるだろ?だと・・・

結構角度を鋭利に研いでいるものの刃が潰れないから強いのだろう?

この庖丁は現在、柄を取り付け作業中なのでいつか評価が出来たら

報告します。


ダイヤモンドハイハードを作っている頃

日本の鉄の話や自分で調べて見たりして、インドで凄い長い時間

錆びずに立ち続けるポールを見つけた時に「何で錆びないのだろ?」

科学的にもちゃんと解明されていないのだけど・・・

親父さんが愛媛の白鷹さんの話を話し始めた・・・

奈良の神社仏閣で使う釘の話を聞いて「うちからも古鉄を送ったり

送られて着たんだよ」って?

話の始まりは、千年の釘で有名になって水産加工会社のお偉いさんが

白鷹さんに錆びない庖丁を造ってくれと依頼したら?

横浜の高橋刃物製作所に行きなさいと紹介されて

重役連中が来たそうだ・・・だけど親父さんは白鷹さんを知らなくて

何で愛媛の鍛冶屋が?って思っていたら重役さんたちが

「あの白鷹さんを知らないのですか?」と言ってきたそうだ!

それで大丈夫なんですか?と聞かれて

親父さんは「その人が紹介したんならうちの仕事知っていて

紹介したんだろ?」・・・・なら任せれば良いだろだとさ・・・

後で解ったそうなんだけど、白鷹さんが木屋の仕入れ担当の時に

高橋の庖丁をみて凄いなと思ったらしい?

木屋とは親父さんと親父さんの修行した正金の社長に

高橋の庖丁を仕入れるならうちとは取引中止だとか圧力を・・・

それで木屋とは取引が出来なかったのでけど

品物は見ていたらしい・・・それで錆びないステンレスならと

高橋を薦めたのが始まりらしい・・・

そんなことから白鷹さんの錆びない鉄の話で面白い話を沢山聞いた!

海にかごの中に鉄を入れてみたり、土の中に鉄を入れたり・・・

電柱のそばに埋めると良いとか?笑

長く埋めていたら何処に掘ったか判らなくなったりとか?

そんな鉄を削り重ねて溶かしたりして段々と錆を出し切ることから

始めて、なるべく純度の良い軟鉄を造り、僅かに炭素を入れて

釘として使えるギリギリの硬さにしたんだと!

今では東北大学の教授が考えて99.8%ぐらいの純鉄を

JFEが特別に生産してくれているらしい!

この白鷹さんを認めた宮大工の棟梁があの西岡常一棟梁が

白鷹さん繋がりで高橋に着たのだそうですよ・・・

やり鉋を復元した時にやりかんなを作ったのが白鷹さんなんだって・・・

あるときに・・・・皇居の何処の門だか忘れましたが・・・・

棟梁が門の修理に来て、復元もだめ、作り変えるなんざとんでもない!

これには困って・・・門の金属で親父さんにヒントが無いか来たんだって・・・

あれもだめこれもだめ・・・なら扉の下に滑車を着ければ良いだろうと

親父さんが言ったら「それも新たな事なのでダメだろうと」

数年してその門へ行って見たら滑車が付いていたそうで・・・・

親父さんの自慢!笑

次回は鍛造の話でも・・・・

庖丁の魔界の世界其の三

強力鍛造が持ち味の高橋でしたが・・・

ステンレスは粘るから鍛造しても意味が無いとか言う鍛冶屋さんも

要るのですが、やっぱり鍛造をして分子を細かくする作業を入れると

ステンレスでもハガネのように研ぎやすくもなるし・・・?

何だそうですよ・・・他にも重要な意味も有るそうですよ・・・

今では微粉末にして混ぜて溶かしてなのでしょうか?

いろいろ考えながら造ってきて日立の金属表を見ても判らない時に

日立に聞いても教えてくれない秘密があるそうで手探りで試さないと

いけないのが厄介な刃物鋼の世界?

秘密が多いのは、特許など出せば成分とか作り方とか出さないと

いけません!と言うことは数年後とか真似をして造れるということで

秘密にしているほうが得策なのでしょうか?

中国の鉄鋼メーカーに盗まれて韓国のボスコが裁判に・・・・

特殊鋼板の話です・・・

ニュースで知ってる人も居るでしょう?

