2015年2月14日土曜日

高橋の庖丁の値段の付け方?と目黒君との最初のつながり

最初は棚の庖丁を見ていても値段の違いが判りにくい?

自由鍛造で形もいろいろで、唯一判るのが奥の棚が左用ってことぐらい!

手作りでも親父さん兄弟は、作るスピードに自信を持っていて

一日に打てる庖丁の数が他所の小さな鍛冶屋と比べれないほど・・・

なので一日の儲けは数を作ってという考えでして

鍛冶屋が造って問屋に収めて庖丁屋が売るから、問屋さんに納める

値段は安い・・・

鋼材の値段と作業工程で値段が違うだけで、低価格のはずの光のぺティー

なども小さいから手間が少ない訳ではないので中くらいの庖丁とあまり

変らないお値段・・・光のぺティーでも六千円ぐらいでした・・・

他のメーカーのぺティーが三千五百円ぐらいでしたから、お客は

高いイメージに思えると思います。

打ち抜きのぺティーとは作業時間も違いますからね・・・

問屋や庖丁屋に納めるだけで店売りは宣伝をしないので

横浜でも光の庖丁を使っていても何処で造ってるのか知らない・・・

自分もそうでした!

ハガネの庖丁よりステンレスの庖丁の方が高い・・・?

一般的にはステンレスの方が安いイメージ有りませんか?

その辺を含めて謎の多いねだん設定で親父さんが庖丁が出来上がると

値段を決める・・・

これが昔の決めた値段設定みたいで、世の中の物価とかあまり考慮

しない・・・ぺティーなど20年で千円ぐらいのUPですから・・・

普通は年々腕を上げて給料が上がるのに一般のベースUPなど

あまり考慮しないし、問屋が値段を上げてくれないから仕事の質から

考えても兄弟の給料は・・・・・なんだとか? 

兄弟の仲で独裁者な?笑・・・

社長業としてはダメですよね・・・笑

お客さんには都合が良いのですけど・・・・

最後のほうで・・・高橋の庖丁の仕上げをもう少し良くしたら

使ったことが無い人でも欲しくなるようにしたらもっと買ってくれるのに?

そんな想いから・・・・

店売りの棚から一本持ち帰り、磨いて光らせて・・・棚に戻すときは

一本一万円値段を上げてみると、次の庖丁を持っていくと売れている!
これは砥石だけでやっていた頃で一番下のぺティーは
        10年使っていたので砥石だけで鏡面になっているでしょ?

店の閉店後、自分の時間で無給で磨いて10本近くやったかな?
リュウターも使い始めてからの画像

震災後、店売りの少ないときにですから、親父さんもビックリ!

親父さんの頭の中には切れる庖丁で有れば良いという考えを

変えさせるためにやったのですけど・・・

定休日は朝からやると2本ぐらい出来た!

鏡面を仕事にするのには2本では食べていけないので趣味?

10年使ったぺティーが落として切っ先が折れて修理してもらったときに

高橋で造ったぺティーをこんなにピカピカにしてる人を見たこと無い?

親父さんが言っていました。

10年も使い込めば砥石だけでピカピカなのは当たり前なので

そんなもんだろ?と思っていましたが・・・・

錆びにくい分、扱いが悪い人が多くて修理で戻ってくる庖丁は酷い物が

多くてそう思っていたそうです・・・・

最初からキレイならキレイに使うし、大事にする?

そんな話から店の人間でもないのに棚から庖丁を持って来て

磨いて、元の値段から一万円UPして!

数日で売れてしまうから親父さんの気持ちも少し変わって・・・笑

しかし、高橋でこんなメンドクサイ?仕事はやってられないでしょうね・・・

新潟に送って鏡面作業してもらえば原価だけで一万円程掛かってしまうから

高橋の極上でもあまり買う人がいないからやらない・・・・

しかしですね、鏡面にするだけで高橋では一番高い極上が売れてしまう!

この辺は職人と商人の違い?

