初夢は料理の世界に入った頃

いつかはレストランを自分で始めて繁盛してやる！

最初は、給料なんてこの世界は時代が違うのかというほど安い・・・

同じ時期に入門したやつと仕事が終わって銭湯に行く回数を減らして

二人で同じ包丁を買ったり、給料日だけ銭湯を出ると走って

野毛の鯨屋って安い店に行く！

鯨のユッケと安いウィスキーWで７００円ぐらいだったかな？

もっと安かったかも？走っていくのも理由が有ってゼイゼイ言っているときに

呑むと酔うのが早い？今では危険だけど？一杯しか吞む金が無いからね？

もう一人は神戸から来てたやつでね～二人で夢見ていたのですよ・・・

もう３５年も前の話・・・一週間に一度は休みが有りますが店は月に２回の

定休日！俺らが休みでも予約で忙しければ休みなし・・・

朝８時から夜２２時まで、古い店だったからシステムも昔のまま。

クリスマスなんて苦しみますなんてダジャレが当たり前。年末は鍋を

洗いながら除夜の鐘を聞く。元旦の朝方に寝て元旦だけは休みなので

昼頃まで寝て・・・楽しいことなど全くなし！当時の流行り歌など

聞く時間も無いから憶えていない・・・お金なし休みなし、食事も貧相で

お客さんからのチップを貯めては他所の店に勉強の為に食べに行くけど

勉強の為だから楽しんで食べることも無し・・・そんな時代を思い出したのが

北野武の浅草キッドって歌。夢も無ければ刑務所の方が楽だよな？

なんてよく話をしたな・・・夢で久しぶりにそいつと仕事をしてる夢を

見ました。今みたいに包丁研ぎを教えてくれる人も無くて、

本も無しインターネットなど無いから自分たちで試行錯誤して

俺の方が切れるとか言い合って？店の砥石が減りすぎて怒られたり

したものです。そいつは辻料理学校でフレンチを卒業してくていて

俺は何も知らない素人のままこの世界へ

最初の一年は年下だけど先輩で、たぶん今でも料理人をやっていれば

大阪か神戸に居るんだろうな？