これこそが秘密の秘密・・・新日鉄の極秘がボスコに盗まれて

それを中国に盗まれた・・・・盗まれて裁判になったらそれは・・・

新日鉄の極秘技術で逆にボスコが盗んだことがバレタ! 

http://news.livedoor.com/article/detail/8704375/

まぁ~それ程鉄の秘密は多いわけですよ・・・

なので国内の鍛冶屋にも教えない訳・・・

そこで登場したのが岐阜の渡辺さん・・・

教えないけど検査はしてあげる!助言も有り!

ここで日本古来の鍛冶屋の仕事と科学の合体?

最初はある金属を鍛造するのに、あるメーカーに出しても

出来が悪い・・・なんならやってみますか?

それから特殊金属でやってみた・・・・

そうしたら製鋼会社の技術者がどうしてこんな物に出来上がったのだろう?

これは面白いって事で大型の抜き打ち鍛造から刃物にも試してみたい!

親父さんも出来上がると検査してくれるから嬉しい訳で

利益も無い仕事に夢中・・・これでは会社が潰れるから

他の兄弟はハガネの庖丁を造り続けて頑張った・・・

当然兄弟で揉める事多数・・・・

そんなことをやりながら数年か過ってステンレスなのにハガネのように

研げて切れる、それでいて錆びない光の完成!

他所の鍛冶屋がステンレスは固いし粘るから鍛造の意味が無いと

手をつけなかった物をやり遂げた訳ですよ・・・・

出来てもそれ程売れなかったのは・・・例の問題で関東では

何処の問屋も取引をしてくれなかったからかも?

唯一、東源正久の先代だけ!

ご自分も鍛冶屋だったから分かってくれたのでしょうね?

なので最後まで取引を続けてくれた有名店は正久さんだけ・・・

次回は出来上がったのに売れない光・・・

2015年4月18日土曜日

庖丁の魔界の世界の其の一

この仕事になって34年・・・

洋食屋など安いステンレスか古い店ではハガネの牛刀ばかりです。

一日の仕事が終わると店の何本の庖丁を研いで帰ります。

砥石の性能も庖丁の性能も何も考えず、速く研いで終わりにして

店を出ることばかり考えて・・・

それが数年すると庖丁で沢山の仕事をするようになると

店の庖丁でも使いやすいとか使いにくい、研ぎやすい研ぎにくい・・・

庖丁を選んで使うようになる・・・そうすると自分の庖丁を欲しくなる・・・

西洋料理だと庖丁を使うより、ソースや料理の技術の方が熱心で

今考えると酷い庖丁の使い方をしていたものです・・・

朝一番で野菜の仕込み、キャベツなど一箱ですから大きなキャベツ

6個とか時間までに出来ていないといけません・・・

最初は動画やWebで出てくるような小分けして切るのですが

あるときに親方が厳しくてどんどん人が辞めていくと小僧の俺でも

庖丁を使ってやらないといけなくなり、人が減り親方も切るのですよ・・・

自業自得だろ~!人が辞めて居ないのだから・・・なんてね?

そうするとでかいキャベツを大きな牛刀でキャベツを切るのですが

半分に切り、それを今度は水平に切り上半分を切り始める・・・

引き切りを始めて見たのも最初で、それも小分けした俺たちが切った

千切りより細いし長い・・・盛り付けるとフワッと高く盛り付けれるし

実際に使う量は少ないのですよ・・・

200円のキャベツが200円のレタス3個、4個分の量になります・・・

一人分のお値段が下がる訳で庖丁を使えるか使えないかで

儲けが変る・・・なので真似をして必死に毎日毎日野菜と格闘です。

これが、200円の物を2時間かかるとレタスなど手でちぎるだけなので

人件費は逆に安くなるので、負けないように速くできるように・・・

今度は、自分の安い牛刀では最初は1個切ると切れなくなってくる・・・

研ぎ方を考えて2個までは切れるようになる・・・

今度は切り方を考えていくと段々と一箱切っても良く切れるように

研ぎと庖丁の使い方が一緒に良くなってきたのでしょうね?

高橋の牛刀になって、ステンレスなのに研ぎやすく?

ハガネ並みに切れる・・・それで錆びないから怒られない・・・

他のステンレスなど研ぎ難いは研いでもバリが多く出て・・・

この時期のステンレスは、良くなかったので高橋の牛刀を買うときは

考えましたよ・・・また同じようなステンレスならしんどいなと・・・

貧乏だから高橋では一番安いステンレスの光!

