2011年3月9日水曜日

包丁の鏡面加工


 包丁砥ぎは普段は仕上げ砥石だけ、WEBで鏡面加工した包丁も良いなって感じて
 鏡面加工をしてくれる業者を見つけましたが、高い・・・・5万円から何十万まで・・・・・
 自分で出来ないかな?と探すと耐水ペーパーで最後は鏡面加工剤でゴシゴシ!
 光友の包丁は、お買い上げのときに砥いでくれるのですが・・・
 砥ぐのも修行と考えて、持ち帰ってから手砥ぎします。
 砥石で砥いでもなかなかミラー仕上げとまで行かずん、何かいい方法は?
 荒砥で包丁面の修正と傷を取り、中砥ぎ、仕上げ、此処まででも
 新しい極上光友で3日。本焼き(水焼き)牛刀は、砥石の相性がなかなか
 合うものが見つからなくて仕上げが上手くいかず一年・・・・
 鍛造の傷がまだ少し残ってます。ですが、何とか鏡面仕上げっぽくなりました。
 耐水ペーパーは凄い・・・1000番から1500番、2000番、3000番。
 最後に鏡面仕上げ剤でゴシゴシ・・・根気が必要~
 そして、最後に本刃付け。 頼まれて他の人の包丁を鏡面にするなら
 日当頂かなければ嫌です。笑
ここまでが耐水ペーパーでやり

  鏡面仕上げ剤とリュターのバフがけでこのくらいになります。
あとは、物を切るときに包丁に張り付く場合は濡れ布きんなどで包丁を
濡らせばOK! 
 
さて、高橋刃物製作所の刃物は日本鋼もあるのですが・・・・
どうも?今の日本鋼が少し不満があるようです・・・・
日立金属の安来鋼の作り方は伝承されていても、基の鉄は外国からの鉱石から
作るので、日本の砂鉄から作る物と違うらしい? 確かに極少量だけ日本刀の
為に、日本の砂鉄から作る安来鋼も有るのだそうですが・・・国宝級の刀鍛冶でも
年間、少量しか買えないそうです・・・・まして包丁用に買うことはまず不可能・・・・

それで、それならほかの金属で良い物を作れないか?
刃物を鍛造するのに、まだ機械が無い時代に自分のところで機械を作り
いまだに現役。100キロのハンマーだそうです。
関西は和食包丁。明治に洋食が入ってきて関東では西洋料理の包丁が
作られるようになって、ナイフの訳詞が牛刀になって・・・
戦後は金属が無いから鉄道のレールを譲ってもらい、レールから包丁を
作っていたそうです。その後、関東から新潟の三条、岐阜の関で大量に
ステンレス包丁を作られるようになって、それまでの手打ちの包丁を作る
関東包丁が衰退してきたそうです。そんな訳で?日本料理の板前さん達には
洋包丁のステンレスは良くないと・・・・知らないだけなんですね・・・・
そんな包丁が無いのも事実だし・・・が!しかし・・・・
安来鋼も今では本物の安来鋼ではないし(日本の鉄)ではない!
鉄が無いなら作ってしまうのが日本!
ゼロ戦に軽くて強い合金を使ったのは有名な話。
ジュラルミン合金。合金の日本。 合金や新しい金属は日本の歴史でもあるのかも?

ステンレスで日本鋼に勝る包丁を作りたい? ほとんどのメーカーや鍛冶屋は
ステンレスでそこそこの包丁が出来るならそれで良い。ステンレスで日本鋼に勝る
包丁は出来ないし、大変だから・・・錆びないで切れなくなれば砥いで・・・世の中大量生産の
時代だし・・・。
そこで高橋社長はステンレスでよい包丁を作るのが鍛冶屋魂だったのでしょうか?
手で叩いて鍛えるにも日本鋼よりきつい。なら機械を作ろう・・・100キロのハンマーで
叩けばステンレスでも分子を細かく出来るだろう・・・? 結構失敗を繰り返したそうです
ステンレスの板を抜いて型を作り、焼きを入れて磨いて作る包丁に押され
関東では包丁を作る鍛冶屋がいなくなってるのに・・・
店の従業員もステンレス辞めよう・・・と! 迄に・・・

話の中で20数年前ごろから良い品物を作れるようになったのか?
初期のぺティーナイフは、今も凄い切れをして現役。
そんな鍛冶屋の包丁は自分の中では此処だけ!
関東包丁もあと数年で作る所もなくなると思うとさびしい・・・・・
個人の魚屋も肉屋も少なくなってるし、自分の洋食屋も無くなってきてる。
それも時代の変化だろう・・・でも機械や冷凍食品では出来ない味もある。

2000円ぐらいで買える包丁もいいでしょう・・・でも切れなくなって捨てて
20年で5本買うなら、1万円で一本買って見ることを進めます。
2000円の包丁の原価500円。500円×5本で2500円。一本1万円の包丁の原価
それより高いと思います。安物買いの銭失いより良い物を!



2 件のコメント:

  1. この内容が、刃物好きになったきっかけです!
    渡邉様との出会いです!
    いつも色々とありがとうございます!
    あのローストビーフは、家族で感動しました。

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