ブログでも高橋の庖丁は良いよ~と書いても売れるわけ無い・・・

正直に手間の掛かる作業に昔ながらの造り方を画像で出して

鏡面にした庖丁でキャベツを切った動画を出してみたり・・・・

高橋の宣伝用に動画にしたら、注文が来る!

実際にその動画で庖丁を買ってしまった目黒君・・・笑

研げない、使えないのに・・・7万も出して買って奥さんに叱られて・・・・

そうなると・・・責任を感じて教えて・・・・もう2年半の付き合い!

今では職場の庖丁は全部研ぎ、移動前の職場でも庖丁を研ぎに

来てと頼まれるそうだ・・・・笑

一本千円でやってやればと言っていたら笑っていた・・・

仕事場でパートさんも庖丁を使う、切れる庖丁にしてあげれば

喜ばれる!若い目黒君でも一目置くようになり、仕事の指示も

聞いてくれるし、信頼されてくれて助けてもくれる!

連鎖反応で評価が上がってくる訳ですね!

ひらから一年でサブチーフに昇格、本社でも評価が上がってきてる!

同じ事を自分もやってきたからアドバイスしていました。

最近は、使う人に合わせて研いでみろ~です。

料理人レベルに研いだら直ぐに切れなくなる・・・パートさんなどは

切れない庖丁に慣れているのでギロチン切りだもの・・・

研いで包丁の使い方を教えて・・・そうなると切れない庖丁では

困るから目黒君に研いで~と依頼が来ればしめたもの!

自分の仕事場がやりやすくなる!

あ~また?話が飛んでしまった・・・・

高橋の庖丁が高いか安いか? 使っていくと違いが判る!

なので次も買ってくれる庖丁ですが、なかなか減らないから

次買いに来るサイクルが長い・・・この辺も値段を考慮しないと

儲からない・・・これは30年前に愛知製鋼の技術者にそれでも

良いのと?親父さんに言った言葉・・・・

良い庖丁を造っているのに他人が評価してくれているのに・・・・

高く出来ない職人の心なのでしょうね?
  全部、高橋の庖丁 すべて鏡面にした庖丁です!

 半分は閉店後に親父さんから貰ったものですけど・・・・



あらあら・・・裏隙無しの柳刃

コメントからヤプーのオークション見たら?

昨日の鍔無しとか裏隙無しとか筋引きが出てますね~?

タイミング良過ぎですが、裏で繋がっていて書いた訳ではありませんよ!

最後の最後に残りの極上とか引き取って頂いたあの人から出品!

鍔は、最後に溶接で取り付けてから焼き入れ・・・鍔付け作業が無い分

安くしてる訳で、裏隙も大変な作業なのでやらなければ安く売れるって

事で波柄も切る作業で疲れないように手のひらが当たるように盛り上がって

います。その分金属を使うので同じサイズでも少し高かったかな?

こんな仕事、堺の庖丁に係わる人が見たら何じゃこれ?あほか?

と言われそうですが・・・

フリーハンドで打つ鍛冶屋ですから、お客の要望で何でも作る・・・

良いのか悪いのか解りませんが?

在庫が沢山あったときは、同じような庖丁なのになんで値段が違うの?

それが理由だったそうです。

厚みの有る包丁や中厚までなら左用を砥ぎ下ろして右用にして

でも欲しいという人がいて、工場で最後の一本まで売れてしまいましたが

オークションの中にもありましたね・・・笑

牛刀でも右用、左用と6対4とかで造ってあったので・・・・

自分も左用の牛刀を親父さんから貰って右用に少しずつ研いでいますが

回転砥石でないと大変な作業でいつ使えるようになるか?

親父さんが趣味で絵を彫っている左用なので・・・変な?絵を消すのが

大変です・・・涙!

どうも?富士山をバックに川を渡る汽車なんですよ・・・

それも深く掘ってるので?

さて・・・

昨日の特殊鋼の話。

堺さんから銀三にステンの軟鉄を合わせた出刃のようです。

ステンでも軟鉄が有るんですね?

砥ぎ方もへ~そうするのですか!って回答が有りました!