ですがね?研ぐの早いしバリも少ないし?錆びないし・・・

これは凄いと大喜び・・・それでも他所のステンレスよりは高めですから

良いものを手に入れたと喜んで使い続けていましたよ・・・

切れるから親方の真似をする切り方で少しづつ出来るようになって

自分にはお宝の庖丁になった訳ですね・・・

それでも金属が何々とか何も考えていなくて、ただ良い庖丁だと?

お客に見せたらそれは横浜の旭区に在る鍛冶屋ですよって聞いて

ビックリ! 横浜に鍛冶屋が有るのも凄いけどきっと岐阜か堺の庖丁

何だろうと考えていましたから、さっそく高橋刃物に行った訳です!

そうしたら自分の宝の庖丁は、高橋ではステンレス系では一番安い

部類でして・・・ここからが庖丁の魔界に入っていった訳ですね・・・

俺様の光は最高なのに?一番下かよ?・・・・

親父!なら極上ってこれより切れるのか?って喧嘩腰?笑

まぁ~親父さんは庖丁の事にウンチク言うやつは話さないし

客を選ぶ・・・機嫌が良いと話すときも有るし・・・

逆に気に入られると話が長い・・・魔界の案内人になる!

それで極上の庖丁が一本10万以上するのが飾ってあるので

こんな高いの売れるの?・・・って聞くとたまにねと返事が来て

悪いけどお客さんに使いきれるかな?だと・・・・

おたくの庖丁を20数年使ってるというと逆にそんなに庖丁使ってないな?

そんなことを言われました。それでは庖丁持ってきなと言われて・・・

ぺティー一本持っていって見せると、へぇ~うちの庖丁をこんなに綺麗に

使ってる人初めてだよと・・・・・

ピカピカだけど、鍔の溶接の部分が砥石には当たらないので

僅かに錆びてると言うか綺麗にならないところを見て・・・

確かに数十年前の溶接の痕だ! この当時の溶接はアルゴンなど

無い時代だったからどうしてもこうなるんだよな~と

こうなると親父さんに認められて売らないで取って置くからとか・・・

後で4男さんが高くて売れないから大丈夫だよとか?笑

それで高価な極上と極上本焼きを20数万円で・・・・

ここから更に魔界に・・・・今度は砥石を選ぶ庖丁なんぞを買ったから

どんどんとお金が飛ぶ飛ぶ・・・・常識から言えば牛刀など3万が良いところ

10万以上で研いで切れなければゴミですから・・・・

砥石も増えてやっと使える切れ味までが時間が掛かった・・・・

極上の金属は鉄板の裁断に使うダイス鋼・・・親父さんが鉄板が

切れるんだからこれで造れば面白いかな?で造られたので

元のダイス鋼が高いからこの金額なんだって?

ですが切るのは肉や野菜ですからここまで要るの?ですよ・・・

光より硬いけど、硬くする分には硬度計で天辺に・・・

でもこんな硬ければ研げない・・・自分で研げなければ使えない・・・

それで今度は当時で一番研磨力がある砥石で研げる硬さまで

落として造ったそうです・・・なら柔らかいから意味がないのでは?

ですけど? 使い続けると硬さだけでは無いと気がつく・・・

硬度はそれ程でもないのだけど、カチンカチンの庖丁並みに切れる?

炭素量は1.5%の鋼材が造る作業で浸炭して出来上がると1.8%ぐらいに

上がっていたりする?普通は脱炭するほうが多いらしいけど

高価なコークスで炭素の火の中で造ると浸炭してしまうらしい?

この辺で魔界の一部を知ると、おやじさん曰く日本刀など硬度は

それ程でないのだそうだ?硬いと折れるから逆に硬くした後に

今度は丈夫にする為に柔らかくする・・・魔界だわ?

刺身庖丁など特殊な作業には兎に角硬い方が良いらしい?

だけど扱いは丁寧にしないと折れるからな!刃も欠けやすいし・・・

そんな訳も有って極上の高度は62ぐらい?ですが刃は硬く欠けても

ごく小さくかけるくらいなので安心・・・これでどんどんと謎が増えて

親父さんに通い始めた訳です。


2015年4月17日金曜日

庖丁の研ぎ方

ブログでもYouTubeでも一度もこうやれって書いたことも無い!

