2013年2月2日土曜日

極上SX-4ってこれですよ・・・




北海道に渡った・・・
                            SX-4です・・・

どうも古いコックなもので・・・牛刀が減ると筋引きに砥いで加工して使いやすくするので

新品の筋引きを買った事も無く、沢山あった高橋の商品を見ることもなかったので

完全にノーマークでした。

十和田の金物屋さんが、このブログを見て、とりあえず2本購入・・・

東京に用事があった時に残りの極上やら高価な包丁をほとんど仕入れて帰られた

という話を後で聞きました・・・・

北海道の方が買い終わるまで載せませんでしたが・・・?(笑)

青森県の十和田町のマルコシ金物TEL:0176-23-2150さんですよ・・・

このお店に極上やら大きなサイズの包丁があるそうです・・・

それと家庭包丁のサイズは大阪の堺菊一文字さんにもOEMで行っているのでは?

大阪の堺には全国の鍛冶屋からOEMで集まるのでその中に数軒は

高橋の包丁が問屋さん経由で行っていました。

新潟の包丁問屋とも商いがあったので名前は違えど探すと見つかるかも

知れませんね・・・

まだ高橋にあるのではと質問が有りますが・・・・ないですよ・・・

高価な包丁と大きな包丁の残りはマルコシさんが・・・

家庭包丁は築地正久さんが・・・ですが正久さんもステン系のざいこがは少なくなって

しまったそうです・・・ハガネの包丁はまだまだ有るそうですが・・・

PS, SX-4は高橋刃物製作所にとって最初に特殊鋼で良い包丁が出来た貴重な物ですが

それを進化して炭素量1.5まで上がったD15の方がプロ向きなんですが・・・・

どうなんでしょう?(笑) ですが炭素量1.1ぐらいのSX-4を浸炭させて鍛造したから

炭素量も上がり・・・それほど違わないとも思えますが・・・

どちらも甲乙つけがたいのも事実・・・・

気持ちとしては?飾るための購入者より使ってくれる人にと・・・・

2013年2月1日金曜日

高橋刃物製作所のステンレス包丁って

親父さんは、愛知製鋼の渡辺さんにステンレスは、炭素よりクロムの大きさが大きい・・・

なので鍛造をしてクロムの大きさを砕きさえ出来れば良い刃物になるって言われたそうですよ。

この間、ボソッと言いました。

それが、小規模な会社なのに結構昔から包丁の金属組織を撮った写真が飾られて

いたわけですね・・・高橋のホームページにも出ていました。

親父さんと渡辺さんの絆で・・・多分? 内緒で愛知製鋼の開発研究所で撮影された物

なのでは?(笑) 高橋にそんな画像を撮る機会ないし・・・

とにかくひっぱだく・・・叩いて叩いて・・・・なので?品物は良いけど・・・

鏡面にするときにキズっていうか?叩いてない包丁みたいにきれいではないんだ?

炉の温度を計る機械も高額なので、ハガネの鉄より高温なステンレスや特殊鋼の

最適な温度は、ハガネで修行した兄弟には判らない温度域・・・ハガネは800度ぐらい?

特殊鋼やステンレスは1150度ぐらい?・・・たぶん?

愛知製鋼の高額な計器を持ってきて日曜日に炉の温度を目で憶えるように

したのも計器が物凄く高くて買えない・・・から、二人でやっていたそうですよ。

親父さんの技術と大きな会社の機械と技術者の御蔭で科学的に立証された

包丁になった訳です・・・

オヤジさんは、包丁を見て中の金属組織が見えるって言います・・・・?

見える訳有りませんが・・・・出来上がった包丁の色とか輝きとか?

なんだと思いますが・・・

安いステンレス包丁を磨いても高橋の光のステンレスの安い物と比べると

光り方が違うのは俺でも判る・・・輝きが違うんです・・・?