出刃も使い方が悪いとダメで重い庖丁を使い続けるのには

腕も必要ではないかと想います・・・

自分も出刃を使いこなせてるのか?まだまだよく判りません・・・・

砥ぎもですが・・・・出刃庖丁の研ぎ方も他の包丁と角度は違うし

難しい・・・どうも?銀三は砥ぎやすくする為に炭素を増やして

いるのだとか?それがあって黒い点が出るのでしょうか?

焼き入れ温度も白にクロムを足して砥ぎやすくする為に炭素を

増やして・・・・?ステンレスにすると焼き入れ温度を上げるようで

親父さんも銀三には苦労したそうです・・・日立に電話を入れても

なかなか教えてくれなかったそうで、鍛冶屋なら自分で考えろ!

そんな感じだったそうで、鉄には秘密が多すぎ・・・

庖丁の金属なら日立が大様ですからね?

日立の鋼材のパンフレットで大体の温度で焼き入れが書いてあるだけで

後は鍛冶屋の腕次第なんだとか・・・


2015年2月12日木曜日

錆びに強い庖丁、特殊鋼

http://hamonoyasan451.blogspot.jp/2015/02/blog-post.html

↑これは、霞の出刃でしょうか?
銀三とステンレスを合わせているのでしょうか?

自分は、使っていないのでよく判りませんが・・・

ハガネより銀三のほうが削りやすい?研げてしまう?

普通の霞だとハガネと地鉄(軟鉄)なのでハガネを研磨してると

一緒に柔らかい地鉄は削れて・・・?なので研ぎやすい?

この辺はどうなんでしょうか?

銀三は研ぎやすく造ってあるという文章を見ますが?

頼まれてお客さんの銀三の庖丁を一度だけ研いだことがあるのですが

刃は上手くつきましたが、高橋のステンレス光だと刃が光るのですが

輝かないな?って印象で値段も安かった庖丁なので仕方ないって

気がしたのですが?

家庭や洋食屋では、ほとんど登場の無い出刃庖丁・・・


家庭では切り身を買うし、洋食屋では半身の冷凍魚が多い・・・


出刃を使いたい為に一本買う自分のような人は少ないからね・・・


それで出刃を持っていなければ牛刀でやってしまう・・・


それとは違う理由で寿司屋さんとか居酒屋さんは牛刀で・・・


今の料理好きなお客さんなどもWebの影響?


カウンター越に料理人の仕事を見るのが好きで・・・・


庖丁をそうやって使うんだとかキレイな庖丁とか切れそうな庖丁とか?


覗き込んでくるので、筋引きで刺身を切ってるとか


牛刀で魚をおろしてるとか見た目で物を言う・・・・


なのでちゃんと研いでいてもね・・・・


そんな訳で、高橋の親父さんも片刃よりの和牛刀を造っていたみたい。



  最後に貰った特上光の和牛刀がこれ! 片刃ですが和牛刀!

 
  一度も使ったことが無いから魚をおろすのにもやったことが無い・・・

  
 高橋の牛刀では珍しく刃が反っていないのもオーダー品で

 
 そこの店の形でのオーダーメイド?


 なので名前を隠していますが、刻印を打ったらその店以外では売っては

 
 から試作品でもポイ!なのですが良かったらやるよって・・・


 それから形と厚みで鰹庖丁の形ってどうでしょう?


 錆び無いように黒打ちですが、店の中で使うには黒打ちが悪い訳では


 ありませんが、客は素人ですからきれいな方が良いかも?

 
刺身用裏隙無しの柳? 親父さんに何で裏隙が無いの?と


 聞いたことが有ります・・・裏隙を作ると作業代が掛かるから


 このほうが安く売れるんだって・・・確かに!


 ですが?裏隙無くても良いの?・・・・

 
 和食の人が来て筋引きを買っていく・・・なら? 柳の形で柄を和に


 してみるか?なんだとか?


 確かに、和庖丁なら柄付け屋さんに出さなくても高橋で出来るし、


 裏隙を作らなくても良いのならその分安く出せるのだとか?


 伝統的に造られていないのでなんだか安物の庖丁のような気が


 しましたが、居酒屋さんなどは喜んで買っていく・・・・・


 柄だけでも少し高いものにすると良く見えるしね?

