2015年12月31日木曜日

軟鉄古鉄を探せ!

ハガネはどんどん進化して最初から硬い鉄が売られています。

ステンレス系のハガネはタングテンや他の鉱物と混ぜて庖丁には

要らないほどの硬度が有ったりして・・・今では砥石で研ぐのも一苦労する

程に・・・

本焼き庖丁などは、鍛造して色々な行程後の焼いて水に入れて硬化

させる事が上手くできると軽く造れるし利点もあると思います。

本焼きでも一番難しい蛸引きが出来るようになるには相当時間も掛かるし

ロスも多いのだそうです。

何故?蛸引きが難しいのか?薄くて長いから・・・

高橋の親父さんも何度も見学をして、沖芝さんの蛸引き庖丁を買って

勉強したり目標にしたりして最後まで大事に持っていました。

ですが・・・毎日大量の魚を扱う仕事の人には高価すぎる・・・

水産加工の仕事では、早い人は半年で庖丁が擦り減ってしまうから

霞の庖丁の5倍以上もちが良くなければ不必要?

霞の庖丁の方が、地鉄が付いてる分焼入れも失敗が少ないそうですよ。

昔ながらの霞の庖丁は水焼きが普通と言うか一般的(規模の小さな鍛冶屋)

なので本焼きの庖丁より堅い刃が出来る確率があるそうです。

ならば?霞の庖丁より硬く出来上がらなければ意味が無い?

親父さんもハガネを厚く貼り付けた方が持ちが良いか?

なんて考えたりして失敗・・・それはハガネが引っ張る力が強過ぎて

庖丁が内側に時間とともに湾曲してしまうから・・・

これに耐える地鉄が無ければ割れるとかひびが入るとか?

引っ張る分、伸びる地鉄が必要になります・・・

衝撃に耐える地鉄(軟鉄)が必要なのだそうで、大昔はハガネより

地鉄(軟鉄)の方が高価だったそうですよ・・・

地鉄は炭素が非常に少ないから錆にも強い?錆び難さも有るそうです。

鉄の純度が高ければ高いほど錆にも強いのだとか?

硬くて引っ張るハガネをカバーする軟鉄は刃物を造るのに

非常に意味のある鉄なのだとか。

白鷹さんは、鉄の錆を出しつくし、時には海の中、時には地中に

埋めて・・・千年の釘を造ることに努力したそうです。

今では、純度の高い軟鉄を昔の日本鋼管、今のJFEが造っているので

白鷹さんの釘も安く売ってるみたい?

こだわりと鉄の良さから今でも古鉄を探しては保存して刃物を

造る鍛冶屋さんも居るそうです。特に大工道具のノミやカンナを

造る鍛冶屋さんが捜し求めているのだとか?

造るとやはり古い鉄が良いそうで・・・

古鉄の相場が高いから?小さなノミでも10万とか・・・・それが

当たり前の値段になるのだとか?

硬いノミを作るのには本焼きでは無理なのだとか?

だから?本焼きよりも硬く出来る霞は考え方によっては

強い刃物になるんだそうですよ・・・

実用には、庖丁も霞の方が安定して良いのだとか?

本焼きの利点は、上手くできると狂わない、軽く造れるとか・・・

値段が高いから良い物とは限らないそうです・・・

高いから切れると言うのも?・・・所有者の言い訳の庖丁も

有るみたいですよ?

霞の庖丁でも貴重な良い地鉄で造れば?

本焼きより切れるし、地鉄の値段で高くにもなるそうです・・・

2 件のコメント:

  1. あけましておめでとうごいます。
    今年もよろしくお願いします。
    私も毎日仕事終わりに研いでいるんですが、高い包丁を毎日研いでいるともったいない気がして安くてそこそこな包丁探してたりします(´・ω・`)
    さかいさんに研いでもらった時は3日持ったのですがさすがにプロにはかないませんので…w

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    1. あけましておめでとうございます。
      仕事で使う庖丁の寿命は月々目で減りが判るもんです・・・
      なのでどうしたら刃の寿命が延びるかを考えてまな板をなるべく
      叩かないとか、骨があるものなら出刃や厚みのある庖丁を使うとか
      いろいろ考えて使うようにしています。
      研ぎ棒はなるべく使わないようにとか・・・
      ですが高かろうが所詮は道具ですから減って使えなくなりますよね!
      高橋のステン系でも安い光は、プロの仕事でも切れるし、
      ハガネ並みに研げるから使いやすいという理由で普通に使うコックは
      多いです。やはり極上の切れ味は良いのですが減るのはこたえますよね?しかし仕事は早く終わるとか切った物が色が変らないと利点で
      ロスが減りさえすればその分で元が取れると考えています。
      きっと堺でそのような値段で良い庖丁を作り出すと思いますよ

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