ただし、極上はこのような砥石でこんな感じに研ぐと気持ち良い切れ味

だとかは書きましたが・・・

砥石と庖丁のマッチングはさまざまで良くおろせるとか弾くとか滑るとか?

和庖丁のハガネなら天然砥石の方が良いよ!・・・これも山や石によって

相性がありますよね!本焼きなら内曇!・・・内曇でなくても綺麗に

波紋が出るのもあるし、どうしても細かな傷が目立つ天然砥石もあります。

堺の和庖丁も堺のドンが砥石屋さんでそこの砥石を使うわけだから

昔はその砥石に合う庖丁を造らないと問屋が引き取ってくれないとか?

いろいろと裏話が有るようで・・・砥石で研げない硬い刃物を造っても

ダメで・・・

天然砥石でも仕上げ砥石はやはり京都周辺の砥石が鋼の庖丁には

相性も研ぎ仕上げも良いみたいですが、それまでの中仕上げぐらいまでなら

日本にいくつも有るようですよ・・・

それらと違ってステンレスや高級ステンレス、超合金の庖丁の特殊鋼など

使えなくないが、天然砥石でやるほど勿体無い・・・

確かに砥取り屋さんのところでは特殊鋼でも研げる砥石もいくつも有ります

なので使うのも良いと思います。ですが・・・天然砥石ではなかなか光らない

曇り系の砥石しか自分は知りません・・・光らせるのは合成砥石とかの方が

光るように思えます。

なんでも番手が高い砥石が良いように言われていますが・・・?

庖丁の種類や形や使い方でどう研ぐのが良いのかは、使う人の庖丁の

スキルや腕次第・・・

庖丁を研ぐと刃は砥石でギザギザのノコギリのようになりまして

刃を動かすことで切れる訳です。

それをまな板にバンと叩けば刃が潰れます・・・

ノコギリでそんな使い方はしないでしょ?なので刃を動かす訳で

叩くような切り方をするならギザギザも大きくして潰れないように・・・

そのような使い方ならそれに合った砥石で良い訳です。

刺身庖丁などは細かなギザギザで少しずつしか切れないので

ストロークを長く使うように庖丁も長い・・・薄刃はかつらむきなどに

使えるように少ないストロークで庖丁を使うので少しの動きで刃が

入ってくるように研ぐ・・・ぺティーナイフなども同じ感覚で研ぐ。

牛刀は、洋食などではいろんなものを切るので肉の塊やスライスに

使ったりするので刺身庖丁のような小さなギザギザでは脂や肉が

刃の間に挟まり切れ味が落ちるので挟まらないように少し大きな

ギザギザにします。なので大きなギザギザの中に小さなギザギザも

作る様な感覚で研げるといろいろなものが切れます。

切れ味・・・これが難しい・・・用途によって切れ味も変ってきますが

素人の人が切れなくなった庖丁でプロは何とか切ります。

これが庖丁のギザギザで切るか、

ギロチン切りに近い少しのストロークしか使わないかの問題で

ストロークしても切れなくなれば終了!

さて? どんな刃を作れば良いかお解かりになったでしょうか?

自分の場合、時たま荒砥や中砥ぎの砥石からやります。

普段は仕上げだけで・・・仕上げだけだと細かなギザギザしかできない

細かなギザギザだけだと切れ味が落ちるのが早くなる。

なので中砥ぎで少し大きなギザギザを作って小さなギザギザを

入れるような感覚で研ぎます。それと仕上げだけだと減った分の

庖丁の角度を取らないといけないので仕上げ砥石だけでは時間が

掛かるのでそうします。

普通に研ぎ屋さんに出す庖丁はここまで切れなくなってから出すでしょう?

その分、研ぎ屋さんは大変なのでトマトが切れなくなったら出してねって・・・

そのくらいの刃の減りならすぐに良い刃が付きますからね・・・

そうでない庖丁は荒砥からやらないといけない・・・

時間も掛かるし砥石も減る・・・笑

プロが研ぎ屋さんに出すときは、使い切っていたり、

刃が欠けてしまったときに出しますよね・・・

欠けた分を修正する為に多く研ぎおろして形を整えないといけないから

自分で手研ぎでは数時間掛かったりしますから大きな庖丁などなら

数千円でも安いしね? 研ぎ屋さんには悪いけど・・・

数千円では砥石は減るしあまり儲からないですよ・・・

では核心の研ぎの角度や切れ味は・・・・俺にもわかりません・・・・

時に凄く切れるときも有れば?え?切れ味が悪い?

