2012年6月14日木曜日

骨身を削って仕事をする

目で見るつながりで・・・・

俺たち料理人も焼き具合で美味しく見えるし美味しくなる
お客さんが美味しく見えるように作る・・・これが案外難しい、日本人は目でも料理を
楽しむからね・・・中華はこれに音も入るんですが・・・

鍛冶屋は、炉の中の温度を目で計る・・・これが難しいんです。
俺には赤い、オレンジっぽい?青っぽい?全て曖昧な見方です・・・・
壊れた刃物の修理で溶接すると気もマスクしないで裸目でやってるんですよ・・・
離れた所で作業を覗いてる時でも目がおかしくなってしまうんですが
鍛冶屋は刃物の方が大事で裸眼でやってしまう・・・・
鍛造の時も焼き鈍しの時も戻しの時も・・・焼入れの時は更に火を見ています・・・
目が焼けて涙がボロボロ・・・・寝るときは目が熱くて眠れないときもあるんだとか?
昔の人は50歳ぐらいで現場を離れるからいいけど・・・
オヤジ様兄弟は60代から80近く・・・・
仕事は出来るし、意欲も有る・・・死ぬまで続けるつもりなんですが・・・・・

一本、二本なんて仕事ではないから目が痛む、炉の中の金属を見続けて状態を
操作するのだから大変です。
仕事場で直接見ればこれだけの工程でこんなに時間が掛かる事が解れば
高橋の刃物が如何に骨身を削って作られているかが判ります。

高橋刃物製作所の頑固な鍛造と鋼材メーカーの技術と理論・・・これか?

昨日、横浜から岐阜に退職後住んでいる渡辺さんに会いに行って良かった。
高橋の応援ブログを立ち上げて・・・良いのは解るが何処が違うか使った
あくまでも雰囲気しか書けない・・・・
これでは、何処の名人が造ったから高いんだと言う刃物屋と同じ・・・
そんなのでは、高い鋼材で名人が造った物だから良いですよ・・・・と同じ・・・?

好奇心だけで生きてる自分の中ではそんな理由で高い買い物もしないし
好奇心が湧かない物は、見ようともしない・・・刃物屋の話を聞いても
面白くない・・・マニアでは絶対に無いのですが・・・笑

応援ブログがいつのまにか?だんだん知識が増えて耳年増に・・・(笑)

コークスも高い品物だけではダメ。ちゃんと乾燥させなければ脱炭してナマクラに・・・
焼入れも包丁の真ん中見てるようじやダメ・・・渡辺さんに聞きたい事が増えた・・・・・・
話が面白くてストーカーになりたい気持ちです。
同じコークスでも浸炭と脱炭ですから奥が深い・・・・・
この渡辺さんが会社の仕事を放り出してまで高橋に肩入れしたもんだから
本当は会社でもっと上の重役になれただろうに・・・ね?

変人の渡辺と変人の高橋・・・・(笑) _(_^_)_ゴメン
これが光友印の包丁の秘密なんでしょうね・・・?
最近・・・・俺もマニア?って言われ始めてますが・・・
この二人の話は、ためになるし、やっぱり面白い・・・・

2 件のコメント:

  1. 修理時の裸眼溶接・・・・
    これはアークを直に見てないですよ(笑
    見ても見えないし(汗 感で(笑
    溶接の光は炉の光と比べ物になりませんからねー
    南国の紫外線でさえ視力を低下させるのに
    炉の炎を見続ければ・・・・・・・・・・。
    職業病・・・。
    職人の世界にはつき物ですね・・・・。
    まさに身を削り稼いでいます(笑
    時として命(たま)をかけて!
    だから職人の仕事は見ていて感動を覚えると思います(笑
    生意気いってごめんなさい(汗

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  2. アーク溶接ではなく酸素溶接を三男さんは包丁の枝が腐った奴を取って
    新たに付けるときだったと思いますが、ほんの少しの間でしたが裸眼でやるんです。
    まったく・・・
    龍神丸さんは、前の仕事も今の仕事も命がけ・・・・恐れ入ります。
    人間の目から脳に伝わって判断するんだとか?それが人間っていい加減で
    感情ひとつでも見え方が違うんだそうです。
    焼入れで水でやるときは夜中にやっていたりするんです。
    電気消して真っ暗にして一人で静かに・・・・
    それが歳をとってもやるので兄弟に怒られる…笑
    火事が心配だからね・・・

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