そうか?それで包丁に光って名前か?なんて想像しました・・・・・

鎌倉のご夫婦の質問でやっぱり高橋の売りは極上ですか?なんて質問ですが・・・

調理師でも光で十分なんですよ・・・

ですが・・・プロは包丁自慢が好き・・・車のメカニックが高価なスパナを買うのと一緒で

耐久性とミエ? 確かに極上の刃もちは素晴らしい・・・

上手く砥げると恐ろしく切れるし、切れ止まりが長い・・・・

しかし綺麗にしておかないと錆びる・・・錆びにくいだけです・・・

これが43になるともっと錆びにくいけど、極上のように砥ぐと刃もちは落ちるような?

使う環境と使う人の技術で43、光、特上光、極上、って感じでしょうか?

鋼も斬れますよ・・・・カツオ庖丁や畳庖丁は凄い金属で造ってますからね・・・

錆びますが、錆びさない技術が有ればそれが良い・・・

飲食業では、野菜や生姜、レモンなどよく切ります・・・使い終わる前に変色するんです・・・

錆びてる訳ではないのでしょうが・・・包丁が変色するのが嫌なんですよ・・・・

使い終わったら直ぐに洗っても・・・変色というか?色が変わるんですよね?

なので・・・俺はステンが好き・・・高橋のステン包丁ならハガネに負けていないから

ハガネの包丁は要らないって事です。

そうそう・・・高橋の包丁を鏡面にするのはナゼ?って質問も来るのですが

仕上げでヘアーラインが入っているのですが・・・・どうしても家庭でも拭くだけでは

そこに変色や薄いサビが出てきます・・・凸凹がどうしてもきれいに出来ない・・・・

それでは、そこに細菌が残る可能性がある訳で・・・

それが理由でもあります・・・・きれいに光ってる方が、包丁の名前と一緒でしょ・・・(笑)


わらしべ長者

このブログの成り立ちは何回も書いてありますが

実は?わらしべ長者のような?良いのでしょうか?・・・・

面白いので告白します・・・

東北の地震の時に、その数日あとに車のレースの予定で値上がりするぞと言われて

携行缶2つにガソリン満タンと車三代も満タン・・・仕入れたばかりの米60kgと冷凍パン

3ケース・・・お客さんの看護師さんや保育園の保育士さんは時間的にスクーターの

燃料を買える時間にガソリンスタンドは開いてない・・・そこで、どうせレースも

地震で中止になったので分けてあげました。大変喜んでくれて色々な品物を頂きました。

その中には乾電池やホカロンなども・・・あの地震でいろんな物がスーパーや

コンビニに品不足に・・・地震で米が無いってお客さんにはお米を・・・

そのお米が2時間並んで買ったパンに・・・高橋でもコメの心配があるのではと?