同じように研いでいるのにな?・・・研いでは切るを繰り返し

気に入るようになるまで研ぐ・・・これしかないので説明が出来ない!笑

切れるけど入りが悪く感じたり、10回研いで一回は凄く良い~

それが10回研いで一回はあれ?良くないな~になれば良い

兎に角研いで憶えるしかありません!

凄く当たり前ですけど!

木屋の仕入れ担当の丁稚から実家に戻り、自信満々の研ぎ屋さんも

砥石の世界では新たな発見が有るようで?そんなビデオ・・・
なので・・・どんな砥石がお勧めですか?の答えは簡単じゃない訳ですよ!


2015年4月12日日曜日

庖丁の切り方、使い方

和包丁が引き切り、洋庖丁が押し切り・・・・?

庖丁屋とか研ぎ屋のHPが嘘を書いています・・・

引き切りする仕事は、洋庖丁でも肉の骨外しや筋を取るとか

魚をおろす時も野菜でも力を掛けない切り方では引き切りします。

和庖丁でも切り刻む時などは押し切りしますよね・・・

刺身を切るときは引き切りの方が利にかなっている・・・

刺身庖丁は専用刃物でしょう? それ以外には役立たずな・・・

刺身庖丁を牛刀のような使い方をしたら直ぐに切れなくなると思います。

ぺティーナイフも同じで薄く研いで細かなギザギザな刃を付けるので

大きな力には弱い・・・

牛刀は、それより大きなギザギザを付けるので少し丈夫になるように

刃を付けます。

一番切れる庖丁は何?・・・・それは何を切るかで刃の角度や刃の付け方、

金属の硬さによってだと思うのですけど・・・・

紙を切って喜んでいるマニアならカッターとか刺身庖丁やぺティーナイフが

良いでしょうね?

ひげが剃れる?ならかみそりを使えば良い・・・でしょ?

庖丁を使えない人に限って馬鹿ばかり・・・笑

WEBを見るとアホかこいつ? 馬鹿だな~?って・・・・

なので料理人は数本は庖丁を持っています。

仕事の量が増えると同じ庖丁を2本だとか数本になるとか

増えるんですよ。

庖丁一本で出来る仕事ってなかなか無いですよ・・・

家庭なら、昔の文化庖丁や三徳庖丁が良い・・・これで大概の家庭料理

ならこなせれるから?根元のほうは太く大きなギザギザを切っ先に

向かって細く小さなギザギザを付けて一本で使い方を分ける事で

役目をします。この辺を理解して研いで上げれば良いと思います。

切っ先のほうは引き切りように顎のほうは押し切りように・・・

自分も忙しいときには240の牛刀をそのように考えて研いでいます。

前は大きな牛刀とぺティーを必ず一本ずつ出していましたが

まな板をしょっちゅう洗うと庖丁が邪魔だから・・・

本焼きの薄めの軽い庖丁なので240でも俺としては扱いやすいので

重さも軽いし、洗うのも大きすぎても使う刃は少しなのに洗うのは

全部だからね!

トマトもきゅうりもたまねぎも少し大きめなぺティーのように

使ったりしています。初心者はぺティーを使ってねですけど・・・




2015年4月8日水曜日

久しぶりに動画を造った

深夜に造ったので撮影中スイッチを逆に・・・

一回目はいろんな庖丁で刃を傷めない方法を長く撮影したはずなのに・・・

何をやってるのだか? 液晶画面をこちらに向けると最小限の表示しか

しない為に・・・涙。

全く撮れていない・・・・そんな~?

それからやり直し・・・まな板まで漂白した後なのに・・・

なので、今回は牛刀だけで御終いです!

昔のコック達は、普通にみんながやっていたので自然と自分も覚えた

このほうが塊のまま切れるし、指を切ることもない理屈が有ります!

一年掛かって目黒君も普通に切れるようになって指も切らなくなった・・・

大きなたまねぎもこっちの切り方のほうが楽に切れる・・・

そんな動画です!