 
 実際に白鋼で裏隙無しだと


 300で21960円・・・・270で水牛でなくてプラでケヤキの柄だと16650円


 でした。 裏隙も作って特上光のステンだと225サイズで43440円・・・・


 最初は値段の理由が全く判らず・・・




 どうです? 値段の付け方わかりますか?



 いち番下の画像は左利き用・・・柄が洋なので柄付け屋さんの手間賃で

 2000円から3000円の値段の違い。和の柄ならこれより3000円は安かった

 ので右も左も造るのは同じだからとか?ただ在庫になるから100ぐらい

 高くしてるけどな・・・だと?

 極上でも薄口出刃で小さければ2万と少し・・・

 
自分の光の出刃と極上のアジきり・・・・


 アジきりは堺さんに柄を取り替えてもらい良い物にしてもらったのですが

 安い柄だったのに2万円ぐらい、それの30%引きで買ったから14000円


 ぐらいだから高いでしょ? 光の出刃は柄が洋になっていてプラス3000円


 の工賃が付いていたので12000円ぐらいの50%引きだったから6000円!


 光でこのサイズで和の柄だと元値が8000円ぐらいですからハガネの出刃なら


 高橋では元値が5000円もしなかった・・・元々が安いでしょ?


 極上は元の金属が高い・・・それでも本焼きでも10万円ぐらい


 Webで特殊鋼の本焼きは17万円とかしますからね・・・


 少し残念だったのは、高橋のお客さんが極上だと砥石で研げないって


 事でシャプトンなら研げる硬さに落としてしまっていた事で・・・・


 一般的には硬ければ切れる!ってのが常識に思っている・・・・


 不思議な事に硬ければ良い訳でもないのだそうですが・・・・


 さて!


 堺で庖丁を造るのに伝統という壁があって裏隙の無い柳など相手に


 されないでしょうね? この壁は強力で金属も日立!・・・・


 この庖丁は、この形でこの重さで持ったときに重心はここ!


 鍛冶屋が違うものを造ると砥ぎ屋がこんな硬い物研げるか~?


 工賃高くなるよ?とか?なかなか高橋のように自由に造れないかも?


 しかし・・・庖丁も道具だから伝統の中でも変化は少し必要に?


 そんなことを書くと叱られそうですが・・・・


 世の中・・・・一般に庖丁研ぎが出来ない、砥ぎ屋さんがいない・・・


 庖丁一本を研いで貰って、例えば500円でも安い庖丁が1000円だったり


 すると奥様あたりは計算してしまう。ちゃんと手で研いで数十分で500円


 でも高く思える・・・考えてもみてよ、パートの時給が1000円以上の世の中で


 本職の砥ぎ屋さんの時間給を・・・?


 これを数万円、数十万円の庖丁なら切れなくなったからポイ!


 は無いでしょう?


 実際に・・・このブログを観てくれる男女比はほとんどが30代から


 60代男性がほとんど・・・?


 世界的にも日本人が80%でその後はアメリカ合衆国、スイス、ドイツ、


 ロシア、台湾、シンガポール、オーストラリア、フランス、カナダの順。


 それも男性ばかり・・・女性はアメリカ以外は10%以内・・・・笑


 最近は、日本、アメリカ合衆国、シンガポール、台湾と変ってきてますが・・・


 日本のお土産で買って帰ってから研げない、錆が出た~って相談が


 日本語以外出来ないので翻訳してお返ししますが・・・・


 庖丁も砥石も外国では凄く高い・・・・イギリスで日本の庖丁など


 嘘でしょ?ってぐらい高いのだそうです・・・暴利過ぎ・・・


 そんな時は、鏡面の仕方を教えています・・・


 鏡面にすると錆びにくいからね・・・ですが・・・最初から錆びにくく


 庖丁の使い方を教えて、研ぎ方も教えてあげると喜んでくれる。


 出来れば現地に行ってやって見せるのが一番良いのですが・・・


 そんな商売じゃ無いし・・・貧乏ですから!