米を持って行くと、地震のあとで客も来ないだろうと男だけ・・・誰に聞いても

まだ少し有るから大丈夫というので、米からパンに変わったパンをおいて来ました・・・

そのへんから高橋兄弟と話をしてもらえるようになり、親父さんから傷が入った売れない

包丁を頂き、家庭用だったのでガソリンスタンドの専務にあげて・・・

喜んだ専務は、電気を消したガソリンスタンドで内緒でガソリンを好きなだけ売ってくれて・・・

どうしても被災地に行かなければならなかったお客さんにガソリン満タンと

携行缶2つ貸してあげて・・・お礼にとお金を頂いてしまいました。これが包丁カバンになり・・・

震災後は、何処も暇なのにうちの店はお礼に食べに来てくれるお客でいっぱい・・・

儲けでブログ用に包丁を買って宣伝するうちに・・・なんとGoogleからブログの閲覧者が

多くなって一万円を超えると振込まれる・・・ブログがお金になるとは・・・・

今は、三ヶ月に一度ぐらい一万数百円が・・・

ブログ用にYouTubeに出してた映像を見て、高橋で包丁を買った目黒君が

包丁砥ぎを教えてと毎週来るようになって・・・頑張れ目黒君でユーチューブで

目黒君ファンが増えて、閲覧回数も伸びて・・・

店に来て包丁砥ぎの練習に来る奥さんも・・・

また来るたびに手作りのお菓子なんか頂いたり・・・

呉服屋さんには高価な作務衣も頂いたり・・・
岐阜の刻印を造っていた人のお孫さんに
これを記念にあげたらお土産まで頂いたり・・・

岐阜のお蕎麦屋寿限無さんには、日本酒やら瀬戸物のお皿やら沢山・・・・


目黒君の奥さんには、名古屋の味噌煮込みうどん美味しいよねと言ったら

名古屋の味噌煮込みうどんを買ってきてくれたり・・・・


次男さんに教わった包丁砥ぎを伝えて・・・山梨のお寿司屋さんには

湯呑とタラバ蟹を頂きました。(タラバ蟹は師匠の次男さんの家に届けましたよ・・・朝日屋さん)

大変喜んでくれました。包丁砥ぎは次男さんに教わったので俺がカニを貰うのは???でして。

何度もお寿司屋さんにはタダで高価なマグロまで食べさせて頂いてるので・・・


ブログで入院してたと書いたら・・。今晩は鎌倉のご夫婦の奥さんからは血液サラサラになる

黒ニンニクを頂きました。体の心配までして頂きました・・・・
社長の一郎さんからは、もう使わないし使えよと形が少し変わった和庖丁や

一郎さんが大切に店で置いてあった大阪の名人が造った本焼きのタコ引きも・・・

4男さんには鹿の角や昨日の電話では形が少し違って売れなかったペティーをあげるって・・・

丁度鎌倉の奥さんが数本買ったのですがペティーも欲しいって言われていたので

鎌倉にペティーは嫁ぎそうです・・・4男さんから店を閉めるのに在庫の山がどうなるのか

心配だったけど・・・このブログの評判でほとんど売れきったと感謝されました。

ほかの方にもいろいろ頂いたのですが・・・・あまりにもいろいろ頂いたので

記憶が・・・・そうそう・・・兄弟の長女の娘さんからは感謝おメールももらったんだ・・・

一郎さんの娘さんにも偏屈親父の一郎さんの話し相手になってくれてありがとう~

だって・・・(笑)



ですが・・・一番のわらしべ長者は・・・・俺で~す・・・・

本当に皆さんありがとうございます・・・・


閉店後は、このブログを閉める予定でしたが・・・・Googleからの入金も有るし・・・

目黒君ファンも増えてきたし・・・・読者の鏡面や自作柄も・・・・

こんな庖丁ブログでも一ヶ月多い時は10000ビューなんですよ・・・

もう少しやらせてね・・・・


2013年1月31日木曜日

SX-4

更にこれが後期に造られたSX-4の筋引きかと判るの?って話ですが

普通の形で普通に売っていたので形です・・・

画像の筋引きは波柄が付いています・・・・

後で波柄に出来ないのは柄が手のひらに当たる部分が膨らんでいます

これが高橋刃物の特許を申請した部分でして、特許は受理できなかったようですが

それまでのSX-4は、畳包丁やカツオ包丁などに使われていて

洋包丁の柄は、普通の柄・・・・なので自信作という気持ちでX-4と刻んだ物なのだとか

親父さんの気分次第で刻むので・・・・無いのが多い・・・・

なので・・・牛刀の本焼きを持ってますが、これがD15なのか?SX-4か?D11なのか?

未だに不明なんです・・・・涙・・・・

きたの大地に渡った包丁

ブログの読者で閉店間近にこのブログを知って・・・

閉店後に高橋や全国の刃物屋を探し求めたのか?