2015年4月6日月曜日

源光友と光友のぺティーナイフ

本日やっと午後に時間を取れて一郎さんの所と次男さんの家に

行って見て貰いました。


やはり源光友の方が古いやつで光友の方もその後の物で

古いぺティーだと判明しました。外箱の印鑑も時代的に有っているそうで

源光友は少し薄くて力を入れると横に曲がる柔らかさがあります。

当時の砥石で研げるように造っていたそうです。 なんとなく理解しました!

それでも強力鍛造で分子を締めていますから研いでも減らずに良い刃が

付いてくれたものです。

未だに包丁は硬ければ良いと書いてるところも有りますが

ガラスのように硬ければ衝撃に弱いし刃が欠けるときも有ります。

そんな硬い庖丁は研ぐのが大変で素人の人が料理人のように

使って減ったら刃を付けるのは大変でしょう・・・

庖丁の基本、ハガネのように切れて錆びずに楽に研げる!

これが高橋刃物の魅力・・・ 

頼まれていた庖丁を明日渡す為に


以前に中学校で柔道部の指導の手伝いをしてくれたOBの子が

今年中に結婚?すでに独立していて庖丁が欲しいのだと・・・

先週に台東区まで足を運び、探してきました!

光のぺティーと240mの光の牛刀を!

どうせ研げないだろうし・・・?ランチの後と閉店後に刃を付けました。

ついでに自分の庖丁と鉈を


鉈も光の一枚物の剣鉈と白一?青一?の割り込みの鉈

割り込みは地鉄とハガネの境界を出す為に仕上げに天然砥石で

軽く擦ってというイメージで研ぐとハッキリします。

光のステンレス鋼の剣陀なのに黒皮付き?なんで?というか?

厚いステンレス板を強力ハンマーで鍛造してるので傷が深いとか

鍛造痕が強烈です。

本来は、錆び付かない様に黒皮造り(酸化皮膜をとらない)作り方です。

ですが?ステンレス鋼ですから取っても良いのですけど味?

なのでしょうか?

鉈の場合、柄はくの字に曲げて取り付けています。

本来は右利きの人は左の腰にぶら下げるので、

前方向へ曲がっているほうが抜きやすく、しまい易いからだそうです。

右利きの人がナイフだと右に着ける人が居ますけど

日本的には左につけて右手で引き抜くからなのでしょうかね?

柄が長いのも振り下ろす時にスピードが上がりスパッと枝を切れるから?

なのでしょうか?

日本の兵隊さんなどもジャングルを進む時に使ったようで、

アメリカ軍もベトナム戦争で日本の鉈を個人的に使っていたりして

マチェットという蛮刀でジャングルを切り開いて前進したりして・・・

正規の銃剣やナイフでは使い方が荒い場合ダメになるので

個人的に持ち込んだりしたそうですよ・・・

それより以前には、民間人に化した忍者なども武器としてや

サバイバル的に所持していたのも鉈だったりしたそうな?

高橋刃物では3男さんが地元の農家の人に頼まれて造ったようですよ。

造園屋さんも近くに有りましたからね・・・

鉈を斧の違いはよく判りませんが鉈は生きてる枝を切ったりしますが

乾いた木を割るのにはあまり使わないとか、まず使わないのだそうで

営林の仕事の人ぐらいしか今は使い道が・・・

剣鉈は、ハンターやマタギの人ややはり山の中に入る人用のサバイバル

用でしょうか?山の中での護身用? 熊など居る所には最初から

入らないほうが良いと思いますが・・・こんなもの持っていても使い方を

熟知していて使い切れなければ命がないしね・・・

自分の場合も弊店間じかに欲しいと思っても店を閉めたら

買えないのだからと親父さんに言いくるめられて?笑

単なるコレクションですけど? たまに新潟の別荘の庭の枝打ちや

山菜取りやきのこ取りに山に入るときに持っては行きますが・・・

ほとんど使わずですよ・・・

そんな刃物と普段使う庖丁を研いで久しぶりにバフがけなどをして

オリーブオイルをつけて拭いてしまう・・・オリーブオイルは酸化しない?

酸化し難いで良いのか?刃物用錆びよけオイルが良いのかもしれませんが

そんなものは飲食業にはないので・・・

日本刀などなら昔は丁子油?この字でよかったかな?

でしょうがそんなものは名前で売っていますけど工業用油が混ざってるしね?

