今日の定休日は、遠路350キロ離れた所まで
解らない事を少しだけ教えてもらいに行ってきました。
包丁を見ただけで良い悪いを判断すること、焼入れの温度や目安?
最初に、名古屋のだるま商店さんにお伺いました。
名古屋市中村区太閤通5丁目36 TEL052-471-0114
横浜の高橋刃物と名古屋の刃物、厨房道具などを扱う老舗の繋がり?
先代のご主人が今から3~40年近く前に、中華の包丁を作ってる所を探して
東京の見本市に行って見つけたのが高橋刃物の包丁、先代のご主人は
大阪で包丁屋で働いていた時期もあり、刃物を見れば出来が解ったそうです。
見本市の帰りに高橋の工場まで行って作業を観て決めたそうです。
それ以来の付き合いなんだそうです。
使わないでも見ただけで包丁が解る・・・・自分にも欲しい目です。
中京の料理人さんで高橋の包丁を使って見たいと言う方は、名古屋駅から
500mぐらいだと思うので一度行って見てください。御主人と若旦那さんが詳しく
説明をしてくれるはずです。
実は、皆さんが有名と思ってる包丁屋でも高橋の包丁を収めています。
過去収めていたところも有ります。当然其処の店の刻印が入っていますが・・・
ハガネで無いとダメと言ってる貴方・・・其処の店が良いと思って収めてるステン系
(特殊合金含む)です。
その次に、岐阜県まで移動・・・・高橋のオヤジ様から散々話を聞いていたので
実際にお会いして少しでもお話を聞きたかった。
この方が、高橋刃物に特殊合金を持ち込んだ人です。
製鋼会社の鍛造部門で時には炉の温度計より確かな目で温度をはかる職人さんです。
その人曰く、ステンレス包丁を新潟で量産し始めた時期・・・
鋼材も今ほど良くもなくダメな包丁のまま流通させたもんだから
ステンレスはダメだと日本中に広がったって言ってました。
仕事の途中に高橋刃物を見つけ、作業を見ていたら昔からの仕事をしっかりやってる。
今から40年も前にはちゃんと鍛冶屋の仕事をしてる所が少なくて
鍛冶屋の仕事を見るのが面白くて数時間黙って見ていたそうです。
そんな人だからオヤジ様も仕事が終わってから話を始め意気投合・・・
製鋼会社の技術者だから焼入れの仕事でもオヤジ様にズケズケモノを言ったそうです。
オヤジ様も良いものを創りたくて研究するものだから当時のステンではなくて特殊合金を
やるはめに・・・(#^.^#)
オヤジ様が造るとその人が会社の研究室に持っていって検査・・・
あんたの焼入れはダメだ。ナマクラ包丁だ・・・
その繰り返し・・・・技術者も高橋の為に特殊な金属を丸棒に造り替えて渡し
しまいには一緒に金属の色の変化で温度を見る技術をオヤジ様に教え込んだ・・・
職人の経験と研究心だけでは、モノにならん~。
会社の高価な計測器まで持ち込んでやったそうです。
その人曰く、自分達もマズは計測器で炉の温度にしてその色を毎日見てから
作業をする。前の日に酒を飲んでいるだけで目で見える温度に誤差が出る。
毎日、見るもんだから目が焼けて目が悪くなったんだと・・・裸の目で見るもんだから
今じゃ目が悪くなってね・・・なんて
天下のトヨタの工場の技術者にも同じように特訓させておぼえさせる
口は悪い・・・ダメなものはダメ。 毎日鉄板を渡し鉄板の下の方の1cmぐらいを
バーナーで焼かせて焼きの色を憶えさせる、できるまで・・・
検査は引っ掻いてその滑りとキズで判断できるんだそうです・・・?
今は、引退したから名前を出してもいいのかな?
とりあえずマル秘で・・・
ここには書けない話も随分出てきて少しだけの話が2時間が・・・・笑
その人が親父さんに、高橋さん、これが出来ると金になるのに30年掛かりますよ。
一度使ったら良い包丁ってわかりますが、持ちが良いんで次に買いに来るのは
10年後・・・買い替えに来ないから一人が買って使って周りに言って買わせないと
数が出ないよ・・・って・・・
それでも良い物造りたいオヤジさんはやってしまいましたが・・・
これは実感してます。当時造っていた光っていう高橋のステン系では一番安いペティーが
25年が経っても今だ現役ですから・・・今はもう無い金属でこの技術屋さんが持ち込んだ
SX4って材料なんですがバケモンです。
多分、随分造ったので今でも使ってる料理人もいると思いますが・・・
SX4なんて書いてないから解らないとおもいますが。。。
このSX4って名前の合金で包丁を造り、完成させたのは親父さんだけだって
言ってました。そしてこの金属が良いのですがなくなったので
その代わりがD15っていうダイス鋼なんです。
元々鉄板を切ったりする為の合金ですから金属が高い・・・
ちゃんと焼入れが出来ると硬度70に行ってしまうんだそうです・・・・
それでは砥ぐ事が大変だから戻して居るんですが・・・・・
43包丁も0.43なので本当は焼入れが出来ない金属なんだそうです・・・・
ですが、コークスで火造りすると浸炭が半端でない・・・その人曰く
高橋さんが思っている以上に炭素量が増えてるそうです・・・・謎
また、コークスもよく乾かしてから燃やさないと、少しでも水分が有って
ちゃんと温度が出ていても脱炭するんだそうです?
これも不思議でよくわかりませんが?
そういうモンなんだそうです・・・・研究心が無いとダメ・・・なんだって。
たかが包丁・・・でも面白いでしょ?
今日はいろいろな所を訪ねたので総距離850キロ・・・疲れました。
またあした・・・・
クレソンさんは間違いなく調理人ですが・・・・
返信削除此処まで熱くなるところを見ると・・・・。
間違いなくただのマニアではないと思います。
なぜ?
僕は金属のことを深く知りたいとも思いませんし
自分がこれは!と思う感でしか 無いから(笑
恐るべしマニア!!
僕も漁師じゃ無かったら 鍛冶屋になりたいけど(笑
時遅し(涙
高橋の親爺さんには脱帽。 人のでき無い事を成し遂げることの難しさ。
計り知れません。
どうか 死ぬまで刃物を造り続けて欲しいです(笑
クレソンさん!
お願いしますよー(笑
龍神丸さんおはようございます
返信削除マニアじゃぁないですよ。。。。
自分の使ってる道具が何をどうして出来てるか?
それが知りたいと思っているだけでして
皆さんも知りたいところではないかと考えています
料理も蛍光灯の所で作ります
食べる所は白熱球の下で…此れにも意味が有るんです
蛍光灯の下の方が色が悪く見えるんです。
そこでキレイなら白熱灯の下ではよりきれいに見えるんです。
人間の目はいい加減なものでその時その時で見え方が違うんですよ。
一番きれいに美味しそうに見えるのは太陽の下…
バーベキューって外でやると美味しいのに室内だと不味く見える事
ないですか?
包丁も同じように熱を加えた時の色をいつも同じようにする事って
凄く難しい・・・
自分は感?無いので使ってみないと解らない・・・・?
好奇心だけで生きていますから…
簡単に判ると飽きるんですが?金属は謎だらけ…暫くは続きそうです。(笑)
だるま屋商店に行きたいんですけど日曜日は営業していますか?
返信削除朝9時から夕方6時までで休みの日が判りません…ゴメン
返信削除多分日曜日は休みだと思います。電話して確認してください