見てやってくださいこの数を・・・・
11月から今年の初めまでに・・・・よく集まりましたね・・・驚きです。

それにピカピカ・・・・この数を鏡面にするのには凄く時間が掛かるので

自分が始めた頃は一ヶ月ぐらい掛かりましたよ・・・

なれて来てペティーで一晩、牛刀で数日・・・・参りました。

それにね・・・・なんと? このブログでも紹介したX-4って鋼材も


確かにSX-4でございます・・・・驚きです・・・
実は、X-4と刻まれた包丁は初めて見ました。・・・

多分?SX-4かな?という包丁は有りますが・・・ちゃんと刻まれた物はありませんし

歴史的には古い物でして、鋼材の鉄を切る刃物用でして、手入れが悪ければ錆びます・・・

錆びにくい包丁を考え続けて、斬れて錆びにくい包丁の始まりがこれ・・・

元が鉄板を切る刃なので包丁のような鋭利な刃を付けて見ると小さく欠けるのです・・・

なので最後に仕上げは少し起して砥ぐ・・・上手く研げるとびっくりするほどの物です。

これはお宝でしょう・・・・

この金属から発展してD8やD11、D15と進化して行きましたが

高橋の思い入れはこれに叶う物が無い・・・・

多分ですが、X-4と刻まれた物はドライアイスに入れた物で、その前は入れてなかった

話なので、自分の持ってるSX-4より上等だと思います。

これは一度、北海道へ行って参考にD15と比べたい・・・

一般の料理人でも光の包丁で感謝するほど切れるし長持ちするのに・・・・

当然、高橋には在庫などとうに無いので・・・・どこで仕入れたのかな?????

今年に入ってからお手紙でX-4が手に入りそう・・・と・・・あったのに・・・・

何処かにあったんですね・・・・羨ましい・・・

最後の一本は極上本焼き

このブログは4年前ぐらいから?

閉店まじかに知った読者も多いのだそうです・・・・

確かにブログのページビューは一昨年の年末からでして、去年の始めから

急激に・・・もっと早く知りたかったというお言葉も多く・・・残念

兄弟が若ければ続けて行けたんでしょうが・・・

閉める予定を数年前に聞いてから初めて、注文が多ければ造り終わる時間も

伸びて・・・閉める時期も伸びるかな?って気持ちで書き始めたブログでして・・・

出来上がった包丁だけで事務所の在庫で床が・・・の状態で注文が無ければ

新たに造り置きはしない状態でした。それでも高価な鋼材も残っているので

売れ残ったら引き取るから・・・と言って極上もかなりの数を造ってもらいましたし

一郎さんが隠し持っていた貴重な金属で包丁を造っても貰いました。

震災の後には、注文なんて何も無い時が有って逆に特注を造ってもらうチャンスだった

そんな時だったから話を聞く良い機会だったのかもしれませんが・・・

これに近い金属と
このような地鉄とで
このような貴重な金属同士で墨流しの包丁を造って貰いました


最後に残った極上用のD15で最後にどうせ造るなら失敗しても良いからと・・・

本焼き(水)で作ったのがこれ・・・最後の一本です。

高橋刃物製作所最後の一本・・・・これは自分にとって宝です

自慢話しでごめん・・・・

高橋刃物製作所ー最後の機会搬出

昨日の大型工作機械搬出で、とうとう工場はどんがらになりました。
この日の作業には複雑な気持ちのオヤジ様です
ほかの兄弟も同じ気持ち・・・
少しづつ工場から
見送る兄弟・・・

親子兄弟だけで、これだけ大きな工作機械を持ってる所は他には無かったでしょうね・・・

町の鍛冶屋では、大型の機械は買えませんから・・・この機会の御蔭で造れる包丁の数は

物凄く上がったんだとと・・・タガネで叩いて切り分け、鍛造した鉄板から包丁の形に整えるには

大きなハサミみたいなもので切り取り・・・かなりの肉体労働がこの機械で・・・

強力鍛造した物を包丁の形に切り取るには、ここまで大きな機会が無いと・・・

30数年前に、大変な借金をして購入した頃の思い入れが背中に感じれます・・・

兄弟の気持ちを察して、光友の包丁をお持ちの方は大切に使ってくださいね・・・