サラダオイルは酸化し易いし・・・オリーブオイルが嫌なら

コルステロール無しのグレープオイルなら店に有る・・・

塗ったらふきあげる事が大切・・・何処かのHPで日本刀の鞘の中で

刃が当たったりするから油をつけて?なんて嘘が書いてあったけど?

日本刀の鞘は刃に当たらないように中空になっていますよ~!

鞘にハバキできっちり固定されて刀は鞘の中空にあり、刃は何処にも

当たらないようになっている・・・はず?


2015年4月5日日曜日

あの中学生も高校3年生になります

料理好きの中学生なのに極上の庖丁を親のすねをかじり?笑

小学生の時から夜の食事当番をしてきてご褒美に買ってもらった

岐阜の中学生も今では高校3年生に・・・

心配していましたが無事にあと一年で卒業!

なんと時の過ぎるのは早いものですね!

元気にやっているそうですよ~! 

今年度は調理師試験も受けれるでしょう!

時間が出来たらどんな庖丁研ぎに出来てるか遊びに行こうかな~?




さてさて、昨晩からいろいろ考えてみて、高橋の光はステンレスなのに

研ぎやすい、切れ味もハガネに遜色ない・・・これかな?

錆びなくて研ぎやすくて切れてくれたら道具としては完璧で

最低でも仕事で一日中切れれば、仕事後に研げば良い!

こんな感じで造られていたのではないかと思ったりしてます。

その上の特上も研ぎやすい・・・

極上も砥石しだいで研ぎやすい、研磨力が有ればの話ですけど・・・




2015年4月4日土曜日

同じ光のぺティーナイフですが

33年間高橋刃物製作所の光印のぺティーナイフを使い続けて

きましたが、ある時期から使う金属の違いで同じ切れるものの?

粘りの違いが有ったように思います。

最初のぺティーナイフでこれは良いと思った物は数年使った時に

先輩に貸して床に落として折れてというか?割れてしまったと言う方が

当たっているのか?真っ二つに・・・

その後、庖丁など何処のでもと他所のぺティーナイフで数年・・・

毎日研いで使うので切れるのですが・・・

一番長く使ったその後に買った光のぺティーが気持ちよく切れる!

そうなるとこればかり使うようになり、砥石だけで鏡面になるぐらい

次第にピカピカに・・・

5年前ほど前にD15で造った極上ぺティーを購入後、これまた斬れる!

ですが硬いイメージで光のぺティーのように柔らかく斬れるイメージと

違う感じなのです・・・


この違いが長く光のぺティーの柔らかく切れる感じに慣れ親しんだのか?

自分には、どちらが良いのか?・・・そんなことを長く考えています。

長く使っている光のぺティーナイフは、今のように硬い刃物でも簡単に

研げる砥石などではなくて、ナニワの3000円もしない仕上げ砥石で

昔の光のぺティーナイフは研いでいました。

シャプトンとは違い研げるけど研ぎ傷は無いので良かった記憶が

有ります。

さて2本とも古い新品のぺティーですが、やはり少しだけ0号の方が

ヘアラインを砥石で消すのが早い感じで柔らかく思えます。

切れ味は研いだ後なので差が無いようにも思えます。

悩む所ですね?

当時からその時に有る砥石で研げるように造っていたので・・・・


2015年4月3日金曜日

源光友と光友の刻印のぺティーナイフ


今週は、東京の台東区の歴史のある問屋さんへ高橋の庖丁が

まだ少しだけ残っているとの情報で行ってきました。

240cmの牛刀と150cmのぺティーナイフを見つけてきました!


ぺティーナイフですが?同じ長さで同じ厚みなのですが

刻印が源光友と光友だけの刻印でして、片方は撓る・・・

これは?ひょっとすると昔の0号のステンレスでは?

前にも書きましたが、0号は粘りが有りまして途中で製造中止に

なってしまった金属で不思議に長持ちをしたぺティーと思われます?

6本残っていましてそのうちの一本がそれ?

同じ光のぺティーなのですが、自分の想い入れで高評価なのか?

まずは研いで斬ってみて比べてみたいと思います。

極上のぺティーとも比べてと考えています。

そして光の牛刀240も少し撓るように思えます。

刻印は0号と思われる刻印と違うのですけど?

さて?どちらが良いのか?