 日本なら何処にでも行くのにね?笑


 和食の職人さん・・・和の庖丁を使いましょう~!


 割烹着にワイシャツにネクタイが当たり前になってきて


 なんだか可哀そう・・・窮屈に思えるんですよ・・・


 中華もコック服で、道具を見なければ何料理?


 そんな表向きな格好より道具・・・庖丁に各料理のこだわりを!


 その為には日本中の鍛冶屋さん頑張れ~!


 


 


 

2015年2月11日水曜日

七輪からの話で、使う炭

高級な備長炭は樫の木から・・・締まっていて火が長持ちで

魚を焼いたりするのには遠赤外線もあって良いのだそうです。

ですが・・・火付けが悪いとか?

日本全国で炭焼きは在りまして、値段もいろいろ・・・

バーベキュウーには安い炭でたくさんです!

庖丁の焼入れにも使う炭・・・コークスの方が温度も単価も安いのかな?

ずばり炭素の火!焼入れで不純物の無い炭素の火はハガネの炭素を

脱炭させないし浸炭するぐらいなんだとか?

なので火造り鍛造でも炭やコークスの炭素の火がいいんだとか・・・

重油や電気釜ではダメって理由はそれ!

鍛冶屋で油でやっていたら? それが昔ながらの鍛冶屋の匂い・・・

高橋の工場に入ると昔なつかしの炭の匂いがしていて

鍛造マシンが動いていないと静かで良い匂いがするんですよ・・・


川魚を焼くときにも炭が良いですよね~

遠火で遠赤外線で中までじっくりと・・・

理由は、川魚の生臭さが魚の水分なので水分を抜く、抜いてから焼く

これで美味しい焼き魚が・・・口から串をさして口を下にして水分を

落としながらゆっくり焼くのがいいと思います・・・

2015年2月10日火曜日

特殊合金の庖丁

日本には元々優れた鉄が在って、ハガネの庖丁も使い始めは錆で

苦労するけど手入れを続けると錆びの出方も減っていく・・・

ですが酸や水分は大敵で野菜の種類で黒くなったり、一日中使い込まれると

庖丁の手入れは必要で閉店後は直ぐに帰れない!

これは修行中の人には必要でまずはハガネの庖丁で修行すると

特殊鋼に行く前にしっかりやるべき!

そうしないと特殊鋼でも錆びは出るからね・・・

日本の伝統の庖丁なので無くなると寂しい・・・

調理場より一般の人の方がハガネ信者は多いと思うし、切るものが

少ないから使う人も多いのでは?

実際には、ほとんどの調理場はステンレスまたは特殊鋼ばかり・・・

ちゃんと研いでも無い包丁が多いのも見える・・・

これが現実で、仕事で料理を作る以外の時間は無し・・・

時間でシフトや閉店後は店から出ないといけないビルの中の店や

防犯上の理由もあって、仕事の後に店で庖丁を研ぐ時間も無いって

店も多いからなのでしょうか?

経営者も売り上げ至上主義? これではなかなか庖丁に目が

行かないのかな?

自分でも、用途によって使い分けしています。

キャベツの千切りはミソノのハガネも使います・・・

それ以外は光友・・・ニンジンや赤キャベツなどはハガネの庖丁だと

長い時間切っていると庖丁に色が着く、簡単に水だけで洗って拭くだけでは

後で変色してるので刃は切れるのに庖丁研ぎ・・・

高橋の庖丁でも日本鋼の薄刃庖丁で大根の桂剥きを2本ぐらい使うと

少し変色する・・・鏡面にしてるので大分手入れは楽なのですが

桂剥きで刃が切れなくなることも無いのに・・・たかが2本剥くだけで

手入れが必要で・・・自分の店だからだし経営者だから残業代を

出すのでもないし・・・だから出来る!

使わられる身なら・・・家に持って帰ってやるしかない人もいるのでは?

