2016年5月20日金曜日

最初の師匠


なんだかんだで35年もコックを続けています!

ある人から店を紹介してもらい食べに行って、

世の中にこんなに美味しいとんかつソースがあるんだ?

まぁ~何を食べても美味しくて・・・

それでお願いして働かせていただいたのが

既にさびれてきていた伊勢佐木町!

ボストングリルって店です。

昔ながらの店ですから給料など殆ど有りません。

朝から午後10時まで働いて月に2日のお休みで

戦後の伊勢佐木町では早い時期から開業していて

本店以外にも磯子に支店なども有ったそうですが

入店した当時は週休2日が当たり前の時代でしたが

それこそ戦後の昭和のまま・・・

マスターは、和歌山出身の神戸のホテルから戦争中は

海軍の上の人のコックで戦後は横浜のアメリカ軍の将校クラブで

働いたそうです。将校クラブの料理長から貰ったマサチューセッツ州

の料理学校の本を貰ってボストンの料理学校の本だったので

店の名前をボストンって名前にしたそうです。

マスターも高齢で忙しい時しか調理場には居なくて

当時は繁盛店でも有りませんでしたが、なんでも一から

作り始めるから、今のコックたちには解からない仕込みも・・・

昔は凄く怖くて、若い衆はみんな叱られて育ったそうですが

俺の時は、体も弱ってたし孫が出来てから優しくなったとか?

俺たちが味が決まらないと、ちょっと来て直してしまう・・・

当時は神様でしたね!

最後は癌で亡くなってしまいましたが、入院する前の晩に

本当は10年居ないと教えないけど、明日から入院だから

一回だけ一緒に作るから憶えなさい!

なので本当に一回だけの真剣勝負です。

今後、自分の店を持ったときに作って良いよと言われ

マスターが死んでから他所の店に行っても店が終わってから

材料を自分で買って来て作って、出来上がると流しに捨てて・・・

忘れないように何回も作っては捨てて・・・

それでも自分の店で目玉にもしてませんが、作っています。

そんな思い出の調理場が映画の中に少し出てきて居ます。

映画の中の話はまるで違いますが、場所と名前は同じ・・・

セットとして最後は貸したのだと思います。

いつも調理場から見えるカウンターが懐かしく思えました。

表の看板やテントも同じ・・・もう30数年前ですが?

4 件のコメント:

  1. 店が出てくるのは、一瞬なんですね・・・(^^;)
    ところで、以前いただいたソースがここで教わったとんかつソースですか?
    なんかフルーティーな感じでこれまでに食べたことのない、とても美味しいソースでした!

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    1. 外も中も一瞬です! 
      どうしてでしょうか?一番戻りたくない時代が、一番記憶してる時代で
      す。マスターの味が自分の料理の土台というか基本なので、まずければ
      マスターが笑われるから一生懸命になれるのだと?

      とんかつソース!そうそう!持って行ったソースですよ!あれです!

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    2. そうだったんですか~、実は僕はソースってあんまり好きじゃなかったので(チョー醤油派です!)そんなに食べることがなかったんですが、これまで食べていたトンカツソースとかウスターソースとかの概念を変えるものでした!

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    3. 実は自分も醤油派なのです!笑
      トンカツがくどくない食べ物になるから美味しいのですけど、
      ソースカツ丼には合いません・・・やはり信州のソースの方が
      ご飯にかけても美味しいから? 好みはいろいろですからね~

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