自分でも普段は特殊鋼の庖丁だから使ったら水で洗ってさっと拭いて

次の仕事・・・暇な時間を使って野菜などは切っておくから、ちゃんと洗って

布巾で拭いてキッチンペーパーでふきあげてしまっているので良いのですが

忙しい時間は、拭きあげるまでは出来ない・・・

それでも他人よりは拭いていますが、ハガネだと大変なんで

忙しい時間にハガネの庖丁は閉まっています・・・・

高橋の出会いが無ければ・・・庖丁を使うのは嫌いになっていたかも?

料理人でステンレスや特殊鋼の庖丁を使わない人はまずい無いのでは?


そこで・・・和庖丁でステンレスや特殊鋼の庖丁が少ない・・・切れる庖丁も

少ない? 使いやすい洋庖丁に行ってしまっているのではないのかと

思うようになった訳です。

ですがね・・・和食は和庖丁を使って欲しい・・・希望ですが・・・

使いやすくて切れていても?

なら? 鍛冶屋がかっこいい特殊鋼の和庖丁を造ればいい訳でしょう?

一昔、銀三の和庖丁が出回っていてもなかなか評価されるほどの

物が無かったらしく段々下火に・・・・これは仕方のない訳があって

ハガネの庖丁を鍛造するのと特殊鋼の鍛造では力が違う?

焼入れの温度が違う・・・いろいろと違いがあって最初は良い物が

上手く出来なかったのか? 昔ながらの道具では厳しかったのか?

それならハガネで造ったほうが良かったのか?

このブログを書き始めてから?

何故か?洋食の料理人のブログに和食の職人さんが多く見てる?

自分なりに和庖丁も買っていろいろ試してもいて、山梨の御寿司屋さんの

大将に京都の和食の人は長い庖丁なのに1/3ぐらいしか使わないのに

なんで江戸前の職人さんは根元から全部使って魚を切るの?とか

質問したりして? 同じ和食で庖丁の使い方が違う事を質問したり?

桂剥きの仕方を勉強したりして刃の付け方や角度を試したり・・・

特に忙しい店の寿司屋さんは、錆びにくく切れる庖丁が欲しいみたい・・・

出刃庖丁にしても、素人さんには判らないでしょうが結構鋭利に研ぎます。

なので魚によって硬い骨を叩き切るなんて事をするとハガネが欠けるの

ですよ・・・そうすると大変なので厚みのある牛刀の方が使い・・・

素人の人でも鰹庖丁を求める人も結構います・・・

魚に慣れると出刃より使いやすく思えたりしますからね?

柳刃など刺身庖丁は、特殊庖丁?兎に角、繊細に切れるように

研ぎあげるから少し硬い中骨が残っていたりすると小さく欠ける・・・

刺身以外使ったらダメなのではないかと思えるほど研ぎます・・・

時間を掛けて研ぎあげて一日使うと刃が良くても手入れが・・・

そんな理由もあって、洋庖丁造りが元の高橋の特殊鋼を使う

和食の職人さんがいて少々形が悪くても自分で治して使う続けている

職人さんもいます。

高橋が無くなって、堺で試作を続けているようなのでじきに皆さんに

紹介を出来るようになると思います!

堺で作るのだから形は高橋より上でしょう~?

日本の甲冑を造る人が西洋の甲冑を作るようなものですから

同じようで違う・・・しばらくお待ちくださいね!

堺さんにリクエスト! 錆びないで切れる柳刃を希望!

お願いします・・・・そうでないと・・・自分の柳を狙われているので・・・・

2015年2月8日日曜日

目黒君の庖丁修行2015、2月

いつものように金曜日の夕方から夜遅くまで、自分の庖丁でいろいろな

物を切っては考えて次回までに庖丁を研いでくる・・・もう2年半も!

目黒君の牛刀も300の中厚だし、高橋の牛刀の形で一般の洋食の

切り方で使いやすいように切っ先に向かってRが強い形です。

高さが無い品物を切るには都合が良いのですが、

5、6CMの厚さのキャベツなどを切るには、このRがあっても

その切り方ではとどきません・・・

押し切りでは下手をすると指より庖丁の刃が上に行って指を切る

可能性があります・・・

なので引き切りな訳です。切る前は庖丁の切っ先が前方上に向けて

斜めに庖丁を上げます。庖丁のひらに指を添えていても

庖丁が前後するだけで、指より上に刃が行かないので切ることもなし!

安全で厚みのある物も切れるって事です。

キャベツなどは10センチあろうが怖くなく、長く切れるので

盛り付けたときにフワッと盛り付けが出来ることもメリットです。

切れない庖丁だと長く切れないので木っ端になってしまい、

盛り付けたときにベタッとしてしまいまずそうに見えます!

刺身のつまと同じ感覚だと思います、ツマの長さが無ければ

見た目も悪いし、箸で摘めなくなると思います・・・

なので野菜の千切りも糸のように細くて長く切らないと良くない訳で

長い庖丁を使う理由なんです!

高橋の牛刀は300でも刃が平らな部分は20センチ有るか無いか?

なので最初は引き切りでは長く切るには適していない・・・

平らな刃が長い庖丁も高橋にも在りましたが、牛刀などは無し・・・

元々、庖丁の幅があるので研いで使っていく間に平らな部分も増えて

中厚なので研いで両刃ですが好みの対比に研いで行くと

使いやすい自分好みの庖丁になっていく訳です・・・


なら?最初からそのような形に近いミソノの庖丁が良い訳ですが

そこは人それぞれで、光友の庖丁に思い入れが有る訳ですから

庖丁を少しずつ研いで自分の使い方に合う形に育てているわけです。

工場をやっているときなら、特注でそんな形で造ってもらえば

簡単なことなのですけど、やってないし・・・

目黒君の極上300も2年使ってやっとすばらしい切れ方をしてきました。

それがこれ!
まな板を叩く音も無く、ふゎっとして盛り付けも纏まり易い・・・

完璧です!

常連のお客さんにも誰が切ったか判らないくらいキレイに切れています。

切れる庖丁で上手く切れていると野菜の色が変らない!

機械ではこれほど切れません・・・・

この切り方・・・最初は難しく思えますが、昔の洋食のコックは皆出来ます。

この一年?目黒君も指を庖丁で切った事も無く、後はもう少しスピードが

上がればOKですね!

調理場で一番困るのが手を切ることで・・・治るまで調理場から退場ですから

怪我をすると仕事が出来ません・・・安全の為にも目黒君にはいろいろな

庖丁の使い方を憶えてもらっています・・・

そろそろ卒業ですね!

これからは、火の使い方やタイミングと経験して自分の体に刻み込む・・・


2015年2月2日月曜日

能登の七輪②

1200年前の珪藻土から切り出して造る能登の七輪・・・

珪藻土は粉になると珪藻土だけでは固まりにくいのだそうです。

なので切り出して少しずつ乾かして乾燥させて整形して釜の中で

焼く!

このほうが、適度に隙間があって耐熱性や軽さが良いそうです・・・

この珪藻土の削り落とした土は、いろんな製品の濾過をするときに

フィルターの前に通すことで不純物を吸着させる作用があるそうで

食品の濾過に使わられているそうです・・・

ニトログリセリンを珪藻土に含ませて造ると初期のダイナマイトに・・・笑

その他でも油も吸着するのでいろいろなものに・・・

珪藻土から加工して造るシリカ材・・・

シリカも最近では車のスタッドレスタイヤの中に入れて

低温でも硬くならないようにしたり、吸水性をあげて水の膜を作らないように

してスリップしないタイヤを・・・

その作用を使いレーシングタイヤなどに

使うと暖めないでもグリップするとか。非圧縮性を使うそうですが?

低温でも圧縮しないから柔らかいタイヤができるとかね・・・


七輪では熱を逃がさないのと外側まで熱が行かないから

テーブルの上でも使えるし他の土より乾燥させると軽い!

粉になった珪藻土では固めるのに他の材料が必要で

切り出しの七輪とは性能が違うんだとか?

耐熱性、保湿性などからいろいろな用途が有るそうですが

土の中で自然に固められた切り出しは限りが有る!

そして・・・能登の珪藻土の成分には乾燥させて焼くと少し赤くなるので

見た目もきれいなんですよ!